2017’08.20・Sun

JADRANKA 「BABY UNIVERSE」

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 旧ユーゴスラヴィア出身で日本に住みながら活動していた不思議な女性歌手、ヤドランカの1996年のアルバムです。わっちは学生の頃からこの人のことは知っておりまして、日本語で歌ったアルバムなんかも持っていたんですけど、いつの間にか売り払ってしまいました。その当時はこの人のことを拙い日本語で歌う何だか留学生っぽいイメージの歌手程度にしか思っていませんでしたが、妙に印象に残る人でもありまして、盤を売り払ってからも常に心の片隅に残り続けていたのでありました。そしてつい先日ブックオフの280円棚を物色していた時、J-POPの「や」の棚を見ていたら何故かこの盤が置いてありまして、学生時代の留学生の友人に再会したような気分でゲットしたのでありました~♪

 今回のアルバムでは、母国語・日本語・英語等の色々な言語で歌っております。でも全然無理をしている印象がありませんね。日本語だけだったらまた「留学生っぽいな~」で片付けてしまうかもしれませんでしたが、この盤は日本の文化をシッカリと理解した上で自らのルーツと融合していると感じられます。まあこの人のルーツと言っても一筋縄では行かないと思いますけど、ユーゴの文化だけではなくロックやジャズなんかにも深い造詣がありそうな感じがして、特にロックがめっちゃくちゃに好きなんだろうな~という感覚があります。言ってみれば学生の頃に聞いた「留学生盤(?)」はよそ行きの習作だったのに対し、この盤はとても素直で正直な盤って気がしますね。やっとヤドランカさんの本性が見えたって気がして、何だかとっても嬉しいわっちなのでやんす。

 この盤に収録されているのは基本的にスローテンポの静謐な曲ばかりなのですが、「ロックがめっちゃくちゃに好き」と感じさせるぐらいですから、アレンジは相当に工夫してあります。単なるサズの弾き語りみたいなのは無くて、ピーター・がぶり寄りやジミヘン、若しくは現代音楽なんかを思わせる過激なものも多々ありますので、非常にスリリングであります。しかし全体的な印象は実に穏やかで静かというのが、この人が持つ不思議な個性でありましょう。曲そのものも本当に充実しておりまして、自作曲もあればカバー曲もあります。超有名曲であります喜名昌吉の「花」(弾きまくりの琵琶ソロが凄い!)とか「ロミオとジュリエット」(典雅な室内楽やん!)みたいな手垢にまみれた曲(?)もありますが、解釈力が凄まじいので単にメロディを借りただけという状態になっていて、余計な感情を思い起こさせないのが素晴らしい!ちなみにわっちが一番好きな曲は・・・全部好きだわ♪

 う~む、今まで知りませんでしたけど、本領を発揮したヤドランカさんって凄いですね~。まさかこんなに素晴らしい盤に仕上がっているとは全く思っていなかっただけに、物凄い衝撃を受けました!ご存知の方には何を今更的なことだとは思いますけど、これは紛れも無い大傑作であり名盤であります。うわ~、こんなに素晴らしい盤を今まで知らなかったなんて、穴があったら入りたいと言いますか、マミたんがいたら抱き締めたいという気分であります。でもこんなに凄い人が既にお亡くなりなんて、めっさ残念です・・・。

「マミを巻き込まないで下さい。」byわっちのマミたん
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2017’08.18・Fri

理亜るなジャズ記録~BILL EVANS 「SUNDAY AT THE VILLAGE VANGUARD」

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 皆様大変にご無沙汰をしております。私老化防ぎ隊の理亜です。ころんさんの仕事が異常に忙しくなってしまい、私達の相手をする時間が無くなってしまって、私だけでなくヒワイイ大使の皆さんや私老化防ぎ隊、裸のロリーズのメンバー達も全然登場出来なくなって久しいですが、一応はちゃんと生きておりますのでご安心下さい(?)。今回取り上げますのはビル・エヴァンスの1961年録音のライヴ盤ですが、ころんさんがブックオフの280円棚で見つけて来てくれました。流石音盤ハンターと思ったのですが、ジャケの裏を見ますと「NOT NOW MUSIC」の文字が!元々廉価盤じゃないですか・・・。まあ廉価盤とは言っても、良い物が安くで手に入るのであれば、消費者にとっては嬉しい限りですが。

