2007’10.31・Wed

YENG CONSTANTINO 「SALAMAT」

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 フィリピンで今年デビューしたロック少女、イェン・コンスタンティーノのアルバムです。もちろんジャケ買いのブツです。この娘、まだ18歳ぐらいのはずですが、フィリピンのアルバム・ヒット・チャートでもベスト10以内に入っていたことがあり、本国ではかなり健闘しているようです。


 この娘、ルックスはなかなかよろしいですね。写真では二十代半ばぐらいに見えたりもするのですが、実際はまだティーンです。ジャケをよく見ると何故か片方しか靴を履いていませんが、4曲目で「シンデレラ」という歌詞が聞こえてきますので、シンデレラを意識してワザと片方を裸足にしているようですね。自分はシンデレラ・ストーリーのように成功するんだ!とでも言いたいんでしょうか。あと、インナーに「見ざる、言わざる、聞かざる」をやっている写真があるのですが、これは何か意味があるんでしょうかね~?謎であります。


 ルックス的には、大人っぽいようでいて実際にはあどけなさの残るイェンですが、ちょいとハスキーな声で歌う歌の方は、若々しいエネルギーが溢れています。一生懸命でひたむきな感じが良いですね。まだまだ若さ故の力みがある歌唱ではあるのですが、精一杯の力を出して身体全体で歌っているように感じられて、非常に好感が持てます。そして、ハードロック色が強いダイナミックなバックの音の時には力強く、しっとりした曲ではできるだけ抑制して、一本調子にならないように歌い方に変化を持たせようとしているのもよろしいかと。今はまだ勢い任せというところもありますが、これから歌い込んでいくことによって歌い口もこなれていって、繊細な味わいなんかも出せるようになっていくのではないかと思います。


 実はこの娘、今回のアルバムで全10曲中7曲の作詞作曲をしています。かなりロック色は強いんですけど結構良い曲を書きますし、歌手としての能力だけでなくソングライターとしての才能もなかなか優れたものを持っているようです。しかも売れている若い歌手にしては珍しく、殆どの曲をタガログ語で歌っているというのが嬉しいですね。こういう歌手はやっぱり応援したくなってしまいます。英語だろうとタガログ語だろうと良い音楽であればどっちでもいいんですけど、正直言えばやはりタガログ語で歌って欲しいという希望はありますので。


 あと、どうでもいいことなんですけど、実はこのブツを買った時に、ポスターをオマケでいただきました。写真は基本的に裏ジャケと一緒なのですが、ポスターをもらうなんてここ何年も無かったことですので、なんだかとても嬉しかったです。まだそのまま置いてあるんですけど、部屋に貼っちゃおうかな♪


裏ジャケ。ポスターはこんな感じの写真。
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見ざる言わざる聞かざる。
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2007’10.30・Tue

LALA 「STARS」

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 フィリピンの歌手、ララの今年発売されたアルバムです。当然の如くジャケ買いです。このジャケ、凄く良くないですか?可愛らしい顔の女の子がサイケ柄の入ったストラトキャスターを抱えている図、これだけでもOKと思ってしまうのは私だけでしょうか?これで中身が、歪んだ音でサイケデリックなギターを弾きまくっているようなものであれば、最高なわけであります。やっぱりギターはエレキでサイケ!


 と、期待して聞き始めると…ありゃりゃ、全然様子が違うぞ?音作りは基本的にはアコギ主体ですね。そして所々でテクノ風の音も散りばめた、非常に今時のポップスになっています。軽快に走り抜けていくようなスピード感が、なかなか爽快であります。この音なら英国のギター・ポップ好きにもメリケン・ガールズ・ロック好きにも十分に受け入れられるのではないでしょうか。全然エレキでサイケではありませんし、彼女はギターを弾いていないようですが、これはこれで非常にいい感じであります。期待していたものとは違えど、可愛らしいポップさを持っていて、とても気に入ってしまいました。


 そしてララの歌なのですが、この顔にしてこの歌、という感じですね(どういう感じ?)。若い女の子にありがちな、ちょっと力んだような歌い方ではあるのですが、それがかえって抑ようとしても抑え切れないパワーのほとばしりを感じさせてくれます。いいですねえ、この娘。声がちょっとキッチー・ナダルに似ているのもOKですね。


 それにしてもこの娘、一体何歳ぐらいなんでしょうか?最初ジャケを見た時は二十代半ばぐらいの、下積みの長いサイケ・ブルース・ギタリストかと思ったのですが、声や音楽性から判断する限りでは、もしかしたらまだ十代ということもあるかもしれません。十代の歌手と言えば、先日イェン・コンスタンティーノがなかなかの力作を発表したのが思い出されるわけですが、若い力がどんどん出てくるフィリピン音楽界って、非常に健全ですね。だからフィリピン音楽からは目が離せません。


インナー写真。笑顔でストラト。
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2007’10.29・Mon

POD DUANG 「SHE’S POD DUANG」

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 「ぎゃーっ、バケモノ!」「うわっ、ブッサイクやな~!なんやお前、どないしたんやその顔!」などと言いたくなるほど不細工な歌手、ポッド・ドゥアンの04年のアルバムです。とにかくまずは、まるで溺死して膨張した水死体の如きジャケが、メチャクチャに強烈でインパクトあり過ぎです。笑う子も泣き出す顔でしょう。吉本新喜劇に出たら、辻本にボコボコにしばかれるタイプですよ。 惚れ惚れするほど(?)不細工な人ですね。当時15歳という話を聞いたことがありますが、将来が思いやられますね…。


 ここまで強烈なジャケですから、聞く気が激しく失われてしまうわけではありますが、そこを我慢してとりあえず聞いてみますと、困ったことにこれが可愛い声で歌いやがるんですよ。しかも悪いことに、とても爽やかで結構歌上手いんですよね。ドラえもんの如きドラ声で割れ鐘のような歌を歌っていればイメージに合うのですが、この顔でこの声はいかんだろうと思います。これは反則ですよ、まったく…。この声は、顔が可愛くないと出してはいけません。


 声だけは可愛いポッドさんですが、この声で良く出来たロックっぽいポップスを歌っています。タイのポップ・ロックとしては、結構レベルが高いのではないかと思います。ジャケを見ずに中身だけ聞けば、ファンになってしまう人も結構いるのではないですかね~。しかしこの顔で爽やかなポップスを歌うのはやっぱり許せませんね。その顔だったらモーラム歌えよ、モーラム!しかもラムシン。それなら許す。


 と、非常に差別的発言をしてしまいましたが、それは兎にも角にもこのジャケが悪いのであります。おそらく製作側も故意に(しかも内心笑いながら)このジャケを作ったんじゃないですかね。きっと知り合い達に「今度出るポッド・ドゥアンって歌手がいるんだけど、凄えんだぜ!」などと言いふらしていたに違いありません。ジャケに驚いて、中身を聞いて顔と歌の不一致にも驚くという、ダブルで凄いブツですからね~。まさにサプライズ企画ですよ、これは。


 ところでポッドさん、これを出して音沙汰無くなってしまいましたが、一体今頃どうしているんでしょうか?場末の飲み屋でビンやカンを投げつけられながら歌っているのでしょうか。おそらく学業に専念する為に、一時歌手活動をストップしているのではないかと思うんですけど、本当のところは全くわかりません。やっぱり顔がパンチ効き過ぎなので、辞めさせられたのかな?


