2017’09.06・Wed

APUCHIN 「KUNTUR」

papuchin001.jpg

 ブックオフ漁りをしているとちょくちょくワケのわからない盤を見つけることがあるのですが、今回取り上げますアプーチン(と読むのかどうかは知りません)というグループのブツも、何だか全くワケがわからない1枚であります。先日280円棚をツラツラ見ている時に発見したのですが、発売年も発売国も何も表記がありませんので一体何者なのかサッパリわかりません。ジャケットからするにアンデス方面のフォルクローレとか、もしかしたら南米産のプログレとか、何だか面白そうな気がしますので試しにゲットしてみた次第であります。

 ブツを開けてみますと、ジャケはブックレットじゃなくてペラ紙1枚という素っ気無さで、マトモな情報は何一つ書いてありません。とにかく謎だらけの盤でありますが、とりあえず再生してみますと、出て来たのは民族音楽的なフォルクローレのような音楽でありました。基本的にインストでケーナみたいな笛の音が主役なんですけど、前に取り上げたことがありますウニャ・ラモスみたいな感じの音ではなくて、もっと素朴で土俗的な感じの音であります。演奏はそんな土俗的な笛と太鼓を中心に構成されていて、曲によっては子供みたいな声の女性ヴォーカルが入っているという、極めてシンプルな音作りになっております。何だかよくわかりませんけど、南米のどこかの山岳地帯の少数民族の民謡って感じですね。う~む、一体何じゃこりゃ?

 何だか聞くほどにワケがわからなくなって来るのでありますが、原始フォルクローレとでも言いたくなる、神や精霊に捧げる祈りのようなこの音楽は、なかなかに魅力的であります。まあ同じような曲ばっかり続きますので単調っちゃあ単調なんですけど、濁り成分を多々含んだこの笛の響きは実に耳に心地好いですし、人間が「快」と感じるスイッチをオンにしてくれる音という気がしまして、ついつい聞いてしまうんですよね~。

 ところでこの盤ですが、素朴で原始的とは言ってもかなり良い音で録音されていますから、現地フィールド録音とかではなくて、スタジオでキッチリと収録されたのだと思われます。しかも民族音楽であればもっとちゃんとしたデータを記載するはずですが、ほぼ何の表記も無いインディーズ盤みたいな形を取っていて、明らかに南米のインディオを思わせる視覚効果を持ったジャケを採用していることも考えると、最初から狙ってこういう音楽をヤッテいるものと思われ、明確な意図とか主義主張があった上でこの盤を制作したのではないかという気が致します(実際はどうだか知りませんけど)。実はこの連中、南米の先住民の魂を復活させる意図を持った意外にプログレッシヴな過激集団だったりして~、というのがわっちの勝手な妄想でございます~♪
スポンサーサイト

Categorieラテン  トラックバック(0) コメント(0) TOP

2017’08.31・Thu

興味津々音楽探求~LOS INDIOS TACUNAU 「FOLKLORE」

plosindiostacnau001.jpg

 皆様今晩は。ヒワイイ大使のめぐりんです。今年はころんさんのせいで全然登場する機会が無いんですけど、そろそろわたしも何か書いておかないと完全に忘れ去られてしまいますので、今回はころんさんに代わって強引に登場させてもらいました。今後も機会を窺って、出られる時は登場したいと思います。そんなわけで(?)今回取り上げますのは、ころんさんがブックオフの280円棚で見つけて来たアルゼンチンのフォルクローレ・デュオ、ロス・インディオス・タクナウ(以下タクナウ)の1991年のアルバムです。

 タクナウはネルソンとネストルのタクナウ兄弟によるギター・デュオで、1966年に結成されたそうです。現在も活動しているのかどうかは知りませんけど、フォルクローレのグループとしては日本でもそこそこ知られた存在らしくて、地味に人気もあるようですね。ギター・デュオですから基本的にギターのインストを聞かせるグループで、卓越した素晴らしいテクニックのギター演奏を聞かせてくれます。特徴的なのは指ではなくてピックでギターを弾くことで、フィンガーピッキングには無い歯切れの良い音を聞くことが出来ます。アルバムによってはインストだけの盤もあるみたいですけど、今回のアルバムはインストだけじゃなくて2人の歌も収録されています。ギター演奏も本当に素晴らしいんですけど、如何にもフォルクローレらしい端正で朗々とした歌い口も素晴らしいですよ!

