2017’06.13・Tue

YURI BUENAVENTURA 「YO SOY」

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 コロンビア出身の歌手ジューリ・ブエナベントゥーラの、2000年のアルバムであります。このおっさんのブツは前に2009年の盤を取り上げたことがありますが、コロンビア人でありながらもスッキリとしたカッコいいサルサを展開していて、なかなかに印象的な作品になっていたと思います。だからと言ってこのおっさんの他のブツを探していたワケではありませんが、ブックオフの500円棚で偶然発見してゲットしたのでありました。それにしてもブックオフって、何故かこんな珍しい盤がちょくちょく出て来ますよね~。嬉しいやら楽しいやらで、だからブックオフ漁りってやめられないのであります。

 ところでこのブツを買ったのは、もちろんジューリ・ブエナベントゥーラという歌手に魅力があるからですが、もう一つの理由があります。ブックオフでこの盤の曲目をツラツラ眺めていたところ、各曲に「SALSA」だの「PLENA」だのと形式名(?)が書いてあるのですが、10曲目に「CURRULAO」なんて表記を見つけたからであります。クルラーオというのはコロンビアの太平洋岸の黒人系音楽なんですが、マリンバを使うのが特徴であります・・・などと知ったようなことを言いつつ、実は全然聞いたことがありませんでしたので、どうしても聞いてみたかったのであります。今年に入ってからと言うものの、やたらとラテン音楽が気になって色々と聞いておりますし、未知の音楽クルーラオを聞けるなんて滅多に無い機会ですからね~♪

 というワケで聞いてみました今回の盤でございますが、1曲目から都会的で快活なサルサが展開されておりまして、なかなかに心地好いです。通常のサルサとは違った形式の「PLENA」とか「LATIN JAZZ」、「DANZON SON」なんて表記されている曲もステキですし、「この盤めっさエエやん!」なんて思いながら聞いていたのですが、9曲目でビックリ仰天!何だかアラブっぽいバイオリンが出て来たな~と思ったら、どう聞いてもライにしか聞こえない歌が飛び出して来ました!「な、何じゃこりゃ?」と思ってブックレットを見ると、ライ歌手のフォーデルがゲストで歌っているのでありました。サルサとライの合体なんてめっさ珍しいですけど、めっちゃくちゃにカッコいいではないですか!ちなみに曲のタイトルが「SALSA RAI」。なるほど、そのまんまですな・・・。

 「サルサ・ライ」の次が楽しみにしていた10曲目の「クルラーオ」なんですが、これがまた「サルサ・ライ」に負けない強烈な曲であります。マリンバをバックにしたコール&レスポンスが土俗的な民俗音楽という雰囲気になっておりまして、一際異彩を放っております。う~む、シビレる程に素晴らしいじゃねえかコノ野郎、などと思わず口走ってしまう仕上がりであります!そして次の曲がエルトン・ジョンの名曲「YOUR SONG」のラテン・アレンジのカバーなんですが、コレが都会的でめっさオッサレ~な仕上がりで、土俗的なクルラーオとの対比が見事なんですよ。この9曲目から11曲目の流れは、心底感動してしまいますね~♪うわ~、マジ素晴らしいわコノ野郎。スキャンダルに嫌われたあの日のショックを忘れさせる程の仕上がり、のはずありませんけど。あ~、マミたん助けて!

「断る!」byわっちのマミたん
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2017’06.11・Sun

ORCHESTRA HARLOW 「SALSA」

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 サルサ・バンド、オーケストラ・ハーロウの1974年盤で、その名も「サルサ」というタイトルのアルバムであります。リーダーのラリー・ハーロウは伝統的なキューバ音楽を受け継いだサルサを演奏する人ですが、プエルトリカンでも何でもなくて、ニューヨーク在住のユダヤ人というのは有名な話ですね。通っていた音楽高校がスパニッシュ・ハーレムの中心にあって、学校の行き帰りにラテン音楽を耳にしていて、更に在学中にラテン音楽のバンドに誘われて参加したのが運の尽き(?)。それ以来ラテン音楽にドッブリと浸かってしまい、大学時代にキューバを訪問してからというものの、バリバリのラテン伝統主義者になってしまったみたいですね。

 ハーロウがバリバリのラテン伝統主義者というのは、このアルバムでアルセニオ・ロドリゲスの曲4曲取り上げていることからもよくわかると思います。実はハーロウはアルセニオと何度も共演したことがあって、アルセニオのトリビュート盤まで出している位のアルセニオ・マニアであります。しかしこの盤で聞けるアルセニオの曲は、まんまアルセニオみたいな音ではなくて、スッキリとした都会的なセンスを感じさせるんですよね~。その辺は流石にサルサ・ミュージシャンらしいのかな~って気はしますね。まあ本格派のアルセニオ・マニアからすれば、ゴチャっとした濁った感覚とか重量感が物足りないなんてことになるんでしょうけど、ラテン伝統主義者だからと言ってアルセニオのコピーするだけでは何の意味も無いワケですから、コレはコレでありなんだと思います。