 「歌に顔は関係無い!歌そのものを聴け!」とおっしゃる心ある音楽ファンも大勢いらっしゃるでしょうが、私みたいに音楽を「聴く」のではなく「聞く」だけの人間には、やっぱり歌手のルックスは重要な要素なのであります。その意味では、中身は良くてもやはり少々キツい一枚ではあります。ジャケの目の部分を黒い線で隠しておこうかな…。

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2007’10.28・Sun

SLAPP HAPPY 「CASABLANCA MOON」

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 昨日、タンゴのネタを書いている時に思い出しました。「そう言えばタンゴをパクったヘンな曲をやってる連中がいたな」と。それがイギリスのヘンなバンド、スラップ・ハッピーのこのブツであります。ちなみにタンゴをパクった曲は、このブツの1曲目「カサブランカ・ムーン」だけです。他にはございません。


 で、この「カサブランカ・ムーン」という曲ですが、タンゴの持つ退廃的で後ろ向きな雰囲気をものの見事にとらえていると思います。演奏はロックそのものなのですが、本物のタンゴ以上にタンゴらしいという、非常に不思議な曲に仕上がっていると思います。アストル・ピアソラみたいなわけのわからない実験的タンゴみたいなものではなくて、この連中がやってみせたような発展をタンゴが遂げたなら、今でもタンゴは刺激的で面白い音楽であり続けたのではないかと思ったりして。まあ今更言ってもどうしようもないことなんですけどね~。


 以上、終わり…と言いたいところですが、非常に珍しくイギリスのロックなんぞを取り上げてしまったので(取り上げる気は無かったのですが)、ついでにこのアルバムについて書き散らしておくことにしましょう。


 スラップ・ハッピーなるバンド、ダグマー・クラウゼ、ピーター・プレグヴァド、アンソニー・ムーアという、ソロではパッとしないヘンな三人が集まったバンドですが、この三人が揃うと不思議なことにとても面白い音楽が出来上がるんですよね。特にこの「カサブランカ・ムーン」と題された74年のアルバムは、色々な音楽の要素を取り入れたユーモア感覚溢れる逸品に仕上がっています。ほとんど冗談音楽の様相を呈していると言ってもいいかもしれません。大真面目に面白いことをやっているような雰囲気がよろしいかと思います。


 ところでこのアルバム、73年に全然別のアレンジで録音されたのですが、レコ会社から発売拒否された為に改めて再レコーディングされたブツであるという話は有名ですよね。73年にお蔵入りした作品は80年に発表され、90年に曲を追加してCD化されました。タイトルは「CASABALNCA MOON」をひっくり返して「ACNALBASAC NOOM」となっています。真面目なんだかふざけてるのかよくわからない、彼等らしいユーモアと言えるかもしれませんね。マニアには「アクナルバサック・ヌーム」の方が評価が高いようですが、アヴァンギャルドなロック寄りの音ですので、個人的には「カサブランカ・ムーン」の雑多な音楽性をブチ込んだユーモア感覚溢れる楽しさの方が好きです。


こちらが「ACNALBASAC NOOM」。ヘンなジャケ。
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2007’10.27・Sat

SANDRA LUNA 「TANGOS DEL ALMA」

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 アジアのアイドルネタが続いたので、ここらで一息。タンゴのブツでも取り上げてみようかと思います。


 学生の頃はよくタンゴを聞いていました。ファン・ダリエンソ楽団とかメルセデス・シモーネなんか好きだったものです。しかしいつしか全くと言っていいほど聞かなくなって、現在に至るわけでありますが、つい先日中古盤屋のバーゲン・コーナーを物色していると、「TANGO」なる文字が記載されたジャケのブツがありました。手にとってみると、01年の作品と書いてあります。「へえ、今時タンゴなんてやってる人がいるんだ」と思いつつ、290円という値段につられて買ってしまいました。それがアルゼンチンのサンドラ・ルナなる歌手のこのブツであります。


 サンドラ・ルナなんて歌手のことは、もちろん全く知りません。だからと言って、調べてみようという気もしません。ただ気になったのは、今のタンゴってどんな感じなんだろう、ということでしたが、聞いてみると何のことは無い、学生の頃聞いていたのとあまり変わらぬ姿のタンゴでした。アストル・ピアソラがやっていた実験的なタンゴなんかが全く生かされていない、旧態依然としたタンゴであります。しかし、だからダメだというわけではありません。変わらぬ姿に安心した、というのが正直なところであります。


 昔タンゴが好きだった頃を思い出させるような空気感を運んでくると言いますか、なんだかノスタルジックな気持ちになってしまう音楽なんですよね。バンドネオンの音も心地良ければ、ちょっとファドの歌手みたいな発声をするサンドラの朗々たる歌声も心地良い。昔好きだったタンゴと変わらぬ響きを持ったこのブツ、結構気に入ってしまいました。全10曲で29分ちょっとという、昔のレコード時代のような短さも潔くて、なかなか好感が持てます。もう何もかもが懐かしいという雰囲気を持ったブツであります。


 今時のタンゴなんかに全然興味はありませんでしたし、情報なんかも皆無に等しいですが、意外にイケてることがわかって、ちょっと嬉しいころんでございます。サンドラさんって歌は結構上手いしルックスも悪くはないので、他にアルバムを出しているなら(安くで入手可能であれば)聞いてみたいと思います。まあ他のブツが手に入るとは思ってませんが。

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2007’10.26・Fri

Fin.K.L. 「第4集」

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 S.E.Sのライバルと言われた韓国のアイドル・グループ、Fin.K.Lの02年の4枚目のアルバムです。どうやらタイトルは「永遠」と名付けられているらしいです。このグループの事実上のラスト・アルバムになっているようですね。S.E.Sと同様に現在は解散状態のようです。それにしても「Fin.K.L.」と書いて「ピンクル」と読ませるあたり、ワケわかりません。しかしこのジャケを見たら買わないわけにはいかないでしょう。ブック○フで750円でゲット致しました。


 とにかくまずはジャケに目がいってしまいますね。メンバーはジャケの左上から時計回りに、凄い美人のHYOLEE、ネコを抱いているアイシャドーのきついJUHYUN、日本人みたいな名前のYURI、変な被り物をしたJINです。ネコを抱いたチュヒョンはイマイチ感が漂いますが、他のメンバーはかなりレベルの高いルックスだと思います。特に個人的には左上のヒョリに釘付けです。だって、メチャメチャ美人じゃないですか!この娘がいれば、無条件にジャケ買いの対象となってしまいます。他のメンバーもヒョリには及ばないものの、いい線いってますねえ。ルックス的にはS.E.Sの連中といい勝負でしょうか?いやいや、ヒョリがいる分だけこちらの方が上かも。


 このルックスでトロットでも歌っていたら理想的なんですが、S.E.Sのライバルと言われただけあって、さすがにトロットというわけにはいきません。今時のR&B風味をまぶした軽快でオシャレなシティ・ポップスであります。しかしこの連中、歌は相当に上手いですよ。リードは大部分が一番見劣りするチュヒョンが取っているようですが、歌が上手くなければこの娘はピンクルには必要無いでしょうからね~。他のメンバーもそこそこ歌えるようですから、なかなかの実力派アイドルであることに間違いはありません。歌唱力ではS.E.Sより上ですね。