「歌も素晴らしいですよ!」byめぐりん
phiwaiimegu023_20170831220726d32.jpg

 タクナウはフォルクローレのグループですけど、取り上げる曲目はアルゼンチンのフォルクローレに限定されていなくて、パラグアイの民謡とかタンゴ、ペルーのクリオージョ等々幅広い楽曲を取り上げることでも知られているようです。このアルバムにもパラグアイの曲とかペルーのチャブーカ・グランダのクリオージョ音楽なんかが収録されていまして、どれもがキラキラと輝くようなギターの音色で美しく演奏されています。わたしが特に好きなのは「農場のチャカレーラ」かな?あ、演奏はギターだけじゃなくて、曲によってはアコースティック・ベースとかアルパなんかも入っていまして、華麗な2人のギター演奏を更に華やかに彩っていますよ!

 ところでフォルクローレって何故か日本では根強い人気がありますけど、実はわたしはフォルクローレの魅力ってイマイチよくわからないところがあるんですよね~。哀愁漂う美しい音楽というのはわかりますけど、わたしはもっとノリノリで楽しい音楽の方が好きですので。でもそんなわたしでも、タクナウの音楽は本当に美しくて素晴らしいと感じられます。多分他のフォルクローレに比べると、スタイル的にわかりやすいんじゃないかと思います(わたしにもわかるぐらいですから)。もしかしたら初心者向けのフォルクローレなのかもしれませんが、フォルクローレ通の人が聞いても素晴らしいと感じられるんじゃないでしょうか?是非フォルクローレ通の方のご意見をお聞きしたいところです。

以上、ヒワイイ大使の巨乳担当めぐりんがお送りしました。それではまた次回まで、ご機嫌よう~♪

Categorieラテン  トラックバック(0) コメント(0) TOP

2017’06.13・Tue

YURI BUENAVENTURA 「YO SOY」

pyuribuenaventura002.jpg

 コロンビア出身の歌手ジューリ・ブエナベントゥーラの、2000年のアルバムであります。このおっさんのブツは前に2009年の盤を取り上げたことがありますが、コロンビア人でありながらもスッキリとしたカッコいいサルサを展開していて、なかなかに印象的な作品になっていたと思います。だからと言ってこのおっさんの他のブツを探していたワケではありませんが、ブックオフの500円棚で偶然発見してゲットしたのでありました。それにしてもブックオフって、何故かこんな珍しい盤がちょくちょく出て来ますよね~。嬉しいやら楽しいやらで、だからブックオフ漁りってやめられないのであります。

 ところでこのブツを買ったのは、もちろんジューリ・ブエナベントゥーラという歌手に魅力があるからですが、もう一つの理由があります。ブックオフでこの盤の曲目をツラツラ眺めていたところ、各曲に「SALSA」だの「PLENA」だのと形式名(?)が書いてあるのですが、10曲目に「CURRULAO」なんて表記を見つけたからであります。クルラーオというのはコロンビアの太平洋岸の黒人系音楽なんですが、マリンバを使うのが特徴であります・・・などと知ったようなことを言いつつ、実は全然聞いたことがありませんでしたので、どうしても聞いてみたかったのであります。今年に入ってからと言うものの、やたらとラテン音楽が気になって色々と聞いておりますし、未知の音楽クルーラオを聞けるなんて滅多に無い機会ですからね~♪

