2017’04.03・Mon

NUSRAT FATEH ALI KHAN 「SHAHEN-SHAH」

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 パキスタンのカッワーリー歌手、ヌスラット・ファテ・アリ・ハーンのアルバムの中で一番好きなのはどれ?なんて質問されたら何て答えますか?ヌスラット自身は生前のインタビューで、声が良く録れているから今回取り上げますこの1989年のリアル・ワールド盤が好き、なんて言っていたと記憶しております。わっちはヌスラットの盤は色々持っていまして、フランスでのライヴを収録したのオコラ盤VOL.1から5、ビクターの「法悦のカッワーリー」の1と2、リアル・ワールド盤の「シャバズ」、リック・ルービンがプロデュースしたファイナル・レコーディングス等・・・って、そんなに持ってないか。まあどれか1枚と言われたら、曲目的には「法悦のカッワーリー2」が間違い無く最高ですし、「シャバズ」の迫力も捨て難いな~って感じで、なかなか難しい問題でありますね。

 ヌスラットの音楽はめっさ好きなわっちでありますが、実はこの「シャヘン・シャー」(日本盤は何故か「ショーハン・ショー」ってタイトルでしたよね?)は聞いたことが無かったんですよ。何故かと言いますと、昔はミュージック・マガジン誌の忠実な読者だったわっちは、MM誌でこの盤の評価がイマイチ高くなかったので、聞こうとしなかったワケでございますよ。ヌスラットの盤には9点か10点しかつけない(?)中村とうようが、確か8点をつけていたはずで、わっちとしましては「うわっ、評価低~っ!」って思ってしまって、そのまま聞かずじまいになっていたのであります。しかしこの度ブックオフの500円棚でこの盤を発見しまして、久しくヌスラットから遠ざかっていることもありまして、ちょいと聞いてみようかな~なんて出来心を起こしてしまったのでありました。

 聞いてみますと、やはり安心のヌスラット印とでも言いますか、変なオーバーダブとかヤッテいない正調カッワーリーを収録している盤でありますので、悪いワケがありません。まあ今更ヌスラットを聞いたところで衝撃を受けたりするはずもなく、「あ~、相変わらずのヌスラットだな~」ぐらいにしか感じないのでありますが、それでも絶好調の頃の録音ですから、溢れ出て来るパワーには凄いものがあると思います。でも、どの盤を聞いても基本的には同じって感じがするのも事実でありまして、ヌスラットの盤は一番好きなモノを持っていればそれでイイのかな~なんて思ったりもするのであります。ですので、冒頭の「ヌスラットの盤の中で一番好きなのはどれ?」なんて自問自答が出て来るワケでありまして・・・。

 とか何とか言いつつも、ヌスラットを聞いていたら気分がイイというのも確かですので、だったらヌスラットの盤だったら何でもかんでも持っておいて、気分によってテキトーな盤を選んで聞いていればそれでイイんじゃね?な~んて思ったりもして、わっちのヌスラットに対するスタンスは、いつまで経っても決まらないのでありました~♪でもな~、スキャンダルとフランコ先生の盤だったら何でも欲しいですけど、ヌスラットの盤は何でもかんでもってワケには行かないかな~。そこまで思い入れ無いし。
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2016’02.08・Mon

NUSRAT FATEH ALI KHAN 「THE FINAL STUDIO RECORDINGS」

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 最近は何故かナツメロモードになっているわっちでありまして、高校の頃に聞いていたようなロックを色々と聞いたりしているワケでやんすが、ヌスラットも学生時代によく聞いていましたので、コレもナツメロになるのかな?実はこの2001年の2枚組を買ったはいいものの、あまり聞いてないんですよね~。ヌスラットのブツでよく聞いたのは、ビクターの民俗音楽シリーズから出た「法悦のカッワーリー」2枚と、リアル・ワールドから出た「シャバズ」、あとはオコラから出たパリのライヴ盤の「VOL.1」ですかね~。でもこのブツは大して聞いていませんし、ナツメロモードということも相俟って、突然聞いてみよっかな~なんて思った次第であります。

 個人的にヌスラットのブツで一番好きなのは「法悦のカッワーリー2」なんですけど、曲が良いのもありますし、ハムド、ナート、マンカバトがキッチリと収録されているからでもあります。ただ、この「法悦のカッワーリー」シリーズって、普通にスピーカーで再生する分には問題無いんですけど、ヘッドホンで聞くとヌスラットの声が左に偏っていますので、ウォークマンで聞くには向いてないんですよね~。まあライヴではヌスラットは一番左に座っていますので、左から聞こえるのは間違い無いんですけど、録音物としてヘッドホンで聞く際の音のバランスとしては問題があるかな~と思います。その点この2枚組はヌスラットの声が真ん中から聞こえますので、ウォークマンで聞くには実に自然な定位で安心して聞けますね。