 それはそうとして、ビル・エヴァンスのアルバムは以前「ポートレート・イン・ジャズ」を取り上げたことがあります。私のようなジャズど素人にも非常に親しみやすい、とても美しいアルバムでした。ジャズ・イコール・オシャレな音楽というイメージを助長するようなジャズという気はしましたが、オシャレ云々とは関係無く、とにかく音楽として非常に美しいと思いました。今回のアルバムはライヴ盤ではありますが、スタジオ盤だった「ポートレート…」と何ら遜色の無い演奏だと感じられまして、やはり非常に美しい音楽だと思います。メンバーは「ポートレート…」と同じく、ベースはスコット・ラファロ、ドラムはポール・餅あんで、この3人だからこそ出せる美しさなのかという気がしますね。

 言うまでも無くエヴァンスさんのピアノは本当に美しい響きを奏でていますが、物凄く目立つのはラファロさんのベースですね。「ポートレート…」でもラファロさんのベースが推進力となって演奏全体をぐいぐいと引っ張っていましたが、ここでも図太い迫力のある音で先頭切って突っ走って、それをモチアンさんのドラムがどんどん追い立てて行き、エヴァンスさんのピアノがその様子を楽しげに見ながらコロコロと転がって行くような印象があります。エヴァンスさんのアルバムを語る時、ジャズマニアの方々は口を揃えてラファロさんの凄さを口にしますが、それも納得ですね。本当に素晴らしい演奏だと思います。ただ、このライヴの10日後に、ラファロさんは事故で亡くなってしまったらしく、人生って一体何が起こるかわからないものですよね。

「人生は何が起こるかわかりませんね。」by理亜
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 ところでこのアルバムはライヴ盤ですが、ライヴならではと言いましょうか、グラスとかお皿がカチカチと鳴っている音や、お客さんの話し声も聞こえて来て、とてもリラックスしたムードが感じられるのもステキですね。ちょっと大き目の音で再生すると、部屋がオシャレなジャズバーになったみたな感じがして、お酒を飲みながら聞くのも良し、好きな人と会話を楽しみながらBGM的に聞くも良し、真剣にジックリと耳を傾けるのも良し、人によって色々な聞き方が出来る懐の深い作品になっていると思います。私は誰も一緒に聞いてくれる人がいませんので、一人でお酒を飲みながらジックリと耳を傾けております。

 以上、私老化防ぎ隊の理亜がお送り致しました。皆様が今後も素敵な音楽に出会えることを願っております。

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2017’08.17・Thu

高岡早紀 「ROMANCERO」

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 今や男を惑わす魔性の女として名高い高岡早紀の、1990年のアルバムであります。ブックオフの280円棚に潜んでいるところを、ささっと抜き出して来ました。高岡早紀のブツなんてあまり見かけませんし、あ~珍しいな~ってことで。この盤発売当時、高岡さんはまだ17歳か18歳ぐらいのアイドルでありましたが、考えてみればその時代から現在まで生き残り続けているワケですから、なかなか大したモノであります。もしかしたらその頃から男を惑わす魔性の女ぶりを発揮していたのかもしれませんね~。次々とおっさん達を虜にしてしまって、自分の味方にしてしまうと言いますか。な~んてことを考えるのも、この盤に関わっているスタッフの気合の入り方が尋常ではないからであります。