 こんないい感じのグループが、現在では解散状態というのは残念ですね。どうやら韓国では一時期女性ダンス系グループが大人気だったようですが、01年頃から急激にブームが下火になって、ピンクルにしてもS.E.Sにしてもその波に飲み込まれてしまったようです。作っても売れないからグループとして活動しても意味が無い、そういう状態になってしまったらしいですね。うーむ、なんて残念な…。


 しかしピンクルの連中も、S.E.Sの連中と同様に、みんなソロで現在も活躍しているようです。美人のヒョリはソロ歌手として2枚ほどアルバムを出していますし、歌の上手いチュヒョンはミュージカル女優として活躍しています。ユリは女優として成功しているようですし、ジンは司会者として活路を見出したらしいです。それぞれに元気なのは良いことなのですが、個人的にはまたピンクルとして活動して欲しいものであります。まあ、それまではこの素敵なアルバムを聞いて待つことに致します。でも早く再結成して下さい。


メチャメチャ美人のヒョリ。
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も一つオマケにヒョリ。やっぱり美人。
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歌は上手いチュヒョン。
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可愛らしいユリ。
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ロリ好きにウケそうなジン。
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2007’10.25・Thu

GIRLY BERRY 「VERY GIRLY」

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 タイのアイドル・ユニット、ガーリー・ベリーの04年のアルバムです。当初は露出狂のキワモノ・ユニットという感じでしたが、ここ数年で随分垢抜けたと思います。いまだに一線で活躍している連中ですが、よく続きますねえ。


 まずはこのグループ、何故4人もメンバーがいるのかがわかりません。ジャケの、向かって左から2番目のGYBZY(ギブジーと読むのかな?)ちゃんだけがいればOKのはずなのですが、ルックス的に甚だ激しく見劣りする3人が脇を固めている図、ハッキリ言ってワケがわかりません。まあ左端のNANNIE(ナニーと読む?)ちゃんは許せるにしても、右の二人はダメでしょう?不細工でもマニアックなファンはつくものではありますが、アイドル・ユニットならもっとそれらしく許せるレベルのルックスの娘を持ってきてもらわないと…。まあギブジーに免じて許しますが、彼女がいなければ見向きもしなかったブツなのは確実です。


 右の二人は不細工ではあっても、歌が上手ければまあいいやということにはなるのでしょうが、困ったことに歌の方もアイドルらしく下手っぴーというのが何と言うか…。基本的に、アイドル歌謡というものには歌の上手い下手なんてものは関係無いと思っていますが、それは「可愛いあの子が歌っているから」元気になるとか萌えるとかいうレベルの話であって、不細工なあの子が下手な歌を歌っていたら「テメエしばいたろか!」ということになるのは必然。この連中の歌は、ギブジーとナニーが歌っている限りはアイドル歌謡ですが、残りが歌っていては…やめとこ。


 などと残りのメンバーのことをボロンチョに書いてきましたが、書いているうちに段々哀れになってきました。おそらくギブジーの引き立て役として雇われたのであろう残りのメンバーですが、その運命に負けずにいまだに活躍している根性、なかなか見上げたものかもしれません。もしかしたら、可愛い分ギブジーちゃんは性格がよろしくないかもしれませんが、残りの連中は性格は良さそうなので、まあ良しとしておきましょう。うーむ、これってフォローになっているのだろうか?


 とか何とか言いながらも、私は結構このブツが好きだったりします。全編に漂うおバカなヘッポコ感がなかなかイケてるのではないかと思います。おバカなブツが好きな私だからこそ、そう感じるだけかもしれませんので、決して他の方にはお薦めは致しません。でも、メンバーの誰かのルックスにピンと来るものがあった方は是非お試しを。


インナー写真。やっぱりギブジーが飛び抜けて可愛い。
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2007’10.24・Wed

MAMEAW 「TO BELOVED」

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 ついさっきまでパーンとカラバオが共演した2枚組ライヴ盤を聞いていました、ころんでございます。やっぱりエエなあ、などと思いつつ棚を漁っていたら出てきてしまいました、タイのロリロリ・アイドル、マミアウ(と読むのかどうかは定かではありません)の05年のアルバム。当時、多分14~5歳だと思います。ロリ好きの人なら、このジャケ一発でヤラれてしまうのではないでしょうか?とても可愛らしい娘ではあるんですけどね~、ガキのクセに色気づいた顔しやがって…。


 見た目も子供ですが、中身の方もお子様アイドル・ポップスそのものであります。舌足らずな子供の声でお手軽なお子様ポップスを歌っていて、製作側もやる気があるのか無いのかわからないようなお手軽で薄っぺらなバックの音作りをしています。だからこんなものは聞くに堪えない…ということにならないのがこのブツのクセモノたるところであります。テキトーに作ったはずのお子様ポップスなのに、あまりにヘッポコ過ぎて、かえって猛烈に暴力的な脱力パワーを持つに至ってしまったという、摩訶不思議な怪盤なのであります。


 本作がこのような怪盤になってしまったのは、この娘の歌によるところが大きいでしょう。ガキのクセに妙に艶かしくて、大人を手玉に取るような歌なんですよね。「ねえおぢさん、あたしってロリロリで可愛いでしょ?あたしは甘い甘~い砂糖菓子♪一緒に遊びましょ!」なんて雰囲気ですね。甘えるような、誘うようなお子様声で歌われる歌は蜜の味?いやいや、人工甘味料でギトギトの、猛烈に毒々しい色をしたお菓子ですよ。大人はこういうイケナイ娘に騙されて夢中になってしまってはいけません。え?そう言うお前はどうなんだって?私にはブアちょんがいますので、こんなアブナイ娘に騙されることはありません、多分…。


 とまあ冗談はさておき、このアルバム、面白いブツであることに間違いはありません。タイ語の可愛らしい響きを十分に楽しむも良し、タイのヘッポコ・ポップスの真髄を味わうのも良し、可愛いジャケを部屋に飾るのもパソコンの壁紙にするのも良し、色々な楽しみ方が出来るお得盤です。特に「タイ語の響きって可愛い!」と思っている方にはお薦め致します。ルックスも可愛いですが、歌も本当に可愛らしいですから。


インナーの写真。ちょいベッキーに似てるかも。
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こちらはマミアウ・キャラ。結構本人に似てますね。
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2007’10.23・Tue

S.E.S 「CHOOSE MY LIFE-U」

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 既に解散してしまいましたが、韓国のアイドル・グループ、S.E.Sの02年作。このグループの名前は随分前から知っていたのですが、ほとんど聞く機会がありませんでした。しかし最近になってブック○フのバーゲン・コーナーに250円で売っているのを発見し、ジャケも良い感じだったのでゲットしてみました。この連中、全員が美人ということは以前から知っていましたが、実際にブツを手に取って見てみると、本当に美人揃いですね。三人組たるもの、必ず一人は引き立て役がいるものですが、この連中は例外のようです。今活躍していたなら日本でも大人気になったでしょうが、韓流ブームより前に日本に紹介されたが故に、日本では大して人気が出ずに終わってしまったようで、残念なことであります。