 それから、ヌスラットの録音物には余計な音を足したりワケわからんリミックスを施してあったりする盤がよくあるんですけど、コレは完全に伝統的なスタイルで収録されていますので、ヌスラットのカッワーリーが持っている本来の雰囲気やパワーを直で体感することが出来るのがよろしいかと。しかも2枚組全8曲入りで、1曲を除いて15分以上の曲ばかりですから、徐々に盛り上がって行ってクライマックスに達するカッワーリーの醍醐味を存分に味わえるかと思います。う~む、イイですね、この盤は。音も良いですし、ヌスラット盤としては極上の仕上がりなんじゃないかと思います。

 ところで何故今頃になってヌスラットの音楽なのかということですが、とにかく現在は仕事が異常に忙しい為にブチ切れそうになることが多々ありまして、わっちの不安定な精神状態がこの音楽を欲しているのだろうと思うのであります。別にコレが宗教音楽だからって、宗教的なモノを欲しているワケではありませんけど(わっちはイスラム教徒じゃありませんし)、この浄化されたパワーがわっちに何らかの力を与えてくれるような気がするのでやんすよ。まあわっちに一番パワーをくれるのはスキャンダルの音楽なんですけど、スキャンダル一辺倒というのもバランスがよろしくありませんし、世界には色々な音楽がた~くさんあるワケですから、たまにはヌスラットもイイな~ってところであります~♪

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2008’02.17・Sun

RAHAT NUSRAT FATEH ALI KHAN

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 先日、S県のSさんがご自分のブログで今は亡きヌスラット・ファテ・アリ・ハーンを取り上げておられまして、久し振りにカッワーリーもいいなと思い、このブツを引っ張り出してきました。これはヌスラットの甥であり、ヌスラットの正式な後継者であるラーハットの01年のアルバムです。


 ラーハットと言えば思い出すのが、96年の第7回福岡アジア文化賞の受賞記念ライブであります。本来なら受賞者であるヌスラットが彼のグループを引き連れてライブを行う予定だったのですが、ヌスラットが急病の為に、急遽まだ十代だったラーハットが代役を務めたのです。演奏を聞くまでは「折角ヌスラットを見に来たのに、ラーハットなんかで本当に大丈夫なのか?」などと思っていたのですが、演奏が始まってそんな考えはすぐに吹っ飛ばされてしまいました。まさに凄絶とも言えるとてつもない激演に、完全にKOされてしまったのです。女性のような高い声で、魂を込めた歌を観客にぶつけてくるラーハット、カッワーリーのライブ中に法悦状態に陥って本当に天に召されてしまう人がいるというのも頷ける、本当に凄いライブでした。おそらくこの会場にいたどの人も同じように感じたことでしょう。


 鳴り止まぬスタンディング・オベーション、そしてライブ終了後にCD即販コーナーに押し寄せる大勢の人を見て、ラーハットの素晴らしさを更に実感すると共に、ラーハットをそこまで鍛え上げたヌスラットの偉大さを感じずにはいられませんでした。


 この凄絶なライブを体験してからというものの、ヌスラットのCDを聞いても満足できない日々が続きました。ラーハットの激演はヌスラットのCDの演奏を超えてしまっていたからです。こうなれば何としてもラーハットを育て上げたヌスラット本人のライブを体験してやる!と心に誓ったのですが、それから程なくしてヌスラットは病気で亡くなってしまい、その誓いは二度と叶えられることは無くなってしまいました。


 ヌスラットが亡くなってから、ヌスラットの遺作とされる作品はいくつもリリースされましたが、その後ラーハットの名前を聞くことはすっかりと無くなってしまいました。そして01年になって突如発売されたのがこのアルバムであります。


 このブツ、ヌスラットのアルバムとは違い、限られた収録時間の中での高揚感をもたらす為に、意識的に低音を強調した音作りをし、曲のテンポの相当なスピードアップを図ったと思われます。それが見事に功を奏して、若さが弾ける快作に仕上がったと思います。特に2曲目の「ALI DUM DUM」という曲のスピード感溢れるカッコ良さは、ラーハットでなければ為し得ないものでありましょう。


 ヌスラットの偉大さばかりが語られて、ラーハットを誉めている人など見たことがありませんが、私にとってカッワーリーはまずはラーハット、そういう存在であります。


あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。

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