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2019’11.18・Mon

LENA CHAMAMYAN 「SHAMAT」

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 シリアの歌手レナ・シャマミアンの、2007年のアルバムであります。全然知らない歌手ですが、SPOTIFYで偶然見つけましたので聞いてみた次第であります。とりあえずはこの人の名前でネット検索してみますと、随分懐かしいと言いましょうか、ブログを休止されて久しいマリーナ号さんの「ワールドミュージック町十三番地」でレナさんのアルバムが取り上げられていました。ご病気になられたということは存じておりますが、その後全く音沙汰が無いマリーナ号さん、ご健在なのでしょうか?幅広く世界中の音楽を聞いておられたマリーナ号さんですが、レナさんの盤もシッカリ取り上げておられたとは、流石ですね~。

 ところでわっちはシリアの音楽事情なんて全く存じ上げないワケでございますが、レナさんのコチラのアルバムを聞く限りでは、あまり濃厚なアラブ歌謡という感覚は無いですね。もしかしてシリアの音楽って、アラブ音楽のクセみたいなモノが薄いのでしょうか?勿論どこからどう聞いてもアラブ音楽に間違いは無いのですが、このアルバムはジャズの要素なんかが取り入れられていますし、日本人にもわかりやすい歌謡性も感じられます。そしてレナさんの歌声もファイルーズに似たソフトな優しい歌い口ですので、全体的に随分聞きやすい仕上がりになっていると感じられます。

 そして、如何にもアラブ音楽的な豪勢なオーケストラの音が入っていないのがよろしいかと。わっちはあのオーケストラの音が入っていると、どうしても引いてしまうんですよね~。最初に聞いたアラブ音楽が、それはそれは豪勢なオーケストラに飾られたウム・クルスームの堂々たるドラ声歌謡でしたので、未だに苦手意識が抜けないんですよね~。レナさんの音楽は歌を生かす為に出来るだけ楽器の音数が絞られていますし、その分豪勢ではない代わりに哀愁漂う粋な小唄みたいな感覚がありますので、個人的には実に好ましいと感じられるのであります。

 それにしてもレナ・シャマミアンさん、これまで全然知らない歌手でしたが、実に良いではないですか。レナさんをキッカケに、知られざるシリアの音楽の世界にちょいと足を突っ込んでみようかな~という気になった、ある日の夜なのでありました。
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2019’11.15・Fri

CARMEN PARIS, NABYLA MAAN 「DOS MEDINAS BLANCAS」

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 スペインの女傑カルメン・パリスと、モロッコ出身の歌手ナビラ・マーンの、2017年発売の共演アルバムであります。この2人がどのような経緯で出会ったのかは存じませんが、モロッコとスペインって地中海を挟んで向かい側同士の国ですから、人の行き来や文化の交流が昔からあったというのは想像に難くありません。まあ昔から交流があったとは言え、カルメンさんとナビラさんが出会ったのは必然なのか奇跡なのかよくわかりませんけど、音楽ファンとしては「出会ってくれてありがとう!」と言いたくなってしまいますね。

 コチラのアルバムで聞ける音楽は、前からわっちが一人であーだこーだ言っておりますアラブ・アンダルース音楽であります。まあスペインのカルメンさんとモロッコのナビラさんが共演するとなれば、出来上がる音楽は必然的にアラブ・アンダルース音楽になるワケではありますが、その完成度の高さに思わずニンマリとしてしまうのでありますよ。両者とも伝統的な音楽を大事にしつつ、そこに幅広い要素を溶け込ませて非常にハイブリッドな音楽を作り出す才能に長けていますが、それが遺憾無く発揮されたアルバムだと言えると思います。アラブっぽくもあり同時にヨーロッパっぽくもあり、そのブレンド具合が絶妙な美しい音楽に仕上がっていると感じられます。アコースティックな質感を大事にした大らかでゆったりとしたバックの演奏も素晴らしければ、対照的な個性を持つ2人の歌も素晴らしく、時間を忘れて聞き惚れてしまう今日この頃であります。

 ちなみにハスキーで迫力のある力強い歌声がカルメンさんで、透明感のある柔らかくて可憐な歌声がナビラさんでありますが、聞いているとどちらがアラブの歌手でどちらがヨーロッパの歌手なのかわからなくなって来るぐらいに2人の良さが混ざり合っていて、相性は抜群に良いと思います。ですので冒頭で申し上げましたように、「出会ってくれてありがとう!」なんて言いたくなってしまうんですよね~。まあ人によっては「カルメン・パリスみたいなババアの歌声は要らん!」ということもあるかと思いますが、カルメンさんの辛口の歌が、ナビラさんの優しい甘口の歌をより一層引き立てているように感じられるのはわっちだけではないと思います。

 いや~、SPOTIFYで見つけるまでその存在を全然知らなかった作品でありますが、聞くことが出来て本当に良かったと思います。先日取り上げましたナビラさんのソロも良かったですけど、コチラの共演盤も負けず劣らず良い、わっちはそう思います。人知れずいつの間にかこんなアルバムがリリースされていたなんて(と言うか、わっちが知らなかっただけですが)、アラブ・アンダルース音楽って奥が深いな~と実感している次第なのであります~♪

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2019’11.13・Wed

YASMINE HAMDAN 「AL JAMILAT」

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 レバノン出身の歌手ヤスミン・ハムダンの。2017年のアルバムです。レバノンの歌手としては日本で最も知られている歌手かと思われますが、名前ぐらいは聞いたことがあるという人も多いですよね?中東のマッシヴ・アタックなんて言われたソープキルズというグループのヴォーカリストだった人ですが、このグループは重低音が特徴的なエキゾなエレクトロ音楽をヤッテいましたよね。このソロ・アルバムでも基本的な路線は一緒なんですが、ニューヨークで色々なミュージシャンを迎えて制作したというだけあって、ソープキルズ時代と比べると音の色彩感はグッと増しているように感じられます。コレを聞くと、わっちはドット・アリソンなんかを思い出してしまうんですけど、人工的な照明でキラキラと光っているようなサイケなトランス世界が共通しているかな~なんて思ったりして。