 特に1曲目の「NO QUIERO」なんですが(勿論アルセニオの曲です)、間奏でオッサレーなチャランガ編成に変わって更にブラス中心の音になって行くところなんかは、本場のキューバではまず無いでしょうし、キューバ音楽をよく研究しているハーロウならではのアレンジなんだと思います。他の曲もアルセニオには無い軽快なフットワークを感じさせるのが、なかなかによろしいかと思います。まあ正直言うと、この盤を聞くよりもアルセニオの盤を聞く方が良いのですが、アルセニオの音楽がサルサの源流の一つになっていることはこの盤を聞けば実感出来るのではないかと思います。

 この盤なんですけど、実はブックオフの280円棚で見つけたのですが、どうせだったらついでにアルセニオのトリビュート盤も一緒にゲット出来たら良かったな~なんて、贅沢なことを思ってしまったりして。だってこの盤の5曲目の「SUELTAME」なんかの超カッコいい演奏を聞きますと、この盤よりも出来が良いとの評判のトリビュート盤のことがどうしても気になってしまいますしね~。今時そんな盤が一体どこで手に入るのかは知りませんけど、いつかどこかで出会えたらイイな~などと思っている、ある日の夜のころんなのでございました!

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2017’05.29・Mon

LOS SONEROS DEL BARRIO

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 ニューヨークのサルサバンド、ロス・ソネーロス・デル・バリオの(多分)1999年のデビュー盤であります。ピアニストのマーティン・アロージョと歌手のフランキー・バスケスによるユニットです・・・って、二人とも誰だかよく知りませんけど。先日ブックオフの280円棚で発見した盤ですが、一体何者なのか全くわからなかったんですけど、壁にエクトル・ラボーの落書きがあるジャケ写を見て、「もしかしてイケてるサルサかも?」なんて思って試しにゲットしてみたのでありました。曲目見ると、エクトル・ラボーやルベーン・ブラデスの曲を取り上げていますし。

 まあ何だかよくわからないブツですので、あまり期待せずに聞いてみたところ、コレがもうめっちゃくちゃに素晴らしいではないですか!怒涛の勢いに溢れておりまして、70年代に大爆発していたストイックでハードなサルサの流れを汲んでいる、めっさわっちのタイプのカッコいいサルサに仕上がっているのであります。同様の傾向のサルサとして、前にスパニッシュ・ハーレム・オーケストラのブツを取り上げましたけど、アレを遥かに上回る凄い勢いがありまして、有無を言わせぬ説得力があるんですよね~。70年代のウィリー・コローンとエクトル・ラボーのコンビとか、ファニア・オール・スターズのライヴなんかを思い出させる、素晴らしくカッコいいサルサだと思います!

 うわ~、それにしても凄いですね~この盤は。演奏しているメンバー達は、聞いたことも無い連中ばっかりですけど(サルサマニアの間では有名人なのかもしれませんが)、どの楽器もめっさ良い音で鳴っていまして、超ノリノリのリズムを叩き出すパーカッション群も、高らかに鳴り響くホーンズも素晴らしいんですけど、特に効いているのがジョン・ベニテスという人が弾いているエレキ・ベースですね。土台をシッカリ作りながら爆発的な推進力を作り出しているように感じられまして、まるでサイレント・サイレンのあいにゃんのベースみたい・・・なんて言っても誰にも伝わらないんでしょうけど、音作りの要になっているってことでありますよ。こんなにベースが印象的なサルサは、前にめぐりんが取り上げていたボビー・バレンティンのブツ以来ですね~。

 それにしても、280円棚にこんな素晴らしいブツが転がっているワケですから、やっぱりブックオフ漁りはやめられないですよね~。今時サルサのブツを気軽にゲット出来る店なんてありませんし(九州にはね)、まあ偶然任せの出会いにはなりますけど、こういうお宝盤を見つけ出すのはブックオフ漁りの醍醐味であります。

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2017’04.20・Thu

NOBUYO 「LAGRIMAS」

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 多分日本人の歌手なんだと思いますが、NOBUYOという人の2012年のアルバムであります。この人が何者なのかは全く知りませんが、これまで何度かジャケを見かけたことがあって気にはなっていたんですけど、今回ブックオフの280円棚で見つけましたので、試しにゲットしてみた次第であります。ジャケの写真からすると日本風の名前の東南アジア人だと思っていたのですが(ベトナム人かと思いました)、おそらく日本人ではないかと思います。そんな得体の知れない人がメキシコでこの盤をリリースしているワケなんですが、一体どういう事情でこんなことになったのか、定かではありません。中にはスペイン語で何やら文章が書いてあるんですけど、さっぱりわかりませんし(あの恐ろしい2011年の津波、とか書いてありますが)。

 そんな不思議歌手のNOBUYOさんですが、メキシコでブツを出していますのでマリアッチとかの如何にもなメキシコ音楽をヤッテいるのかと思いきや、ピアノやギターを中心とした静謐な音をバックにしっとりしたスペイン語やポルトガル語の曲を歌っておりまして、ますます一体何者なのかワケがわからなくなって来るんですよね~。超有名曲の「ククルクク・パローマ」があるかと思えばアマリア・ロドリゲスの「ラグリマ」なんかも取り上げたりしていますし、かと思えばタンゴ歌謡もありますし、ラストは日本語の曲だったりして、一体何故わざわざメキシコでこんな盤を出したのか、謎が謎を呼ぶ不思議盤って感じですね。メキシコにはこういったラテンしっとり歌謡の、一定の需要があるんでしょうかね~?