 メンバーの名前はSEA(BADA)、EUGENE、SHOOで、それぞれの頭文字を取ってS.E.Sとは、安直と言えば安直であります。ドレッド・ヘアのSEAは普通バダと言われていますが、バダは韓国語で「海」の意味だからSEAらしいです。今はソロで歌手として活躍しているようです。裏ジャケ写真の左側の、なんとなく新垣結衣に似ているストレート・ヘアの娘がユジンですが、今は女優として成功しているらしいです。パーマ頭のシューは神奈川出身の在日韓国人らしいですね。今はミュージカルなんかに出ているそうです。各自がそれなりに活躍しているようですが、三人とも口を揃えて「S.E.Sの時の方がずっと良かった」という意味のことを言っていますので、それなら何故解散したんだ?という疑問が湧くわけであります。理由をご存知の方がいらっしゃったらお教え下さい。


 で、この三人の美人が歌っているわけですが、歌は決して下手ではないですよ。可愛いルックスから期待される通りの可愛い声で、爽やかなそよ風の如き歌を聞かせてくれます。曲の方はありがちなオシャレ系の軽快で爽やかなポップスなんですが、この連中にはそのような曲が合っていると思います。可愛いあの娘が可愛い声で可愛く歌を歌っているという典型的アイドル歌謡になっておりますので、彼女達のルックスが気に入った人はゲットして損は無いブツだと言えるでしょう。私は結構好きです。


 これまではK-POPなるものにほとんど興味はありませんでしたが、シャクラといいS.E.Sといい、なかなか面白い連中がいますねえ。まだまだいい感じの連中が沢山いるはずだと思いますので、これからはK-POPも色々とチェックしていかないといけないですね~。韓国の美人さん、探してみます。これぞ!という美女をご存知の方は、是非お教え下さい。音楽は、ルックスから入るものと覚えたり。


裏ジャケ。三人ともイケてますねえ。
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レゲエ頭のバダ。美人です。
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正面から見ると、新垣結衣には似てないユジン。
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なんだか親しみやすい感じのシュー。
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2007’10.22・Mon

SWEATER 「SONGS IN AIR」

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 渋谷系と言われる音楽があります。それがどのような音楽のことを言うのかはよく知らないのですが、個人的には、ちょっとオシャレな感じの軽妙なポップ・ロックというイメージがあります。このアルバムは、まさにそのイメージにピッタリなブツなのであります。基本はギター・バンドなのですが、打ち込みなんかも上手く使った軽目のさり気ない音作り、決して暑苦しく歌い上げることのないクールな女性ヴォーカル、ポップなメロディ、どれを取っても非常にシャレた感覚があって、センスの良さを感じさせてくれます。こういう音、私はかなり好きですね。


 このセーターというバンド、実は韓国のバンドなのですが、韓国と言うと、日本のCD屋にも大量に置いてあるK-POPみたいなのばかりという印象がある為に、どうしてもあまり興味が持てないんですよね。しかし、プランテーションでこのブツを試聴させてもらった時に、「ああ、韓国にもこんな音があるんだなあ」と妙に感心してしまいました。自分の勝手なイメージではありますが、韓国から渋谷系みたいな音が出てくるなんて、思いもしなかったものですから。


 店長さんのお話によると、この手の音は韓国ではまだまだアンダーグラウンドな存在らしいのですが、しかし着実にこういうセンスのある連中は育ってきているということですから、今後の韓国ロックには十分に期待が持てるのではないかと思います。所謂K-POPだけが韓国のポップスではないというところをもっと見せて欲しいものですし、日本でもリュだのピだのペだのばかり宣伝してないで、こういう連中をどんどん紹介して欲しいと思います。ちなみにこのアルバム、04年の3作目らしいです。前の2作も是非聞いてみたいですね。


 本作レベルの音楽であれば、英国とかのネオアコ~ギターポップなんかが好きな人にも確実にアピールできますから、韓国音楽ファンを新しく開拓する為にも、是非日韓のレコ会社には努力をしてもらいたいものです。オバハンだけが熱狂するマスコミ主導の韓流ではなくて、色んな世代から幅広く支持される韓流であって欲しいですね。まあ最近では反日であるとか嫌韓であるとか、日韓の感情的対立が深まっていて難しい面も多々あるのでしょうけど、そういった障壁を乗り越える努力をお互いにするべきでしょうね~。

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2007’10.21・Sun

TUKTAN CHOLLADA 「TANON KON FHUN」

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 若手実力派ルークトゥン歌手タカテーン・チョラーダーの、つい最近発売されたばかりの2枚目のアルバムです。前作は都会に住む田舎者の哀感が漂っているかのようなしっとりした味わいとモダンな音作りがなかなかに素晴らしく、昨年の個人的ルークトゥン・アルバムベスト10に選んでしまいました。それだけに本作には非常に期待していたのであります。


 ジャケを見ると、前作に比べて更に顔が丸くなった(太った?)ように見えますが、まあそこにはあまり触れないようにしましょう。ただ、あまりに素人っぽい服装は何とかならないものでしょうかね?前作のジャケはバックが夜の街で、内容もそれに相応しい夜に聞きたい音楽という雰囲気に仕上がっていましたが、今回は多分夕方の街がバックになっています(もしかしたら朝かも?)。音の方もジャケのイメージ通り、ちょっと明るくなってきたような気がしますが、基本的には前作の路線とあまり変わりませんね。


 この人、デビュー時から歌はかなり上手かったのですが、相変わらず折り目正しいきっちりした歌を歌いますねえ。しかも声が非常に良いんです。伸びやかで落ち着いた優しい歌声には温かい包容力が感じられて、ついつい身を委ねたくなってしまいます。この声にはスローテンポのしっとりと聞かせる曲がバッチリとハマりますね。製作側もそれをよくわかっているようで、本作もスローな曲が主体になっています。もちろんアップテンポの弾むような曲も入っていますが、こちらはまあ無難にこなしているという感じでしょうか。スローな曲と比べると、折り目正しい歌い方がかえって足枷になっているようで、無難にこなしてはいるけれどもノリノリではない、という歌い方になっているように思います。まあその辺は今後歌い込んでいくことで徐々に解決されることでしょうから、成長を温かく見守ってあげることにしましょう。


 とりあえずはこの2枚目のアルバム、総じて無難な仕上がりですが、次のアルバムを出すまでには折り目正しい歌だけではなくて、もっと弾けたノリの良い歌を歌えるようになっていて欲しいものだと思います。

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2007’10.20・Sat

CHAKRA 「2ND ALBUM」

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 韓国の女の子4人組ユニット、シャクラの01年発表の2枚目のアルバムです。私は韓流ブームとかを冷淡に見ていた人間ですので、韓国歌謡にも殆ど興味を持たなかったのですが、たまたまブック○フで本作が250円で売っているのを見て、安いからいいかと思ってとりあえず買ってみました。もちろん見た目がイケてる女の子グループということは、購買意欲に大きく影響しています。ルックスが良いというのは、やはり大きな武器だと思います。


 ちなみにメンバーの名前はジャケ左からドレッド・ヘアのファンボ、ちょいMEGUMI似のイニ、名前を忘れましたが日本の芸能人の誰かに似てるウン、そして一番可愛らしいリョウォン。アルバム発表当時、最年長がファンボの20歳、最年少がウンの17歳だそうです。


