2015’04.18・Sat

アメリカの変なレーベル、サブライム・フリークエンシーズから2007年か2008年頃に出されたアルバムだと思われます。サブライムって発売年を記載しないからわからないんですよね~。このアルバムなんですが、ミャンマーの音楽ナット・プウェ(と読むのかどうかは知りません)の盤になっております。ナット・プウェなんてわっちは全然知らないのですが、英語がわからないわっちがインナーを読んでみるに、ナットとは非業の死を遂げた人の霊らしく、この世に生きる人間に色々と影響を及ぼす力を持っていると信じられているみたいです。プウェはそんなナットからご利益をいただく為の式典のようであります。日本で言う何ちゃら信仰みたいなモノなんでしょうね~。
音楽的には実にミャンマーらしいと言いますか、多種多様な民俗打楽器のアンサンブルと調律が狂ったような笛(?)がメチャクチャに入り乱れた、気が狂いそうな音世界を展開しております。そんな音をバックに歌手が歌っているのですが、メロディ自体はヘーマーネーウィンとかポーイセンなんかが歌うポップスに繋がるモノであります。しかしコレ、マジで頭がおかしくなりそうな音楽でありまして、現場でこの音の渦に巻き込まれたら、どこかにトリップしてしまって戻って来れなくなるかもしれませんね~。サイケっちゃあサイケなんでしょうけど、そこらのサイケ音楽とは違っていて危険度がメチャクチャに高い音楽かと思います。ヘッドホンで聞くのはお薦め出来ません。
こういう音楽ですからサブライムみたいな変なレーベルが取り上げるんでしょうし、それをまた世界中にいる「辺境サイケマニア」みたいな連中が「グレートォォォォォッ!」とか言って有り難がって聞くんでしょうけど、まあどんな聞き方をしようが自由ではありますが、何だかそんな構図が常に透けて見えてくるのが何だかな~って気がしますね。別に音楽に罪はありませんし、それ自体は物凄いパワーを持っていて圧倒的な説得力があるんですけど、それを取り巻く環境がイヤかな~って、サブライムのブツを聞くといつも感じることをまた考えてしまったのでありました。
とは言えコレはコレで猛烈に強烈な音楽ですし、ミャンマーの人達にとって無くてはならない生活に密着したモノなのでしょうから、部外者のわっち如きがどーのこーの言うべき音楽ではないのかもしれません。ただ、好きな人は大好き、嫌いな人は全く受け付けないというタイプの、聞き手を選ぶ音楽かと思いますので、もし聞いてみようと思われる方がいらっしゃったらそれ相応の心構えをしておいた方がよろしいかと。わっちは好きとは言いませんけど、一音楽ファンとしてこういう音楽があるのを知っておくのもイイかな~って思っている次第なのでやんす。
あと、下に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。
「それでは一発、アルバム丸ごと1枚試聴というメチャクチャなのをどうぞ。」→コチラ
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