 この盤は全9曲入りで、5曲が加藤和彦、3曲が千住明の作曲(1曲はブラームスの曲を千住明がアレンジ)であります。かなり高名なおっさん達が十代の小娘アイドルにガッツリと曲を提供していること自体がなかなか珍しいと思いますが、この曲のクオリティがハンパではなくめっちゃくちゃに高いんですよ。哀愁のヨーロッパとでも言いますか、タカがアイドルの盤などとタカを括っていたら、ヨーロッパ趣味全開の楽曲群の素晴らしさに度肝を抜かれると思います。当時の日本はワールド系音楽全盛期で、世界中の色々な音楽が大々的にリリースされまくっていた時代でしたが、時代に呼応したのかどうかはわかりませんけど、よくあるおフレンチなロリータ系だけではない幅広い音楽性が非常に珍しいと思います。

 そして楽曲だけではなくて、バックの音のクオリティもめっさ高いんですよ。当時のアイドル盤には打ち込みでテキトーに仕上げたテキトーなやっつけ盤が多々あった中で、超レベルの高いサウンド・プロダクションが施されているんですよね~。もうスタッフ達の気合が本当にビシバシに感じられると言いますか、これ程までにやる気が漲っているのは、みんな高岡さんの魅力にヤラレてしまったからに違いありません。わっちが最近よく取り上げます野田幹子さんもおっさん達を手玉に取る不思議な魅力を持った人ですが、高岡さんは野田さんよりもルックス的にず~っと上ですからその毒性は遥かに高くて、おっさん達の心を鷲掴みにして虜にしてしまうのでありましょう。その在り方はまさにおっさんキラーと言いますか、「殺し屋」ですね。

 そんなとてつもなく充実した楽曲群に対して、高岡さんの歌は所謂アイドル・レベルでありまして、ぶっちゃけ上手くも何とも無いワケであります。しかしこのヨーロッパ趣味全開の楽曲には何故だか絶妙にハマる歌声でありまして、高岡さんの歌声があってこそ初めて完成する作品だと感じられるのが不思議なんですよね~。おっさん達も高岡さんが歌うことを前提に曲を書いたんでしょうし。まあ何にしても、当時の日本の音楽としては極めてレベルの高い作品に仕上がっているのは間違い無く、アイドル盤として考えるなら、間違い無く最高峰に位置するずば抜けた作品と言っても過言ではないと思います。マジで名盤ですよ!

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2017’08.16・Wed

野田幹子 「VACANCE EST VACANCE」

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 シンガーソングライター野田幹子の、1990年のアルバムであります。前に取り上げました野田さんの3枚目のアルバムでムーンライダーズが全面的に参加した「蒼空の一滴」を聞いて以来、すっかりと野田さんのファンになってしまったのでありますが、先日取り上げました4枚目の「ハッピーエンドが好き」(素晴らしい傑作!)に続く5枚目がこの盤であります。絶好調の時期に発表されている盤ですから、それだけでも品質が保証されているようなモンなんですけど、聞いてみたらやっぱり素晴らしくて、シビレてしまうんですよね~。う~む、めっさイイですね~野田さんって。何故こんなステキ歌手をリアルタイムで聞いていなかったんでしょうね~。

 今回のアルバムでありますが、感覚的にはかなり渋谷系に傾いていると言いますか、まるでピチカートファイヴの小西康陽が作っているんじゃないの?って感じの、実にポップで軽快なメロディの曲が揃っているんですよね~。実際には小西は一切関係していないんですけど、野田さんの作品ではお馴染みの渚十吾や鈴木智文とか、ポップス職人の杉真理なんかが参加していて、実に魅力的な音楽を作り上げています。ルックスも歌唱力もイマイチなのに、相変わらずおっさん達のご寵愛を受けていると言いますか、おっさんキラーぶりを存分に発揮していますね。コレはコレで凄い才能だと思います。多分ですけど、おっさん達って、やっぱり野田さん最大の武器であります「ヴェルヴェット・ヴォイス」に魅せられてしまうんでしょうね・・・って、わっちもこの声にヤラレてしまっているんですけど。もうマジ反則ですよ、野田さんのカワイイ歌声って。

