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2019’03.05・Tue

CYNTHIA AEXANDER 「EVEN SUCH IS TIME」

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 フィリピンのシンガーソングライター、シンシア・アレクサンダーの2018年のアルバムであります。先日取り上げましたトゥルーフェイスと同じくスッカリと音沙汰がありませんでしたので、もう活動をやめたのかと思っていましたが、復活してくれれ嬉しい限りであります。シンシアとの出会いはもう10年以上前になりますが、大阪の名店プランテーションにて、店長さんにお教えいただきました。確か「グレース・ノノみたいな音楽をやっている素晴らしい歌手」と言われていたかと思いますが、試聴させていただいて激しく気に入って、速攻でゲットさせていただいたと記憶しております。最近はほぼ聞くことがありませんでしたが、久し振りに引っ張り出して聞いてみますと、本当にメッチャクチャに素晴らしいんですよね~。やっぱりシンシアは引退なんぞしてはいけません。

 シンシアのブツはこれまでに3枚持っておりますが、どれもフィリピンの民族色を出したカラフルなエスニック・ロックという感じの音楽でした。ほぼ全ての楽器をシンシア一人で演奏していまして、ずば抜けた作曲能力とアレンジ能力だけでなく、そのマルチ・プレーヤーぶりに驚嘆させられたものでありました。当然のことながらそんなイメージで今回のアルバムを聞き始めたのであります。ところがですね、「あれっ?」と思ってしまったんですよ。と言いますのは、今回のアルバムはぶっちゃけ言って全然カラフルじゃないのであります。アコースティックギターをメインに据えたシンプルなフォーク・ミュージックでありまして、シンシアにしてはエラくモノトーンな音楽だな~と感じたのであります。これまではシンセなんかもバリバリに使った音の万華鏡のような作品でしたので、これは一体どうしたのかと思ってしまったんですよね~。

 メロディ・ラインなんかはこれまでのシンシア同様で、民族色を出した独特の美しさがあるんですけど、このシンプル極まりない音作りは一体どういう心境の変化があったのでしょうか?まあバックで薄くシンセの音を入れていたりしますので、カラフルな音作りにしようと思えば出来たんでしょうけど、おそらく敢えて今回は簡素に徹したのだと思われます。しかしちょっとコレは簡素過ぎるんじゃないかという気がしまして、何だかイマイチ馴染めない状態が続いております。どうしましょ?聞き続けて行く内に、段々と印象が変わって行くのかな~。
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2019’03.04・Mon

TRUEFAITH 「SEN+IMEN+AL」

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 フィリピンのロックバンド、トゥルーフェイスの2018年発売のアルバムであります。ここ何年も音沙汰がありませんでしたのでとっくに解散してしまったのだと思っておりましたが、こうやって新作を出してくれるなんてめっさ嬉しいですね!フィリピンのロックバンドとしては最高峰に位置している連中ですので、やはり解散してしまってはあまりにも勿体無いです。だってこのバンドがいなくなるなんて、人類にとって大きな損失ではないですか!(ちょっと大袈裟か)

 トゥルーフェイスを評する時に良く使われるのが「センスが良い」という言葉ですが、メロディを大切にしてその良さを最大限に生かすアレンジを施し、ジックリと丁寧に音楽を磨き上げるという姿勢は今回のアルバムでもこれまで同様で、本当にセンスが良いと感じられます。英国ニューウェーヴ的な切ない響きを持つギターの音色、70年代の米国ウェストコースト的なスムーズ&メロウなアンサンブル、朗々と歌う優しい歌声、パッと聞いたところではBGM的に心地好く流れて行くだけの音楽のように聞こえるかもしれません。佇まいとしてはまさにAORなんですけど、これ程までにステキなAORって他にはなかなか無いと思いますね~。この大人のロックという味わいは、今の時代ではトゥルーフェイスの独壇場って気がします。良い曲・良い演奏・良い歌の三拍子が揃った本当に素晴らしい仕上がりだと思います。

 まあぶっちゃけ言ってしまうと、新しい事なんて何もヤッテいませんし刺激的な部分なんて一切ありませんけど、トゥルーフェイスはコレでイイんですよ。ただただ美しい曲をひたすら美しく磨き上げるという、それがこのバンドの真骨頂なのであります。最新の音楽事情なんかには目もくれず、自ら信じる音楽にひたすら磨きをかけているトゥルーフェイスって、本当にカッコいいと思います。そんないつもと変わらぬ姿勢がこの新作でもシッカリと貫かれていまして、個人的にはめっさ嬉しいですね!極上のウィスキー(例えばデュワーズの12年物)みたいなまろやかな味わいに、わっちは聞く度に酔いしれるのであります~♪

