2017’12.11・Mon

ルー・フィン・チャウ 「スター誕生 + 2」

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 ブックオフではない中古盤屋をツラツラと物色していた時のこと、「ルー・フィン・チャウ」とカタカナで書いてある名前の歌手のCDが飾ってあるのを発見しました。トリンドル玲奈に似たジャケのブツを手に取ると、「ベトナム出身の歌手」なんて書いてあるではありませんか!日本で活躍したベトナム出身の歌手?そんな歌手がいたなんてコレっぽっちも全く記憶にございませんが、めっさ面白そうですので聞かないワケには行きませんよね~。お値段は1800円と猛烈にお高かったのですが、思わずゲットしてしまいました~♪昨年発売された全12曲入りのコンプリート盤らしいです。

 ルー・フィン・チャウは1982年に「スター誕生」という番組で歌手デビューを果たしたらしく、このアルバムでは谷村新司が殆どの曲を書いてプロデュースまでしています。ルーフィンさんが日本でデビューした経緯ですが、ベトナム戦争の影響でサイゴンを脱出し、マレーシアの難民キャンプを経て来日。元々芸能一家だったこともあって日本で歌手を目指し、「スター誕生」のオーディションに合格してデビューに漕ぎ着けたということらしいです。1982年のデビュー時はまだ16歳でしたが、日本での歌手活動は1年間だけだったようです。その後の行方はよくわからないんだそうな。う~む、本当の幻の歌手ですね~。そんな幻の歌手のこの音源、超貴重だと思います。

 この盤にはまだ少女だった頃のルーフィンさんの歌が収録されているワケですが、その歌声を聞けばそんな年頃の少女が歌っているとはとても思えません。アイドル扱いだったようですが、アイドルとしては異例な位に声が低くて太く、しかもちょいとハスキー。顔はまだ幼くても歌は既に大人なんですよね~。歌っているのはもちろん日本語の歌謡曲なんですが、ルーフィンさんの歌には湿度の高いドロっとした情念と翳りが感じられると言いますか、まさに正しくベトナム的な情念歌謡の系譜を継いでいる歌手だと感じられるんですよ。歌っているのは日本の歌謡曲でも魂はシッカリとベトナム人という、極めて珍しい存在だと思います。コブシは回さない歌い方ではありますが、歌そのものはかなり上手いですし、歌い口も堂々としていて聞くほどに沁みてきます。高校生ぐらいの歌手なのにこれだけ歌えていたワケですから、そのまま歌い続けていたら一体どんな歌手になったのかと思うと、たった1年で歌手活動をやめてしまったのが残念でなりません。とは言ってもこんなにステキな音源を残してくれたワケですから、本当にありがたいことであります。佳曲揃いで日本語も上手いですし、聞きどころ満載でありますよ!

 それにしても、日本の歌謡界にこんなに素晴らしい歌手が存在していたなんて全く知りませんでしたね~。何だか世の中知らない歌手だらけであります。これまで世界中の色々な音楽を聞きまくって来たような気はしますけど、いくら聞いても知らないモノだらけって感じで、最近は音楽道のあまりの奥深さに困惑気味であります。まあそれだけ掘って行く楽しみがあるとは言えるんですけど、まるで底無し沼を掘り下げているような気がするのも確かであります・・・。
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2017’06.23・Fri

THANH NGOC 「1650KM」

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 ベトナムの民歌歌手タイン・ゴックの今年発売のアルバムで、プランテーションにてゲットしたブツであります。これまで全く聞いたことが無い歌手ですが、多分新人さんなんだと思います。見返り美人風のジャケがなかなかイイ感じのブツでありますが、中にも写真が満載でありまして、美麗なポストカードが9枚も入っておりますよ!サービス精神旺盛なお得盤ですね~。ただ、キレイですけどかなり気の強そうな顔をした人ですので、好みは別れるかもしれません。ハグなんかしたら、思いっ切り張り倒されそうな感じがします。

 というどうでもいい話はさて置きこのブツでありますが、一体何が「1650KM」なのかは知りませんけど、CDが全然売れないこの時代にブツをリリース出来るワケですから、シッカリとした実力を持った歌手なのは間違い無いです。顔を見る限りではまだ若い歌手だと思いますが、流石にベトナムの民歌歌手だけあって歌はめっさ上手くて、余裕の発声・落ち着いた節回し・控え目に漂う色香、どれを取っても素晴らしい歌手だと思います。ぶっちゃけ、コブシ回しにはまだ若さが窺えますけど、それが新鮮な魅力に繋がっているのも事実でありまして、ルックスに見合った可愛らしさが感じられるのがよろしいかと思います。ちょいと「萌え~な」感覚があると言いましょうか。それにしても、何故ベトナムってこんなに良い歌手が次々に出て来るんでしょうかね~。流石に歌謡大国ですな。