 というワケで聞いてみました今回の盤でございますが、1曲目から都会的で快活なサルサが展開されておりまして、なかなかに心地好いです。通常のサルサとは違った形式の「PLENA」とか「LATIN JAZZ」、「DANZON SON」なんて表記されている曲もステキですし、「この盤めっさエエやん!」なんて思いながら聞いていたのですが、9曲目でビックリ仰天!何だかアラブっぽいバイオリンが出て来たな~と思ったら、どう聞いてもライにしか聞こえない歌が飛び出して来ました!「な、何じゃこりゃ?」と思ってブックレットを見ると、ライ歌手のフォーデルがゲストで歌っているのでありました。サルサとライの合体なんてめっさ珍しいですけど、めっちゃくちゃにカッコいいではないですか!ちなみに曲のタイトルが「SALSA RAI」。なるほど、そのまんまですな・・・。

 「サルサ・ライ」の次が楽しみにしていた10曲目の「クルラーオ」なんですが、これがまた「サルサ・ライ」に負けない強烈な曲であります。マリンバをバックにしたコール&レスポンスが土俗的な民俗音楽という雰囲気になっておりまして、一際異彩を放っております。う~む、シビレる程に素晴らしいじゃねえかコノ野郎、などと思わず口走ってしまう仕上がりであります!そして次の曲がエルトン・ジョンの名曲「YOUR SONG」のラテン・アレンジのカバーなんですが、コレが都会的でめっさオッサレ~な仕上がりで、土俗的なクルラーオとの対比が見事なんですよ。この9曲目から11曲目の流れは、心底感動してしまいますね~♪うわ~、マジ素晴らしいわコノ野郎。スキャンダルに嫌われたあの日のショックを忘れさせる程の仕上がり、のはずありませんけど。あ~、マミたん助けて!

「断る!」byわっちのマミたん
pscandalmami022.jpg

Categorieラテン  トラックバック(0) コメント(0) TOP

2017’06.11・Sun

ORCHESTRA HARLOW 「SALSA」

porchestraharlow001.jpg

 サルサ・バンド、オーケストラ・ハーロウの1974年盤で、その名も「サルサ」というタイトルのアルバムであります。リーダーのラリー・ハーロウは伝統的なキューバ音楽を受け継いだサルサを演奏する人ですが、プエルトリカンでも何でもなくて、ニューヨーク在住のユダヤ人というのは有名な話ですね。通っていた音楽高校がスパニッシュ・ハーレムの中心にあって、学校の行き帰りにラテン音楽を耳にしていて、更に在学中にラテン音楽のバンドに誘われて参加したのが運の尽き(?)。それ以来ラテン音楽にドッブリと浸かってしまい、大学時代にキューバを訪問してからというものの、バリバリのラテン伝統主義者になってしまったみたいですね。

 ハーロウがバリバリのラテン伝統主義者というのは、このアルバムでアルセニオ・ロドリゲスの曲4曲取り上げていることからもよくわかると思います。実はハーロウはアルセニオと何度も共演したことがあって、アルセニオのトリビュート盤まで出している位のアルセニオ・マニアであります。しかしこの盤で聞けるアルセニオの曲は、まんまアルセニオみたいな音ではなくて、スッキリとした都会的なセンスを感じさせるんですよね~。その辺は流石にサルサ・ミュージシャンらしいのかな~って気はしますね。まあ本格派のアルセニオ・マニアからすれば、ゴチャっとした濁った感覚とか重量感が物足りないなんてことになるんでしょうけど、ラテン伝統主義者だからと言ってアルセニオのコピーするだけでは何の意味も無いワケですから、コレはコレでありなんだと思います。

