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2021’04.08・Thu

CHEB KHALED SAFU BOUTELLA 「KUTCHE」

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 先日シェブ・カデールの盤をネタにしましたけど、カデールを取り上げるならハレドのこの1988年盤も取り上げないワケには行かないでしょう。ワールド・ミュージッカー達の間で当時から現在に至るまで名盤中の名盤扱いされているアルバムで、わっちもミュージック・マガジン誌でこのブツの存在を知ってから、すぐに中古盤屋で見つけてゲットしたのでありました。中村とうよう氏を中心に大いに盛り上がったコチラのアルバムですが、実は当時のわっちには何が良いのか全然わからなくて、「世の音楽評論家どもは、一体コレの何を良いと言っているのだ?」と疑問に思っていたものでありました。

 しかし音楽に関してはやたらとしつこかった当時のわっちは、何度も何度も繰り返し繰り返しこの盤を聞き続けまして、ある日突然腑に落ちたのでありました。「あ~、確かにコレはいいな~」と。ライ歌手としては最強の喉を持つおっさんと、当時としては最先端の音作りがガッチリと融合したこのアルバムは、金太郎飴的な音作りに終始していたライを、マニアだけではなくロックやポップスを聞いている普通のリスナーが、サウンド的には違和感無く聞ける音楽に押し上げたワケでありまして、だからこそ「ワールド・ミュージックの金字塔」的な名盤として持ち上げられているのでありますな。

 そして当時は全然わからなかったのですが、現在のオーディオ装置で聞いてみると、実にシッカリと音作りがされているのがよくわかるんです。パッと聞いたところではシンセとかプログラミングなんかでゴチャゴチャした音の人工的な音楽という感じがしますけど、各音がちゃんと整理されていて効果的に響いているのがよくわかりますし、ハレドの強靭な喉と実にバランスが取れているように聞こえます。当時のCDラジカセレベルでは、そんなこと全然わかりませんでしたね~。

 まあ現在の耳で聞けばちょいと古い音作りかな~と感じる人も多いかと思いますが、聞いてみる価値は十分にある作品だと思いますよ!
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2021’03.31・Wed

CHEB KADER 「RAI」

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 今時アルジェリアの音楽「ライ」なんかを聞いている人がいるのかどうかは知りませんが、日本で80年代終盤から大爆発したワールド・ミュージック・ブームにおいて、ライも一気に知られる存在になったモノでありました。特に話題を集めたのがシェブ・ハレドの「クッシェ」というアルバムで、好きモノ達の間では大評判になって名盤中の名盤という扱いを受けていましたよね。確かに「クッシェ」は面白いアルバムでわっちも好きでしたが、個人的にライのアルバムで一番好きだったのは、今回取り上げますシェブ・カデールの1989年日本発売盤「ライ」であります。

 シェブ・カデールはアルジェリアのオラン生まれですが、両親がモロッコ人ということで国籍はモロッコで、9歳の時にパリに移り住んだというコスモポリタンな経歴の人であります。ですのでヤッテいる音楽は所謂アルジェリアのライとは違っていてどこか洒落てスマートな感覚がありまして、言ってみればパリに住む移民のライという感じになっていると思います。それが実にカッコいいんですよね~。若々しいながらも堂々としているカデールの歌いっぷりもカッコ良ければ、全編で大活躍するアラビア~ンなバイオリンの流麗な響きもカッコ良く、当然のように曲自体もカッコ良いですから、まさに惚れ惚れするような仕上がりになっていると思います。

 まあ人によっては「ライなんてどれを聞いても同じ曲にしか聞こえない」、なんて感じたりするでしょう。確かにラシッド・ババがプロデュースしていた金太郎飴的な初期のライはそうかもしれませんけど、カデールさんのライはロック的なダイナミズムも持ち合わせていますし、実にカッコ良くて聞きやすいかと思います。ライ初心者とかライなんて存在自体知らないという人にもオススメ出来る、なかなかの逸品に仕上がっていると思います。当時のライと言えばシェブ・ハレドの「クッシェ」ばかりがクローズ・アップされますが、わっちとしましてはシェブ・カデールの「ライ」もよろしく!ってことで。とは言っても、今時こんな盤はどこにも売ってないと思いますけど・・・。