 この盤ですが、プランテーションの店長さんがわっちの為に見繕って下さったブツですので、当然間違いの無い盤なワケでありますが、民歌歌手の盤にありがちなダサい音作りなんかとは全く無縁ですし、ファム・フォン・タオタン・ニャンみたいにパワーがあり過ぎて音が割れるなんてことも無く、実にバランスの取れた作品に仕上がっていると思います。ジャジーな音作りの曲やメロウな歌謡曲、ポップスみたいな曲も入っていたりしますし、もはや民歌の範疇に収まる作品ではなく、ボレロの流行なんかに呼応した新しい民歌が展開されているのではないかな~なんて、勝手な妄想を抱いている今日この頃。

 それにしても、こういう盤を聞いていますと、やっぱりベトナムの音楽状況がめっさ気になってきますよね~。自分の足でホーチミンとかハノイとかに行って、どんな具合になっているのか確認したくなって来てしまいました。一応今年も海外旅行に行きたいと考えておりますが、もし行けるなら、今年はベトナムに行きたいな~なんて思っております。ブツ屋が次々に潰れて淘汰されているみたいですけど、そんな状況も含めて現地に是非行ってみたいですね~。まあ、嫁さんとの相談になりますけど。

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2017’06.15・Thu

HA VAN 「XIN TRA TOI VE」

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 ベトナムの歌手ハー・ヴァンの、昨年発売のアルバムであります。ハー・ヴァンなんて全く見たことも聞いたことも無い歌手ですが、プランテーションの店長さんにご紹介いただき、試聴して一発で気に入ってしまいました。ジャケ写を見た限りでは若いんだかベテランなんだかよくわかりませんけど、これだけ良い歌手であれば若かろうとババアであろうと関係無いって感じであります。店長さんが要注目の歌手とおっしゃるのがよくわかる、本当にステキ歌手なんですよね~♪

 何がそんなに良いかって、この素晴らしい歌声を是非聞いてみて下さいよ!そしたらすぐにわかっていただけるはずですから。よく伸びる落ち着いた美しい歌声、細部にまで神経が行き渡った繊細な歌い口、まさに痒い所に手が届くとでも言いたくなるような歌なんですよね~。ヤッテいる音楽は、ジャケからすると民歌だと思われてしまいそうですけど、実際はボレロみたいなレトロでナツメロっぽい雰囲気のある歌謡曲であります(多分民歌を歌っても上手いんじゃないかと思います)。まあそれだけに、新しさがある音楽というワケではないんですけど、温故知新型の歌手が世界的に色々と出て来ている昨今、ベトナムでもこういう歌手がシッカリと出て来ているってことであります(ベトナムには以前から伝統色を大事にする歌手は多々いましたけど)。テクノロジーばっかりが先走って進化しているこの時代には、こういう音楽の方がインパクトがあって新鮮に感じられるのでありましょう。

 それにしてもこの盤って、聞くほどに癒されますよね~。浸ってしまうと言いますか。実はプランテーションで試聴した時に、この人の盤がもう1種類あったのですが、他の歌手も色々と聞きたかったので、ソチラは買わなかったんですよ。似たような内容でしたし。でもこの盤を聞いていると「やっぱりアレも買っておけば良かったな~」なんて思ってしまって、ちょいと後悔。良い歌手の良い盤は、たとえ内容が似たようなモノであってもゲットしておくべきですね。イイモノは何枚あってもイイですもんね~。まあコチラの盤に出会えただけでもラッキーなんですけど。

 ただ、難癖をつけるとすれば、全9曲中3曲でおっさん歌手とデュエットしているってことですかね~。わっちはハー・ヴァンの歌を聞きたいのであって、おっさんの歌声なんか聞きたくないんですよ。まあレトロ歌謡って男女デュエットが多いモノではありますが、だからって3曲もやらんでエエやんって思うのはわっちだけ?とは言っても、おっさんがハー・ヴァンの歌を邪魔しているワケではありませんので、別に許しがたいとか我慢出来んとかいう話ではないんですけどね。出来ればハー・ヴァンだけの歌にして欲しかったな~という、単なるわっちのワガママでやんすよ。何にしても、ベトナム歌謡に興味がある人であれば、耳にしておいた方が良いステキ盤でありますね!

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2017’06.01・Thu

BAO YEN 「AI CHO TOI TINH YEU」

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 ベトナムのベテラン歌手バオ・イェンのアルバムであります。いつ頃リリースされたのかはよくわかりませんが、最近の作品であることに間違いはありません。今回の盤はジャケに「BOLERO」の表記があるのですが、近年のベトナムはボレロが一つの主流となっているようですので、ベテランの(もう60歳近いはずです、確か)バオ・イェンも、ここは一発ボレロをヤッテおこうということになったのでありましょう。ベテランも売れる為には流行に乗る必要がある?別にどうでもいい話ですが、プランテーションの店長さんによると、バオ・イェンは東京のベトナム歌謡好きには人気が無くて、全然売れないんだとか。その理由は「ババアだから」だそうです。若くて美人さんが次々に出て来るベトナム歌謡界ですから、ババアが売れないのは仕方ないか・・・。