 ジャケ買いの特売品ですので、殆ど期待することも無く聞いてみたのですが、これが意外なことにかなりイケてるではないですか!別に歌が上手いとかいうことはないのですが、音楽そのものが非常に勢いに溢れています。聞いていると思わず踊りだしたくなるような、躍動感溢れるダンス・ミュージックに仕上がっています。しかも色々な音楽の要素を取り入れているのが良いですね。イントロから始まって中近東風のダンス曲になだれ込み、引き続いてインド風味、ダンス版ベサメ・ムーチョ、ブリブリのファンク、ヒップホップ風味のR&B、哀愁のスパニッシュ風、リッキー・マーティンみたいなラテン・ファンク、アフリカンでしかもソカ風味、アジアン・ポップアイドル風、ニューウェーヴ風ピコピコエレダンス、アジア的な切ない胸キュンバラード等々、とにかくバラエティに富んだ内容で、一気に最後まで突っ走ります。特に9曲目のアフリカンでしかもソカ風味の曲は、突き抜けた楽天性を持った素晴らしい仕上がりの曲で、個人的には大好きです。


 彼女達の歌は弾けるような若さと快活さに溢れていて、聞いていて気分がいいですね。全員がリードを取れるのかどうかは知りませんが、色々な歌声が聞こえてきて飽きることがありません。このアルバム、アイドル系のダンス・ポップ作品としては非常に良く出来ています。と言うか、この手の作品としては傑作ではないでしょうか。ルックスも含めて大満足の一枚であります。


 このアルバム、本当に何一つ期待せずに買ったのですが、これ程までの拾い物だとは思いませんでした。とてもおトクな買い物をしたと思っています。こんな面白い作品をK-POPマニアだけのものにしておくには惜しいのではないかと思う今日この頃であります。


インナー写真。右がお気に入りのリョウォン。ファンボもなかなか。
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もひとつオマケのリョウォン(右側)。画質は悪い。
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こちらはどうでもいい二人。
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2007’10.19・Fri

JOB & JOY 「WAO SAO GAH BOH PEN」

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 現代モーラムの第一人者と呼ばれるようになって久しい、ジョブ&ジョイの今年の新作です。なんだかこの連中、アルバムを出す度に老けていきますね。向かって右の人なんて、ハリセンボンの痩せた方にそっくりじゃないですか(ハリセンボンって、二人とも若かったような気はするが)。ジャケでは決して購買意欲がそそられるブツではありませんが、モーラムの第一人者のアルバムだけに、買わないわけにはいかないでしょう。


 実を言いますと、ワタクシ、これまでこの連中があまり好きではありませんでした。何故だかよくわかりませんが、どうにも相性が合わないという感じだったんですよね。それが今回このブツをネタにするに際して、過去のアルバムを引っ張り出して聞いてみたところ、「なんだ、なかなかいいじゃない」と思ってしまいました。いい加減なものですね、私の耳なんて。いや、色々なブツを聞き続けてきたことによって、耳が成長したのだと思いたいです。日々是成長也。その耳で聞いた本作、なかなか良い感じに聞こえます。


 この連中、以前から全く外すことの無い安定したモーラムを歌い続けてきましたが、本作においてもそれは変わりません。なんせレーベルがコテコテのブツを輩出し続けるNOPPORNですから。これまでのイメージを裏切らないと言うか、ジョブ&ジョイという名前を聞いて想像する通りのモーラムを繰り出してきますね。それが良いことなのかダメなことなのか、人によって解釈は違うでしょうが、私はこの連中はこれで良いのだと思います。


 「色々な音楽に挑戦して欲しい」というのは私がよく使う言葉ではありますが、そうして欲しい歌手もいれば、そうじゃなくてもいいと思う歌手もいるわけでして、私はこの人達には変化を求めようとは思いません。何故なのかはよくわからないのですが、この人達にはイメージ通りのモーラムの砦を守り続けて欲しいな、と思っています。モーラムの守護神みたいな存在も必要だと思いますし、ジョブ&ジョイにはその役割が相応しいと思うのであります。


 とか何とか言ってると、冒頭の曲はいきなりチョッパー・ベースの音が飛び出してくるファンキーな曲だったり、ラストの曲はモーラムではなくてルークトゥンだったりするのですが、なんだか従来のイメージ通りではないタイプの曲も良いですねえ。力量のあるデュオだけに、やれば何でもできるんでしょうけどね。こういう曲を聞くと、この人達にも色々なタイプの曲に挑戦して欲しいかな~、なんて思ったりして。やっぱりワタクシの耳はエエ加減なのでしょうか?


こちらは昨年のアルバム。かなりオバハン。
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こちらは04年のアルバム。まだ若い。
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2007’10.18・Thu

CATHERINE ANN MacPHEE 「I SEE WINTER」

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 本作はスコットランド最高峰の女性トラッド歌手との呼び声もある、キャサリン・アン・マクフィーの91年のアルバムです。この人、実験に失敗した博士みたいな爆発頭に相撲取りみたいな顔をしていますので、先にルックスを見てしまうと甚だ聞く気が減退してしまうのでありますが、歌を聞けばその凄さがわかると思います。


 この人の持ち味は、極寒の地の冬を思わせるような厳しさを感じさせる、非常に硬質な歌声であります。この声で歌に少々不安定なところがありますので、聞く方はかなりの緊張を強いられることになるわけでして、決して寛げるようなタイプの音楽ではないのですが、それがかえってかの地のイメージに合致しているように聞こえます。厳しい自然風土を反映した、厳しい音楽だと思います。


 伴奏の方も、この人の歌を生かす為に、極めて簡素な作りになっています。シンセが薄く入ったりはしていますが、できる限り音を削ぎ落として歌そのものを際立たせようという意図があるのではないかと思われます。しかしながら出てくる音は、簡素なクセに何故だかすこぶる洗練されているように聞こえるという、何だか不思議なブツでもあります。総体的には、伝統的な味わいを残しつつ伝承曲を控え目に現代化した作品だと言えるでしょうね。


 本作は全編ゲール語で歌われていて、取り上げている曲も11曲中9曲がトラッドです。歌い継がれてきたウォーキング・ソング(WAULKING SONG)、無伴奏バラッド、どれもが素晴らしい味わいを持っているのですが、そんな中で光るのが冒頭の曲です。実はこれ、ランリグの曲です。トラッドのような顔をしてひっそりとトラッドと同列に佇んでいる曲なのですが、素晴らしく味わい深い曲なんです。これを聞くと改めてランリグというグループの凄さを実感してしまいますね。同時に、ランリグの曲を自分のものにしてしまっているキャサリンの力量の凄さも実感してしまったりする、今日この頃なのであります。ちなみに私、もう一枚彼女のアルバムを持っているのですが、その中にもランリグの曲が入っています。


 余談ですが、このブツ、「GREENTRAX」というスコットランドのレーベルから出ているのですが、このレーベルは非常に良質なトラッド~フォーク系の音楽をリリースし続けているかなり気合の入ったレーベルですので、この手の音楽に興味がおありの方は、中古盤屋なんかでGRENNTRAXのブツを見かけることがあれば迷わず買うことをお薦め致します。まあ滅多に見かけることは無いんですけど。

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2007’10.17・Wed

MICHAELANGELO 「WISH」

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 フィリピンのロック・バンド、マイケルアンジェロ(って読むのかな?)の06年作。プランテーション店長さんお薦めの一枚です。試聴させていただいたらメチャクチャ良い音を出していたので、思わず買ってしまったブツです。フツーのロックと言えばその通りなのですが、これがなんだか凄くカッコいいのですよ。アコギを中心に据えたシンプルながら立体感のある音作りもカッコよければ、ちょっとハスキーでソウルフルな歌声もカッコいい。良い歌手が良いアレンジのしっかりした演奏をバックに良い曲を歌っている、それだけで良い作品になるという見本のようなアルバムですね。フィリピン色が感じられないなどと野暮なことは言いますまい。フィリピン色が感じられようが感じられまいが、良い音楽であることに変わりはありません。