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2021’03.19・Fri

ABDEL AZIZ EL MUBARAK 「STRAIGHT FROM THE HEART」

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 30年ほど前に日本でも大評判になって来日公演までしたことがあるスーダンのスター、アブデル・アジズ・エル・ムバラクの1989年のライヴ盤であります。「スーダンの河内音頭」なんて言われていたことを覚えておられる方も多いのではないかと思いますが、日本人の耳にめっさ馴染むムバラクおじさんの音楽、わっちも学生の頃から大好きでしたね~。わっちがよく聞いていたのはこのライヴ盤ではなくて、名盤中の名盤であります下記スタジオ録音盤であります。とにかくノリノリでめっさ楽しく、友人にも聞かせてムバラクおじさんの長い名前を覚えさせたりしたモノでありました。

コチラがスタジオ録音盤。
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 ムバラクおじさんの音楽の何が良いかって、河内音頭にも似た親しみ易いメロディがまず一番に挙げられるでしょうけど、ムバラクおじさんの顔も良ければ人懐っこい温かみのある歌声も良いですし、バックの流麗なヴァイオリンや躍動感のあるパーカッションの音も良くて、本当にもう何もかもが良いんですよ!何だか極上の温泉にでも浸かっているかのような極楽気分になって、ホワホワしてしまうのであります。少しも気取ったところが無くてとても間口が広いこの音楽、みんな大好きなお煎餅音楽とでも言いましょうか、それともカレーライス音楽と言いましょうか、こんなステキ音楽は他になかなか無いと思います。

 特にコチラのライヴ盤はスタジオ盤に比べてゆったりジワジワ盛り上がってくる高揚感が半端無くて、聞いている内に自然に身も心も出来上がってしまう(?)んですよね~。ムバラクおじさんの喉も絶好調ならバックの演奏も超ノリノリで絶好調、聞く者を有無を言わせずリラックスさせるパワーが炸裂しております。録音状態も非常に良いですし、極楽音楽に興味がおありの方には是非オススメしたい逸品に仕上がっていると思いますよ!ムバラクおじさんはいつ聞いても最高です。

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2021’01.18・Mon

LEMCHAHEB 「LEMCHAHEB, VOL.2」

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 モロッコのグループ、レムチャヘブ(と読むのかどうかは知りません)の、昨年発売のアルバムであります。結成は1974年らしく、随分キャリアのあるグループですが、アルバムタイトルが「VOL.2」というのはどういう意味でしょうか?これまでアルバムはかなり沢山リリースしているようなんですけど。

 ところでこの連中がヤッテいる音楽は、わっちの耳にはまるでロック化したシャアビみたいに聞こえるんですけど、シャアビはアルジェリアの音楽ですよね~。モロッコでもシャアビってヤッテいるんでしょうか?比べてみればレムチャヘブのはお祭り騒ぎ的と言いましょうか、おっさんの宴会的に賑やかで活力があって、わっちの耳には親しみ易いです。言ってみれば「宴会シャアビ」って感じでしょうか。モロッコと言えばまずは「グナワ」が有名ですけど、グナワっぽさはあまり感じらませんね。この連中って一体何者なのかよくわからないんですけど、ご存知の方がいらっしゃったら是非お教え下さいませ~♪

 まあ正体不明とは言え、この連中の音楽が楽しいということに間違いありませんので、個人的には無責任に楽しませてもらっているんですけど、ネットで検索してもあまり情報は出て来ませんし、もうちょっと得体が知れたらイイのにな~と思う、今日この頃なのであります。

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2020’01.15・Wed

SANAA MOUSSA 「ISHRAQ REMINISCENCE」

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 パレスチナの歌手サナー・ムーサの、2010年発売のアルバムであります。全然知らない歌手ですが、SPOTIFYでたまたま見つけましたので聞いてみた次第であります。このアルバムではパレスチナの民俗的な歌をベースにした音楽をヤッテいるようですが、哀愁のある美しいメロディとクセの少ない素直な歌い方はアラブっぽい濃厚さがあまり無くて(コブシ回しは実にアラブ的ですが)、とても聞きやすいかと思います。サナーさんの歌声はちょいハスキーではあるものの、少女っぽい可愛らしさがありまして、女性ヴォーカルファンであれば「萌え~♪」な感じで受け入れられるのではないかと思いますが、如何でしょうか?

 ウードやパーカッションを主とした簡素なバックの音は、素朴なパレスチナ娘という雰囲気があるサナーさんの歌との相性抜群ですし、何故だか知りませんけど、わっちはモロッコのナビラ・マーンを思い出してしまったりするのでありました。何にしても控え目で奥ゆかしい音楽だと感じられまして、聞くに連れてわっちの好感度は上がって行くのでありました。まあ曲によっては「コレは民俗音楽か?」というような簡素過ぎるモノもありまして、近付き難さを感じる人もいらっしゃるかもしれませんけど、まあアラブ音楽入門編だと思って気軽に接してみるのが良いのではないかと思います。

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