2008’12.21・Sun

蔡健雅 「GOODBYE & HELLO」

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 シンガポール出身のシンガーソングライター蔡健雅(タニヤ・チュア)の、07年のアルバムです。先日関西に行った時に、プランテーションにてゲットしたブツです。実はワタクシ、この人が結構好きでありまして、このブツの他に4枚ほどアルバムを持っています。まあどれも中古で、中には290円でゲットしたブツなんかもあるのですが、今回初めてこの人のブツを新品で買いました。この人のアルバムには、それだけの価値があると思ったからです。


 タニヤさんのブツを聞いていつも思うのは、とにかく作曲能力が優れているということであります。いつも本当に美しい曲を書くんですよね~。いかにもシンガーソングライター的な、ギター弾き語りが似合うフォーク・タッチの曲が中心なんですけど、その手の音が好きな私にはたまらないものがあります。まあ出身がシンガポールだけに、英語圏の音楽の影響を多大に受けているのは明らかですが、この人の場合はそのまんま英語圏の音楽のコピーに終わってはいません。現在はシンガポールを出て主に台湾で活躍しているらしいのですが、アジアの人間としての自分をきっちりと自覚しているようで、音楽の中にもしっかりとアジア的な情緒が感じられます。だからこそ曲の中にこの人独自の美しさが出てくるのでありましょう。


 そしてそんな曲に合わせて、決して派手になることはない控え目なアレンジを施すことで、曲の美しさを引き立てています。ひんやりとしたアコースティックな響きを生かした音作りの美しさは天下一品だと思います。淡々とした中にも切々とした熱い感情を秘めた歌声に、この音作りは非常に合っていると感じます。基本はセルフ・プロデュースの人ですから、自分の持ち味を生かす音がどういうものなのか、よくわかっているのでしょう。その辺のバランス感覚は非常に優れている人だと思います。


 この人の才能、フィリピンのバービー・アルマルビスやキッチー・ナダル、インドネシアのメリー、日本のFAYRAYなんかと並べて語ってもよいのではないでしょうか。控え目ながらも、間違いなく東~東南アジアの音楽界における怪物の一人だと思います。しかも中華系ですから、中華ポップス・ファンにも受け入れられる要素がありますし、欧米的な音楽の要素が強いですから、その手の音楽ファンの心を掴みやすい位置にもいますし、しっとりした切ないアジアンな情緒も持っていますから、アジア音楽ファンにも親しみやすいところがあります。言い換えれば、より多くの音楽ファンに愛される要素を持った人だということです。このアルバム、色々な人にお薦めしたいブツであります。


 いや~、やっぱりプランテーションの店長さんが誉めるだけのことはある人ですね~、タニヤさんって。中華系の歌手の中でもこの人のブツだけは仕入れるようにしているとおっしゃっていましたが、わっちにもそのお気持ちがわかる気がするのでやんす。


あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。
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2007’11.28・Wed

GER 「ON MY OWN」

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 プランテーション店長さんお薦めのシンガポールの中華系女流シンガーソングライター、ガー(って読むのかな?)の03年のアルバムです。店長さんお薦めのブツは結構私好みである場合が多いのですが(と言うか私の好みのブツをお薦め下さるのですが)、この作品も良いですね~。店長さんお薦めでハズレだったのは、後にも先にもインドネシアのダンドゥット歌手、カメ○アの05年のアルバムだけであります(店長さん、すいません!)。


 シンガポールの歌手とは言っても公用語は英語ですし、このアルバムも全曲英語で歌われていますので、聞き流していると英米の女性歌手の作品かと勘違いしてしまいます。と言うか、じっくり耳を傾けていても、英米の歌手にしか聞こえません。それだけに音的には「フツーに良い」ロック~ポップスと言えるのですが、ここまで屈託の無い素直なポップスであれば、シンガポールだろうとアメリカだろうとどこの国の作品だろうと、そんなことはどうでも良くなってきます。良いモノは良い、そういうアルバムですね。


 ちょっとメリケンのカントリー・ポップみたいな雰囲気を持った楽曲群も粒揃いですし、ちょっとハスキーな歌声も爽快でカッコいいです。歌の実力もなかなかのものですね。何だかベス・ニールセン・チャップマンの1枚目みたいな雰囲気のブツです。メリケンで発売しても十分に売れるんじゃないでしょうか。


 え、何?メリケン風ポップスだったら本場のメリケン・ポップスを聞けばいいじゃないかって?いやいや、それは違いますよ。同じようなメリケン風ポップスであれば、どうせ聞くならメリケンの歌手ではなくてアジアの歌手の方を聞きたくなるし応援もしたくなる、それがアジア音楽好きの心意気ってもんでしょう。ワタクシは根っからのアジア体質ですからね~、まずはアジアですよ、ア・ジ・ア!


 本作はインディーズからの作品なのですが音のクオリティは非常に高くて、メジャーの作品と比べても全く引けを取ることはありません。入手はちょっと難しいかもしれませんが、英米のロックやポップスの愛好家にも自信を持って紹介することができるアルバムですし、ポップス系のアジア音楽好きにも十分アピールできる作品なのではないかと思います。普通に良いポップスである為にインパクトには欠けるかもしれませんが、じっくり聞けばジワジワと沁みてくる良盤であります。

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