 買ってブックレットをじっくり見てから気が付いたのですが、この連中、結構カバーが多いです。ポール・サイモン、コリー・ハート、エルトン・ジョン、デヴィッド・ボウイ、パール・ジャムなんかの曲をやっています。よくわからないのですが、多分全12曲中9曲がカバーだと思います。それだけに余計フィリピン色が感じられなくなっているのかもしれませんが、まあこれはフィリピンのミュージシャンの一つの特色ということでよろしいんじゃないでしょうか。フリースタイルとかM.Y.M.P.他、色んな連中がアメリカやイギリスのミュージシャンの曲をカバーしまくっていますもんね。だからつまらないと考えるか、良い曲だったら別にいいじゃん!と考えるかは、聞く人の自由であります。言うまでもなく私は後者です。ただコリー・ハートの「ネヴァー・サレンダー」は原曲の方がよろしいかと…。


 しかしここに収められたオリジナルを聞くと、カバーに頼る必要が無い位に素晴らしい曲を作っていますので、今後は全曲オリジナルで勝負する方が良いのではないかと思いますね。同じフィリピンのバンド、トゥルーフェイスに似たカッコ良さと鋭いセンスを持っている連中だと思いますので、次回作に大いに期待したいところです。


 それにしてもこの連中、歌も良いですが、ギターも地味ながらかなり良いですね。このブツを聞いている限りでは特に変わったプレイをするわけではないのですが、堅実にきっちりと弾く演奏スタイルには好感が持てます。80年代に活躍した、二流ファンク・ロック・バンドとして名高いフィクス(めっちゃ好き!)なんてバンドの凄腕ギタリスト、ジェイミー・ウェスト・オールダム(だったっけ?)を思わせる、などと言ったら誉め過ぎでしょうが、良いギターですよ。まあフィリピンのギタリストは達者な人が非常に多いので、このレベルであれば普通なのかもしれませんが、斬新ではなくても堅実なのは良いことだと思います。次作では、もっとエレキ・ギターを弾きまくって欲しいな~と思っています。

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2007’10.16・Tue

RUNRIG 「AMAZING THINGS」

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 秋になると必ず棚から引っ張り出してくるブツ、それがランリグのアルバムです。秋はケルト系の音楽を聞きたくなりますが、やっぱりランリグは外せません。今回取り上げるのは、スコットランド最高の人気を誇るバンドと言われるランリグの、93年のアルバムです。


 本作は私が初めて聞いたランリグのアルバムです。トラッドをベースにしたロックを聞かせるバンドなのですが、力強くはあるけれどもイマイチ洗練されないダサさと、ホロリとするような郷愁を感じさせる、なんだか憎めない連中です。愛すべきイモ・バンドといった風情がいい感じですね。


 私が知っている範囲で彼らのアルバムはどれも良い出来だと思うのですが、特に本作には個人的にランリグ最高の曲だと思っているタイトル曲が入っているのが、非常にポイント高いです。この曲、メロディが良いのはもちろんですが、バグ・パイプがスコティッシュ・トラッド的な哀愁を醸し出すと同時に、アフリカっぽいリズムとコーラスが高揚感を煽るという名曲です。他にもクラナドのモイア・ブレナンが参加したと思しき儚げな曲、しんみりとした叙情的な曲、確信に満ちた力強い曲など色々なタイプの曲が入っていて、かなりの粒揃いの作品に仕上がってます。珠玉の作品集と言ってもいいでしょうね。彼らの曲は、日本人の琴線にも触れるものであると思いますよ。


 このバンドの曲は、トラッド以外はメンバーのカラムとロリーのマクドナルド兄弟が書いているのですが、ソング・ライターとしての才能は素晴らしいものがあります。彼らの曲は、ロックでありながらもトラッド的な味わいが濃厚です。だから秋になると聞きたくなってくるわけですし、また、だからこそトラッド歌手達が彼らの曲を取り上げることがよくあるわけです。スコットランドの民衆にも絶大な人気があり、トラッド歌手達にも尊敬されている、まさにスコットランド最高のバンドとの評判もよくわかりますよね。


 ランリグは元々ゲール語で歌うロック・バンドとして注目を集めたのですが、ゲール語の曲は当然のこと、英語の曲であっても、彼らの音楽のベースには常にスコットランドの伝統色が感じられます。人気が出ようが英語で歌おうが自分達の立脚点を忘れることが無い、その誠実さが彼らの最大の持ち味なのかもしれません。個人的には大好きなバンドですので、彼らのアルバムは見かけたら買うようにしているのですが、なかなか集まらないんですよね。特に1枚目から5枚目までは実物を見たことさえありません。まあボチボチと気長に買い集めていきたいと思います。

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2007’10.15・Mon

MAJIDA EL ROUMI 「YA SAKEN AFKARI」

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 アラブ歌謡における我がアイドル歌手の一人、レバノンのマージダ・エル・ルーミーのアルバムです。アイドルとは言っても歌手としてのキャリアは30年以上ありますし、1956年12月13日生まれですから既に50歳を超えていますが、個人的には親しみを込めて「るーみん」と呼んでいます。愛嬌のある顔立ちと可憐な歌声が、アイドルと考えるに相応しいと思いますが、いかがでしょうか?


 るーみんはこれまでにアルバムを12枚程出しているはずですが、正確なことはよく知りません。キャリアの割にはリリース枚数は非常に少ないですが、それでも十分やっていけるレベルの大歌手なのでしょう。本作は88年のアルバムですが、入手したのはつい最近であります。


 それにしてもるーみんのCDってなかなか見つかりませんね。できることなら全部揃えたいんですけど、今のところはこのアルバムを含めて4枚しか持っていません。どなたかるーみんのCDを安くで譲って下さる方はいらっしゃいませんでしょうか?


 それはさておき、るーみんですが、アラブ歌謡にしては親しみ易い歌手ですね。どこをどう聞いたってアラブ歌謡なのですが、あまり強烈なアラブ臭が感じられないのが私みたいなアラブ音楽の素人には良いのかもしれません。歌声自体がとても軽やかでポップに感じられるんですよね。フェイルーズなんかも大歌手の割に親しみ易いですが、多分るーみんの方が親しみ易いのではないでしょうか?アラブ音楽入門編としては、最適な歌手だと言えるでしょうね。このアルバムでも相変わらずの可憐な歌声で、軽やかなポップさが感じられる歌を聞かせてくれます。バックの演奏は打ち込みを使わない本格的なアラブ・サウンドもあれば、フェイルーズを思わせるようなポップな作りの曲もありますので、バラエティに富んでいて非常に楽しいです。やっぱりいつ聞いてもるーみんはいいなあ。嗚呼、見つけることができて良かった、るーみんのアルバム。


 ちなみにこのアルバム、RELAX-INというレーベルから出ているのですが、このレーベルってフェイルーズの傑作アルバム「愛しきベイルート」を出している会社ですよね。あれを出したことが、少なからずこのアルバムの作りに影響を与えているように思うのですが、実際はどうなのでしょうか?興味は尽きません。