 特に1曲目の「NO QUIERO」なんですが(勿論アルセニオの曲です)、間奏でオッサレーなチャランガ編成に変わって更にブラス中心の音になって行くところなんかは、本場のキューバではまず無いでしょうし、キューバ音楽をよく研究しているハーロウならではのアレンジなんだと思います。他の曲もアルセニオには無い軽快なフットワークを感じさせるのが、なかなかによろしいかと思います。まあ正直言うと、この盤を聞くよりもアルセニオの盤を聞く方が良いのですが、アルセニオの音楽がサルサの源流の一つになっていることはこの盤を聞けば実感出来るのではないかと思います。

 この盤なんですけど、実はブックオフの280円棚で見つけたのですが、どうせだったらついでにアルセニオのトリビュート盤も一緒にゲット出来たら良かったな~なんて、贅沢なことを思ってしまったりして。だってこの盤の5曲目の「SUELTAME」なんかの超カッコいい演奏を聞きますと、この盤よりも出来が良いとの評判のトリビュート盤のことがどうしても気になってしまいますしね~。今時そんな盤が一体どこで手に入るのかは知りませんけど、いつかどこかで出会えたらイイな~などと思っている、ある日の夜のころんなのでございました!

Categorieラテン  トラックバック(0) コメント(0) TOP

2017’05.29・Mon

LOS SONEROS DEL BARRIO

plossonerosdelbarrio001.jpg

 ニューヨークのサルサバンド、ロス・ソネーロス・デル・バリオの(多分)1999年のデビュー盤であります。ピアニストのマーティン・アロージョと歌手のフランキー・バスケスによるユニットです・・・って、二人とも誰だかよく知りませんけど。先日ブックオフの280円棚で発見した盤ですが、一体何者なのか全くわからなかったんですけど、壁にエクトル・ラボーの落書きがあるジャケ写を見て、「もしかしてイケてるサルサかも?」なんて思って試しにゲットしてみたのでありました。曲目見ると、エクトル・ラボーやルベーン・ブラデスの曲を取り上げていますし。

 まあ何だかよくわからないブツですので、あまり期待せずに聞いてみたところ、コレがもうめっちゃくちゃに素晴らしいではないですか!怒涛の勢いに溢れておりまして、70年代に大爆発していたストイックでハードなサルサの流れを汲んでいる、めっさわっちのタイプのカッコいいサルサに仕上がっているのであります。同様の傾向のサルサとして、前にスパニッシュ・ハーレム・オーケストラのブツを取り上げましたけど、アレを遥かに上回る凄い勢いがありまして、有無を言わせぬ説得力があるんですよね~。70年代のウィリー・コローンとエクトル・ラボーのコンビとか、ファニア・オール・スターズのライヴなんかを思い出させる、素晴らしくカッコいいサルサだと思います!

 うわ~、それにしても凄いですね~この盤は。演奏しているメンバー達は、聞いたことも無い連中ばっかりですけど(サルサマニアの間では有名人なのかもしれませんが)、どの楽器もめっさ良い音で鳴っていまして、超ノリノリのリズムを叩き出すパーカッション群も、高らかに鳴り響くホーンズも素晴らしいんですけど、特に効いているのがジョン・ベニテスという人が弾いているエレキ・ベースですね。土台をシッカリ作りながら爆発的な推進力を作り出しているように感じられまして、まるでサイレント・サイレンのあいにゃんのベースみたい・・・なんて言っても誰にも伝わらないんでしょうけど、音作りの要になっているってことでありますよ。こんなにベースが印象的なサルサは、前にめぐりんが取り上げていたボビー・バレンティンのブツ以来ですね~。

 それにしても、280円棚にこんな素晴らしいブツが転がっているワケですから、やっぱりブックオフ漁りはやめられないですよね~。今時サルサのブツを気軽にゲット出来る店なんてありませんし(九州にはね)、まあ偶然任せの出会いにはなりますけど、こういうお宝盤を見つけ出すのはブックオフ漁りの醍醐味であります。

Categorieラテン  トラックバック(0) コメント(0) TOP

 |TOPBack