 う~む、トゥルーフェイスってやっぱり本当に素晴らしいですね~。フィリピンの音楽ってメッチャクチャにレベルが高いですし、凄い傑作が色々とありますけど、ここまでシビレる盤は流石にフィリピンといえどもなかなか出て来ないかと思います。個人的にはDJマイクとかカルサダ、バービー・アルマルビスの諸作と肩を並べるブツだと認識しております。ただ、ちょっとケチを付けるとすれば、ボートラとして11曲目に入っている2曲目のクラブ・リミックス・バージョンは、特に入れる必要は無かったのではないかと。トゥルーフェイスがディスコ音楽になっているのは単純に楽しいですし面白いんですけど、オリジナルのロック・バージョンで十分に素晴らしいダンス・ミュージックに仕上がっていますので。

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2019’03.03・Sun

EBE DANCEL 「BAWAT DAAN」

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 エベ・ダンセルの2枚目の盤が出ているなんて知らなかったんですよ。ここ数年は東南アジアの音楽は殆ど追いかけておらず、日本の音楽ばかり聞いているような状態でしたしね~。エベ・ダンセルはフィリピンの優れたロック・バンド、シュガーフリーの中心人物だった人で、2011年のソロ・デビュー盤はこのボログでも取り上げました。しかし、2015年に2枚目を出していたなんて全然知らなかったのであります。シュガーフリー大好きなわっちとしましては、何たる不覚って感じでございます。個人的にフィリピンの男ロッカーの中では、バンブーに肩を並べる位の存在かと思っております・・・なんて言っても誰にも通じませんね。

 ところでこの人の一体何が良いかと言いますと、極めて真っ当なロックをヤッテいるところであります。真っ当なロックって何ぞや?と言われたらちょいと困ってしまいますが、良い曲を高揚感のあるアレンジで情熱的に歌うという、ロックとして当たり前のことを当たり前にヤッテいるのが素晴らしいな~と思うワケでございますよ。まあ最近は世界的な傾向としてロックなんて全く流行らなくなってしまいましたけど、こういう真っ当なロックというモノは、やはり音楽好きの耳に訴え掛けて来るモノが何かしらあるのではないかと思います。こういうステキなロックがフィリピンだけでしか聞かれていないなんて非常に勿体無いですし、前から何度も言っていますけど、今やロックの本場は東南アジアや日本になっているんですよ。だからアジアのロックにもっと目を向けて欲しいと、わっちは思っているのであります。

 それにしてもこの盤に収録されている楽曲群の瑞々しいこと!ヤリたいことを存分に伸び伸びとヤッテいる喜びや勢いに溢れています。イイですね~、こういう音楽って。ロックから音楽を本気で聞き始めたという人は多いかと思いますが、エベ・ダンセルの音楽はロックを夢中になって聞いていたあの頃のワクワクした気持ちを思い出させてくれますね。ノリノリのアップテンポの曲からストリングスを使った美しいスローバラードまで全11曲、、超クオリティが高いモノばかりであります。コレを聞いてロックを聞き始めたあの頃の気持ちを、是非思い出してみて下さい!

 しかも今回はゲストがかなり豪華でありまして、フィリピンのトップスター達が集まっているんですよ。イェン・コンスタンティーノ、KZタンディンガン、GLOC-9、レジーン・ベラスケスが参加しているのですが、フィリピン音楽好きであれば誰もが「マジか、コレは凄え!」と思ってしまうような面々が揃っているんですよね~。だからと言ってゲストに引っ張られるなんてことはなくて、ゲストはあくまで楽曲の良さを引き出す為の存在ですので、エベ・ダンセルの色でビシッと統一されているのが素晴らしいかと思います。特に男ラッパーのGLOC-9が参加したストレートなハードロックはメッチャクチャにカッコ良くて、思わず大興奮!何にしても聞きどころ満載の傑作ですね。

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2018’06.07・Thu

CDの山の中に埋もれていたブツ~MELIJA

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 フィリピンの歌手メリハ(と読むのかな?)のアルバムですが、表記が無いので一体いつの作品なのかはわかりません。ブックオフの280円棚で見つけたのですが、メリハなんて歌手は見たことも聞いたことも無く、とりあえずは「フィリピン」ということでゲットしてみた次第であります。しかしすぐにCDの山の中に埋もれてしまいまして、今日まで発見されることが無かったのでありました。