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2007’10.14・Sun

JUAN DE LA CRUZ 「MASKARA」

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 70年代に活躍したフィリピンのハード・ロック・バンド、ファン・デ・ラ・クルースの、名盤の誉れ高いアルバムのリイシュー盤です。キッスの出来損ないのようなジャケですが、この顔のペイントは何か意味があるのでしょうか?変なジャケとは裏腹に内容の方は、いかにも70年代という感じのギターが大活躍するブルース・ロックを基調とした、ヘヴィでシンプルな力強い音が素晴らしいです。一般的にこのバンドは、サイケデリック・ロックというカテゴリーで認識されているようですが、本作はレッド・ツェッペリンなんかと比較しても良い出来かと思います。


 基本はギター、ベース、ドラムの3ピースのハード・ロックなのですが、ヘヴィな楽曲の合間に流麗なストリングスに飾られたドリーミーで美しいバラードがあったり、英国の田園風景を思わせるトラッドみたいなインストがあったりして、一筋縄ではいかない奥の深い音楽性を聞かせてくれます。70年代のイギリスのハード・ロックがお好きな方にはたまらない逸品ではないでしょうか?フィリピン・ハード・ロックの真髄ここにあり、といった感のある素晴らしい作品ですね。


 ただ、ちょっと気になった点を挙げておきますと、このリイシュー盤には曲の作者どころかメンバーの名前さえも記載されていません。ライナーなんてものがあるどころか、ジャケは単なる一枚のペラ紙なんですよね。しかも裏は白紙。これはちょっと酷いです。少なくともメンバーの名前ぐらいは書くべきでしょう。メンバーは、ドラムがスピード・シンキ&グルーのメンバーだったジョーイ・スミス(JOEY SMITH)、ギターがウォリー・ゴンザレス(WALLY GONZALEZ)、ベースがマイケル・ハノポル(MICHAEL HANOPOL)だと思います(間違っていたらご指摘下さい)。歌は全員で担当しているようですが、確かなことがわからないのが残念であります。リイシューというものは、単に音だけ再発すればそれで良い、というわけではないと思うのですが…。まあ、彼らのオリジナル盤は時価で何十万円の価格がついているらしく、音を再発するだけでも意義は大きいのかもしれませんけどね~。


 それはともかく、こういう音楽を聞くと、70年代のハード・ロックから抜けられない熱狂的なマニアが少なからず存在するのが理解できます。そこから発せられているエネルギーの量が半端ではありませんから、血沸き肉踊るという感じになっってしまうんですよね。軽く聞き流すことを許さない、強烈な磁場を持った音楽だと言えると思います。個人的にはこれまで70年代のハード・ロックには興味が無かったのですが、これをきっかけにフィリピンだけでなく、世界中の昔のハード・ロックのブツを聞きたいという気がしてきました。でも、気がするだけで、多分聞かないんですけど。

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2007’10.13・Sat

FON TANASOONTORN 「TUENG WAY LAR BORK RUK」

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 我が愛しの年増美人ルークトゥン歌手フォン・タナスーントンの、最近発売されたばかりの新譜です。これで今年はSUREレーベルの歌姫三人衆であるアム・ナンティヤー、ブンター・ムアンマイ、そしてフォン姫の作品が出揃ったわけです。アムちゃんもブンターさんも素晴らしい作品を出してくれましたが、さすがに超大物であるフォン姫、良いブツを出してきますねえ。


 前作がバリバリのルークトゥンでしたから、今回は歌謡曲路線で来るかと予想していましたが、予想に反して歌謡曲っぽいルークトゥンで来ましたね。しかもちょっと昔風の響きがあるホーン・セクションやストリングスなんかを取り入れた、ノスタルジックな雰囲気の歌謡ルークトゥンです。この人の癒し系の歌声にはルークトゥンよりはもっとポップな歌謡曲路線がピッタリとハマるのでありますが、それをわかった上でやっているのかどうかは知りませんが、歌謡曲っぽいルークトゥンとは考えましたねえ。フォン姫の歌声を十分に生かす曲とアレンジがなされていますし、姫も気持ち良さそうに歌っています。


 それにしてもハマった時のフォン姫の作品って、本当に素晴らしいですね。歌謡曲路線であった前々作は、昨年のルークトゥン・アルバムベスト10の第1位に選ぶ位に惚れ込んでしまいましたが、本作もそのアルバムと同じ位に好きなアルバムですね。しっとりと酔わせてくれる、まるでフォン姫が隣に寄り添いながら「おひとついかが?」なんて言いつつお酌してくれているようなブツであります。ビールよりは日本酒、日本酒よりは芋焼酎でもチビチビやりながら聞きたいブツですね。


 何だかんだ言っても、やはりフォン姫は良いですねえ。ブアちょん大好きな私でも、フォン姫には惑わされてしまいます。だって年増のクセに顔も声もカワイイですから。最強の年増女性歌手、フォン姫にはいつもメロメロの骨抜きにされてしまいますね~。うーむ、この年増の小悪魔め!ところでこの人、実際は何歳なんでしょうか?年増などと言っておきながら、歳を知らないんですよね。どなたかご存知の方がいらっしゃったら、お教え下さい。


こちら、本作のインナー写真です。なんとなくノスタルジック。
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こちらは昨年のルークトゥンベスト10の第1位に選んだアルバムです。
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どうでもいいんですけど、7年前のフォン姫です。ちょっと若い。
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2007’10.12・Fri

KING SUNNY ADE AND HIS AFRIDCAN BEATS 「LIVE LIVE JUJU」

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 その昔、高校生の頃に聞いている音楽と言えば英米の白人のロックやポップスばかりで、他の音楽は全く知りませんでした。知りもしないクセに日本の音楽を見下していたりブラック・ミュージックを嫌っていたりと、今考えてみれば偏見だらけの本当にとんでもない大バカだったと思います。


 しかし大学に入って数ヶ月もした頃、何故か突然英米のロックを聞くのが面白くなくなってしまいました。ロックに行き詰まりを感じ始めたのです。もう音楽を聞くのをやめようかなどとも思いましたが、音楽は心の糧、そう簡単に切り捨てることなんてできません。そこで気付いたのが「音楽ってロックだけじゃないな」ということでした。「そうだ、ロックじゃない音楽を聞いてみよう」と思い挑戦してみようと考えたのが、当時ミュージック・マガジンで評価の高かった本アルバムでした。サニー・アデの名前は高校生の頃から知っていましたが、当時はもちろん聞いたことも無く、聞こうと思ったこともありませんでした。しかし音楽を聞くのをやめるぐらいなら、とりあえずMM誌で評価の高いサニー・アデにすがってみようと思い、3200円もの大枚はたいて本作を買ったのであります。


 早速家に帰り、期待と不安が入り混じった複雑な心境でこのCDを再生しました。するとそこから出てきた音は、ひたすら太鼓がドンドコ鳴っているワケのわからない音楽でした。「なんじゃこりゃ!」と大ショックを受けました。サニー・アデって、こんなに下らない音楽だったのかと。しかしそこで考え直しました。「ちくしょう!良さがわかるまで聞き続けてやる!」殆どヤケクソの執念みたいなものです。それからというものの、来る日も来る日もこのアルバムを聞き続けました。しかし、聞いてはガッカリし、聞いてはヘコむという繰り返しの日々が続きました。