 まあその辺の事情は全くわからないとは言え、NOBUYOさん自身の歌は本格的なスペイン語歌謡(ポルトガル語も含む)でありまして、ちょいと翳りのある湿った情緒が感じられる歌はなかなかに魅力的だと思います。ヤッテいるのはマイナー調のラテンしっとり歌謡でありますが、こういう物悲しげな歌がお好きな人は、日本人には結構いらっしゃるんじゃないかと思います。しかもラテン音楽らしさを演出するパーカッションを基本的に全然使っていませんので、哀愁漂う美しいメロディが強調されていますから、ますます日本人好みなんじゃないかと感じられますね。まあNOBUYOさんはそんなに上手いという歌手ではありませんけど、歌にシッカリと情感を込められる人だと思います。

 何にしても、一体何が何だかよくわからない盤ではあります。しかしラストの日本語の「MANGETSU-NO YUBE」という曲を聞くと、おそらく2011年の大震災を受けて出されたアルバムなのかという気はしますね。復興を願う内容のこの曲を聞いていると、アルバム全体があの大震災の犠牲になった方々への鎮魂歌として捧げられているのかという気がして来まして、そう考えると全編が静謐なしっとり歌謡になっているのも納得が行きます。まあ真意の程は定かではありませんけど、アルバムを丸々1枚聞いて初めてその意図がわかったような気になれる盤でありますね~。

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2017’04.11・Tue

AMARU 「EL EMBRUJO DE LA SAYA」

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 「アマル?何じゃそりゃ?」、ブックオフの洋楽の「A」のコーナーを見ていてブツを抜き出してみると、若いんだか歳食ってんだかわからないおっさん6人が写ったジャケ。一体何者なのかは全くわかりませんが、裏を見てみるとBOLIVANAなんて記載がありますので、多分ボリビアの音楽だろうということで、珍しいのでゲットしてみました。1997年に発売されているコチラの盤ですが、南米の音楽は多々リリースされているものの、近年のボリビアのポピュラーミュージックなんて話題にもなりませんし、当然ながらわっちも全然知りませんから、興味津々でゲットした次第でございます。

 ってことでワクワク気分でブックレットを見てみると、曲名の横にウァイノだのクエーカだのモレナーダだのトナーダだの、色々とワケわからない形式名(?)が書いてあってますます興味津々!楽器の編成はチャランゴ、ギター、エレキベース、ケーナ、パーカッションってことで、ヤッテる音楽はフォルクローレ以外に考えられないワケなんですが、再生してみますと思った通りの音楽が飛び出して来ました。一言で言えば「現代のフォルクローレ」ってことになるんでしょうけど、昔ながらの伝統を受け継ぎながら少々の電気楽器なんかも取り入れて、スッキリとモダンに仕上げているって感じですかね~。フォルクローレって素朴で地味だけど滋味ってイメージがあるかと思いますが、この連中は軽快なスピード感と洗練された爽やかさがあって、かなりカッコいいと思いますね~♪

 ところでこのアマルというグループのことをちょいと検索してみたのですが、あまり大した情報は出て来ないんですけど、ボリビアでは人気のある実力派の現代フォルクローレ・グループのようであります。アルバムも色々とリリースしているようですが、この連中がボリビアのポピュラー音楽を代表するような存在なのかどうかはわかりません。そもそもボリビアのポピュラー音楽の状況なんて全くわかりませんし。しかしこの連中がヤッテいる音楽が魅力的であるということに間違いはなく、リズムを刻むチャランゴの音やキラキラと輝くようなギターの音色は実に美しいですし、軽快な躍動感に足枷するようなフォルクローレ独特の引き摺るようなリズムもいい感じ。そして特に魅力的なのが、良く響く声で朗々と歌うヴォーカルであります。まるでメキシコのコーラス・グループみたい、なんて言うと語弊があるかもしれませんが、本当に良い声で歌うんですよ!コレは一聴の価値ありだと思いますね~。

 フォルクローレって日本では意外なほど人気がありますけど、入手出来るブツってアタウアルパ・ユパンキとかメルセデス・ソーサとか、あとはケーナのインスト盤等々、結構特定の音源に限られているかと思いますが、アマルみたいなモダンな感覚を持ったステキなグループのブツは、是非とも日本でもちゃんとリリースして欲しいモノだな~と思います。そりゃあバカ売れするような音楽ではありませんけど、日本人の心には響く音楽のはずですから。

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