 個人的にはトランシーなサイケ音楽というのは好きなんですけど、わっちが好きなのはエレキ・ギターが醸し出すサイケな感覚でありまして、ぶっちゃけ言うとこの手のエレクトロな音で飾られているのはイマイチ好みではないんですよね~。基本的にわっちは、エレクトロニカとかテクノとかブレイクビーツとかの、まるで音の洪水みたいなエレクトロ音楽は苦手なんですよ。ヤスミンさんのアラブ的な節回しは独特のクールな浮遊感があって面白いんですけど、出来ることならギターとかウードとかの人力の楽器を使って、もっと隙間を生かした音作りにして欲しかったと思います。

 まあこんなことを言っている時点で、わっちの感覚は今の時代から取り残されているってことになるんでしょうけど、やっぱり苦手なモンは苦手だわってことで。コレだったらわっちはヤスミンさんのソロよりもソープキルズ時代の方が好きですね~。エレクトロな音楽に変わりはありませんけど、音作りがシンプルでアラビア~ンなエキゾ感覚が前面に出て来ていますし、何よりもヤスミンさんの歌声が音の中心にありますので。

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2019’11.08・Fri

TANIA SALEH 「A FEW IMAGES」

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 レバノンのシンガーソングライター、タニア・サレーの2014年のアルバムであります。レバノンの歌手ですが、何故かノルウェーのシルケリグ・クルチュール・ヴェルクスタ・レーベルからリリースされている作品であります。シルケリグってカリ・ブレムネスとかシリエ・ヴィーグ、シゼル・アンドレセン等々の地元の優れた歌手の静謐なアルバムを出すレーベルという印象があるんですけど、レバノンの歌手の作品を出したりもするんですね~。先日取り上げましたリム・バンナのアルバムも、シルケリグからのリリースでしたけど。

 ところでサレーさんってレバノンのアングラ・シーン出身の人らしいですが、ジャズやら欧米風ポップスやらボサノバなんかの要素が多々入った音楽をヤッテいて、めっさアラブという感覚はあまり無い人ですね。となりますと、アラブ世界よりはヨーロッパの方が活動しやすいのかもしれません。ファイルーズ系の柔らかくて優しい歌声は誰でも抵抗無く聞けるかと思いますし、この音楽性には良く合っていると思います。アラブ的なコブシ回しをシッカリと持ってはいるものの、欧米的な要素とのバランスは絶妙に取れていますので、とても聞きやすいです。言ってみれば、エキゾな感覚があるジャズ・ヴォーカルみたいな感じで聞けるのではないかと。

 まあ考えてみるに、アラブ世界の大歌手でありますファイルーズだって結構欧米的な要素が強いポップスを歌っていますし、この手の音楽が何故メイン・ストリームではなくてアングラ・シーンから出て来るの?という気は致します。しかしアングラという言葉から連想されるような危ない(?)要素はありませんし、もしかしたら歌詞は過激だったりするのかもしれませんけど、ドリーミーで心地好い響きを持ったサレーさんの音楽は、ポップス好きにはアピールすると思います。ファイルーズがお好きな方にも、普通のポップス・ファンの方にも、是非聞いていただきたい音楽ですね~。

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2019’11.07・Thu

RIMA KHCHEICH 「OMBRE DE MON AMANT」

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 レバノンの歌手リマ・ヘシェイク(と読むのかどうかは知りません)の、今年発売のアルバムであります。全然知らない歌手ですが、SPOTIFYサーフィンで偶然発見致しましたので聞いてみた次第であります。とりあえず何も知らない状態ですのでちょろっとだけネットで検索してみますと、ジャズのエンヤ・レーベルからアルバムを出したことがあるらしく、アラブとジャズを融合した音楽をヤッテいるという情報がありました。しかし今回のアルバムを聞いてみますと、ジャズという雰囲気はありませんね。ジャズというよりはクラシックに近いように感じられますが、バックの音を出来る限り削ぎ落として、ファイルーズにも似たリマさんの歌をジックリと聞かせる、静謐なアラブ歌謡になっています。何と言いますか、神秘のアラブ世界に足を踏み入れたとでも言いましょうか、他に人が全然いない白を基調としたアラブの美しい街並みを歩いているような気分になって来る音楽ですね。

 とりあえずはこの新作に関する情報は無いに等しい状態でありまして、本人がどういう意図をもって作ったのかはよくわかりませんけど、最近わっちの中でちょいと盛り上がりつつあるアラブ・アンダルース音楽の範疇に入る音楽だと感じられまして、個人的にはめっさ興味深く聞けます。アラブ音楽ではあってっもアラブ的要素が濃密という感じではなくて、セファルディの音楽みたいなヨーロッパ的要素もシッカリと感じられる音楽なのがステキです。聞いていると、地中海の風がそよそよと吹いて来るとでも言いましょうか(?)。フワフワとしていて透明感のあるリマさんの美しい歌声も、とってもわっち好みです。

 いや~、実に素晴らしいではないですかリマさん。簡素な作りである分ニュアンス豊かに感じられまして、想像(妄想とも言う)が広がって行くのがよろしいかと。何故だかカプリ島辺りで見た美しい地中海の景色が見えてくるような気がして、懐かしい気分になって来る今日この頃なのであります~♪

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