 何の根拠もありませんが多分90年代の作品だと思われるコチラの盤、聞いてみるとめっさイイんですよ!ジャケ写やブックレットの写真を見る限りではそこそこ年増に見える人なんですけど、顔に似合わず歌声はまるで少女の如く可愛らしくてピュアな感じでありまして、もしかしたら本当は若いのかもしれません。歌っているのは如何にもフィリピンという感じのスローバラード中心のしっとりしたポップスなんですが、全然肩肘張ったところが無い歌唱が実に耳に心地好いです。しかもさり気ないのに意外に切々とした熱量があって、思わず聞き惚れてしまう歌とでも言いましょうか、囁き系と言ってもよいぐらいの歌唱の割には人の耳を惹き付けるパワーがあるのがよろしいかと思います。ですのでスローバラードばっかりなのに全然飽きるところが無くて、「もっと聞きたい!」なんて気分になってしまうのであります。

 まあ人によっては「スローバラードばっかり聞いてられるか!」なんて思われるでしょうけど、歌の良さと曲の良さには抗えない魅力があるのも事実でございます。この人がフィリピンでは一体どんな位置付けの歌手なのかは存じませんが、とりあえずわっちの中ではめっさエエ歌手認定であります!

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2018’05.14・Mon

SARAH GERONIMO 「THIS 15 ME」

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 今やフィリピンNO.1歌手に成長したサラ・ヘロニモ(以下ヘロやん)の、今年発売のアルバムであります。MIA MUSIC & BOOKSさんによりますと、今回のアルバムは一般発売されるモノではないらしく、本国ではライヴ会場でしか入手出来ないんだそうです。もし欲しい方がおられましたら、MIAさんに速攻注文しないと入手出来ませんよ!フィリピンのトップ歌手が何故そんな発売の仕方をするのかは知りませんが、何らかの事情があるのでしょう、きっと。あと、今回のアルバムのタイトルは「THIS IS ME」ではなくて、「IS」の部分が「15」になっておりますが、コレは2003年にデビューして今年15周年という意味があるようです。デビューした頃はガサツな歌を歌う小娘でしたが、ヘロやんも随分成長しましたね~。あ、別にどうでもイイんですけど、ジャケの顔が猛烈に怖い~!

 顔が怖いとはいえ歌の方は相変わらず素晴らしく、2008年に超特大傑作の「OPM」を発表して以来クオリティが落ちる事が一切ありませんね。それ以来他を寄せ付ける事が無い横綱相撲を取り続けていて、それを10年に渡ってキープしているワケですから、とんでもない実力だと思います。フィリピンって物凄い実力を持った新人が次々に出て来ますけど、ヘロやんレベルの力を持った歌手はそうそういませんしね~。唯一のライバルと目されたチャリース・ペンペン子ちゃんは突然おっさんになってしまってワケわからない方向へ行ってしまいましたし、今後もしばらくはヘロやんの天下が続きそうな感じであります。

 そんなヘロやんの新作が悪いはずも無く、当然の如く安心して聞ける仕上がりとなっております。歌そのものはもうため息が出る程に上手くて、力の入れ方抜き方も緩急も自由自在ですし、歌にシッカリと心を込める様子はまさにソウル歌手と呼ぶに相応しいと思います。コレだけの歌を歌える歌手って、世界中を見渡してもそんなにいないでしょう。歌のレベルが超絶的に高いフィリピンの中でも、抜きん出て素晴らしい実力だと思いますし、何だか孤高の存在とでも言うべき状態になって来ましたね~。やっぱりヘロやんは凄いですわ。

 ただよくわからないのが、バックの音作りであります。別に悪くは無いんですけど、ほぼ打ち込みとかのプログラミングで作られているように聞こえまして、ヘロやんレベルのトップ歌手なのに何故?って気がしてしまうんですよね~。音楽不況の波はフィリピンにも押し寄せているんでしょうけど、ヘロやんのアルバム制作にまでカネを掛けられなくなったのでしょうか?中にはバンドが付いているように聞こえる曲もありまして、その仕上がりのクオリティはめっさ高いですから、どうせなら全曲人力の演奏にしてくれよって思います。やっぱりソウルミュージックには、ソウルフルな歌と人力の演奏ですよね~。まあ何にしてもヘロやんの歌は輝いていますので、それだけでもこのアルバムを聞く価値は十分にあるんですけどね。

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