 あ、ついでにもう一つどうでもいい話を。プランテーションの店長さんによると、東京のベトナム歌謡好きには人気がある、ボレロで有名になったレ・クエンって、自分専用の劇場を持っているらしいです。公演料は日本円で5千円から6千円と異常に高いようですが、それでも満員になるそうです。へ~、レ・クエンってそんなに人気があるんですね~。わっちはあの重苦しい歌い口がめっさ苦手なんですが、機会があればレ・クエン劇場に見に行ってみたいものだと思います。ババアのバオ・イェンと比べたら遥かに若いですし、遥かにキレイですから、見る価値もあるかと。でも本当に一番見たいのは、白人とのハーフの美人さんフィ・ニュンですけど(40歳超えてる年増ですが)。

 というどうでもいい話はさて置きバオ・イェンの今回のブツですが、試聴した時はあまり気に入らなかったんですよ。「こんなにドラ声だったか?」って感じで、品が無い歌に聞こえたんですよね~。でも店長さんが「聞くほどに良くなって来るんですよ!」と熱心に薦めて下さいますので、そのお言葉を信じてゲットしたのでありました。東京で売れないバオ・イェンを、わっちには理解して欲しいという願いもあったのでありましょう。まあわっちもバオ・イェンが良い歌手だというのは、以前から知っておりましたし。

 そんな経緯でゲットしたこのブツ、最初は「うわ~、ババアのドラ声だな~」などと感じてしまいまして、わっちの大嫌いなタイの歌手シリポーン・アムパイポーンなんてクソババアを思い出してしまったのですが、そこはやっぱりバオ・イェン、シリポーンみたいなヘタなだけのクソババアとは違って、歌声に慣れて来るに連れてシッカリと聞かせるババアなのでありますよ。多少の音作りのダサさはあるものの、プログレロックなギターはめっさカッコいいですし(あまりフィーチャーされてないですけど)、ノスタルジックなだけではない同時代的なボレロに仕上がっている感覚がありまして、本当に久し振りのバオ・イェンは、実にイイ感じであります!世のババア好きには是非お薦めしたい作品であります~♪

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2017’05.30・Tue

VI THAO 「TAU DEM NAM CU」

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 プランテーションにてゲット致しました、ベトナムの歌手ヴィ・タオの2012年発売のアルバムであります。ジャケに「ALBUM VOL.2」とある通り、2枚目のブツですね。ジャケに「BOLERO」との表記があるのですが、ボレロとはラテンのとは違いまして、しっとりと歌うベトナムのナツメロ歌謡であります。多分ですけど、ベトナムの古い歌謡ばかり取り上げるジャンルなんじゃないかと思います。東京のベトナム歌謡好きの間ではめっさ人気があるレ・クエンなんかで知られるジャンルですが、ベトナム本国でもボレロはある程度の需要があるみたいですね。

 今回のブツはヴィ・タオのボレロ第1集でありますが、2012年当初は権利関係で一旦オクラ入りとなってしまい、2015年になって改めて再リリースされたんだそうです。まあ何とも不運な話ではありますが、こうやって無事に再リリースされたのですから良しとしましょう。それにしてもこのヴィ・タオさん、上手いですね~。まあベトナムの歌手は上手い人ばっかりなんですけど、ベトナムの古い歌謡を慈しむかの如くジックリと歌う落ち着き払った繊細な歌い口は、実に素晴らしいです。過度に感情移入することは無く、それでいてシッカリと心を込める歌は、アジア歌謡好きの心には間違い無く響くかと思います。アルバム丸ごと徹底したスローテンポのバラード攻撃になっていますが、ベタつかないですし美しいですし、わっちは途中で聞き飽きることはありませんね~。アレンジ的にも昔の情歌を思わせる歌謡曲スタイルでありまして、まさにノスタルジック歌謡ここに極まれりって感じですね。

 あ、別にどうでもいいんですけど、ジャケもノスタルジックな内容に合っていて、「見返り美人」風の写真が実にイイ感じですよね?物凄く気の強そうな顔の人ではありますが、なかなかの美人さんでブックレットの写真も美しいですし、アルバムトータルとしての完成度が高いステキ盤だと思います。こういうトータルとしての楽しみ方はフィジカルのブツならではですし、やっぱりわっちみたいな人間はダウンロードで音だけ聞くなんてヤリ方では満足出来ないな~などと、改めて実感している次第であります。

 というどうでもいい話はさて置き、ヴィ・タオさんはこのブツを出した後、2015年にもボレロ第2集を発表しているようですが、そちらはもっと斬新な音作りの仕上がりになっているらしいです。今回のプランテーションにその第2集はありませんでしたけど、出来れば聞いてみたいですね~。自分でベトナムに行って探し出すしかないかな?何にしても今回の盤は、ベトナム独特のメロディや言葉の響きの美しさを堪能出来る、素晴らしい盤に仕上がっていると思います。ノスタルジック歌謡好きにはお薦めでございますよ~♪

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