 それにしてもですよ、この盤って曲がポップで楽しくて歌声が可愛くてバックの演奏が溌剌としていてめっさイイ音を出しているワケなんですが、ポップスとして理想的な境地を体現しているとでも言いましょうか、極真っ当なポップスって言えばその通りなんですけど、ポップスとして当たり前のことをサラリとヤッテしまっている所が本当に素晴らしいと思います。こういう真っ当なポップス盤ってありそうでなかなか無いと思うんですけど、如何でしょうか?わっちが他にパッと思いつくのは、フィリピンのバービー・アルマルビスの「PARADE」とか、日本のフェイレイの「HOURGLASS」、吉澤嘉代子の「箒星図鑑」ぐらいですかね~。イヤイヤ、マジ素晴らしい盤だと思います。

 何だか自分でもワケわかりませんけど、今頃になって野田さんにハマってしまうなんて思ってもいませんでしたが、こうなって来ますと野田さんのブツは全部集めたいですね~。よ~し、今年の目標の一つは野田さんのアルバムのコンプリートってことで。あ、野田さんってまだ現役で活躍していて、今年は往年の名曲を演奏したライヴ盤が出たようですので、そちらも是非ゲットしたいと思います。まあ若い頃の歌声が衰えていたらショックですけど、歳とってババアになった野田さんの歌声にも「怖いもの見たさ」の興味がありますし。とりあえずは「目指せ、野田幹子コンプリート!」という目標を掲げて、日々のキツい仕事を乗り越えて行こうかと思っております~♪

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2017’08.15・Tue

DEF LEPPARD 「PYROMANIA」

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 ハードロックバンドなのかメタルバンドなのかは知りませんが、デフ・レパードの1983年のアルバムであります。わっちが洋楽を聞き始めたのは1983年頃でありましたが、当時の「週刊FM」誌にアメリカのラジオ&レコーズというヒットチャートの1983年の年間ベストアルバム100が載っておりまして、第2位はわっちが初めて買った洋楽のアルバム、ポリスの「シンクロニシティ」で、第1位がデフレのこの3枚目のアルバムだったんですよね~。それ以来わっちにとってこの盤は妙に印象に残ってしまっているんですけど、当時ラジオでエアチェックしたこのブツの1曲目と2曲目がめっさカッコ良くて、いつかはアルバムを聞いてみたいと思っていたんですよ。で、この度ブックオフの500円棚でこの盤を見つけまして、ようやく念願叶って聞くことが出来たワケでございます・・・って、これまでゲットする機会が無かったワケではないのですが、ブックオフの安棚には出て来ませんでしたので、買う気にならなかったのでやんす。

 当時はメロディアスなヘヴィメタルの新鋭という扱いで、日本ではあまり人気が無かったはずですし、わっちの周りにヘヴィメタ好きはいましたが、デフレがカッコいいなんて言ってるヤツは皆無でした。まあその後ドラマーが事故で片腕を失うというセンセーショナルな事件が勃発して、一気に有名になりましたけど。当時はNHKのニュース番組でも「片腕を失ったドラマーが特別なドラムを開発してもらって、見事に復活した!」なんて取り上げられましたし、メンバー達がインタビューで「僕等のドラマーは彼しか考えられないんだ」などと感動的な発言をして、仲間思いの素晴らしいバンドということで日本でもブレイクしたと記憶しております。まあこの盤はその事故の前に発表されたアルバムですけどね。

 実はこのボログでも一度デフレの盤を取り上げたことがあるのですが、アレは既に世界的な巨大バンドに成ってしまってからのアルバムで、ポップなハードロックって感じの仕上がりでしたので、全然ヘヴィメタバンドって感じではありませんでした。しかし今回のアルバムは若さと勢い溢れる気合の入ったヘヴィメタ~ハードロックでありまして、実に爽快であります。まあヘヴィメタとは言ってもジューダス・プリーストみたいにコッテコテのメタルではありませんし、評判どおりの「メロディアスなヘヴィメタ」ですから、実に聞きやすいです。しかも、何だかアドレナリンが噴出しまくって来る相当にカッコいい音楽に仕上がっていますし、わっちがこれまで聞いたヘヴィメタ系音楽の中では最上級の1枚かな~って気がしますね。文句無しにカッコいいヘヴィメタの名盤だと思います~♪

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