 そして3ヶ月程経ったある日、いつもの通りこのアルバムを聞き始めました。いつもの通りのイントロに続いていつもの通りの太鼓が鳴り始めました。するとどうでしょう、突然この音楽がスコーンと耳に入ってきたのです。これまでと全然聞こえ方が違うのです。「なんかいいじゃん?」と素直に感じ始めたのです。ここから私のワールド・ミュージックのリスナーとしての第一歩が始まったわけです。それから怒涛の如く世界中の音楽の奥深い世界へ旅立って行き、現在に至るわけであります。そういうわけで、サニー・アデは、私のワールド・ミュージック入門の先生にあたるのです。


 とりあえずサニー・アデのこのアルバムから学んだ一番のことは、現時点で理解できない音楽であっても、聞き続ければ良さがわかる可能性が十分にあるということです。その意味で私にとって音楽は、基本的には「好きな音楽か、今は好きではないけれども好きになるかもしれない音楽」だけです。だからこそ、現在でも無節操なほどに色々な音楽を聞き続けているわけであります。きっと楽しいことが見つかるぞ、と思いながら。

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2007’10.11・Thu

MARY BLACK 「COLLECTED」

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 前回ドロレス・ケーンを取り上げましたので、今回は今やアイルランドの国民的大歌手、メアリー・ブラックを取り上げないわけにはいかないでしょうね。何故なら二人ともデ・ダナンの歴代歌手に名を連ねるからであります。それを言うならモーラ・オコンネルやエレノア・シャンレーはどうなるんだ、とおっしゃる方もおられるでしょうが、彼女達もそのうち取り上げます。


 本作はメアリーがまだ無名だった頃の音源を中心に集めた、多分84年頃の編集盤です。私が初めて聞いたメアリーのアルバムがこれなのですが、大阪は梅田の中古盤屋でこのブツを見つけたのは、確か20年程前の年末頃でした。その時はメアリーのアルバムがこれを含めて4種類置いてあったのですが、名前しか知らない状態だったのでとりあえずは編集盤を買ってみようと思い、このアルバムを手にしました。


 そして家に帰って聞いてみると、一瞬にして体が凍りつきました。「こんな素晴らしい歌手、これまで聞いたことが無い!」と。ちょっと鼻にかかったような声で力強く歌われる曲の数々、凍てつくような冷たい感触を持ちながらも人間的な温かみがあり、限りなく澄んだ美しさを感じさせる歌の世界が広がっていました。これを聞いた翌日、買わなかった残り3種類のアルバムを買いに走ったのは言うまでもありません。


 最近はすっかり興味を失ってしまいましたが、80年代後半から90年代にかけて、メアリーは常に私の最愛の歌手の一人でした。確か90年頃でしたが、メアリーが初来日した時は、大阪は江坂のライヴ・ハウスの最前列で、目の前1メートルで歌う彼女の歌に死ぬほど感動したのをよく覚えています。大歌手の貫禄がついてしまった90年代後半以降のメアリーが失ってしまった鮮烈な初々しさに溢れる、最高のライヴでした。まさに至福の時とはこういうものなのだろうと実感したものです。


 メアリーのアルバムは現在何枚出ているのかは知りませんが、私にとってメアリー・ブラックのアルバムと言えば、やはり最初に聞いた本作にとどめを刺します。トラッドであろうとコンテンポラリー・ソングであろうと、分け隔て無く歌う彼女の歌の何と美しいことか!アコースティックで簡素な伴奏が、更に歌をひき立てます。冒頭の絶唱「SONG FOR IRELAND」からラストの胸掻きむしるような哀感漂う「MY YOUNGEST SON CAME HOME TODAY」まで、あっという間の42分少々。スコティッシュ・トラッド界の重鎮ディック・ゴーハンの名曲「BOTH SIDES THE TWEED」のカヴァーも、泣けるほど素晴らしいんです。最高の歌手による最高の歌の数々が、ここに収められています。

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2007’10.10・Wed

DOLORES KEANE 「DOLORES KEANE」

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 秋になると、アイリッシュやスコティッシュ等のフォーク~トラッド系の音楽を聞きたくなってくるのは何故なんでしょうね。例年のことではありますが、やはりこの時期になって、その手の音楽を聞きたくなってきました。


 今回取り上げるのは、アイリッシュ・トラッド界の重鎮ドロレス・ケーンの、88年作です。トラッド界の重鎮ではありますが、本作はトラッド風味をまぶしたポップスを歌った作品になっています。トラッドを歌って超一流の歌手は、ポップスを歌っても超一流であったという作品ですね。どうでもいいことですが、一時期アイリッシュ~スコティッシュ・トラッドの世界にズブズブにハマってしまったことがあり、メアリー・ブラック、カレン・マシスン、キャサリン・アン・マクフィー等々、凄い歌手達の素晴らしい歌に毎日浸りまくっていました。トラッド界の連中の力量は凄まじい、などと思いながら。


 ところでドロレス先生、最近は聞くも無惨な手の施しようの無い激しい衰えを見せていますが、70年代にデビューしてからこの作品あたりまでは本当に最高です。しかもこのアルバムはアイリッシュ・トラッドの金字塔、デ・ダナンの「ボールルーム」(ドロレスが歌手として参加していた)のすぐ後に発表されたので、まさに歌手としての脂が乗り切った時期の作品です。どっしりと落ち着いた堂々たる歌は、慈愛に満ちた大きな包容力を感じさせてくれます。個人的にこのアルバムは、ティシュ・イノホーサの「ホームランド」と並び、80年代終わりから90年代中頃までで最も良く聞いた作品です。でもこの人、このアルバム以降は、坂道を転げ落ちていくようにダメになっていくんですけど…。


 ここ数年はすっかりと東南アジアの音楽にハマってしまい、本作を聞く機会はほとんど無くなっていたのですが、先日棚を漁っていてたまたま見つけたので、懐かしくなって聞いてみたらやはり素晴らしく、本当に久し振りに聞き惚れてしまいました。良いものはいつ聞いても良いと実感しました。人間味溢れる優しくて温かい歌声に包まれている幸福感、この味わいはおそらくこの人にしか出せないものだと思います。これは本当に癒し系の音楽であります。


 ふと思ったのですが、「癒し系」というのは私にとっては大きなポイントの一つです。私が聞く音楽は無節操なぐらいに幅が広いのですが、国や地域やジャンルに関わらず、本当に好きなのは昔から変わらず一貫して「癒し系」の音楽だということに気がつきました。もちろんバリバリに尖がった音楽や、激烈に激しい音楽なんかも大好きなのですが、結局のところは、これまで聞いたアルバムを好きな順に並べてみると、癒し系の音楽が上位を占めてしまうんですよね。なんてことを思いながら、本作に収録された「リリー・マルレーン」が聞こえてくる頃には、すっかり寛いでしまっている、ころんでございました。

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2007’10.09・Tue

LOOKPUD PIMCHANOK 「KHOR TUA PAI ROANG HAI」

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 コテコテのルークトゥンを輩出し続けるNOPPORNレーベルから登場したルークパッド・ピムチャノック。これまで見たことも聞いたことも無い歌手ですし、顔も声も若いですから、多分新人だと思います。日本人にもよくいそうな感じの顔が親しみ易いですね。この人、同僚のイシバシさんに顔が似ていまして…ってどうでもいいですね、そんな事は。


 顔もなかなか可愛らしいのですが(ほしのあきタイプか?)、歌い方も声も可愛らしいのが嬉しいですね。なんだかアイドルっぽい雰囲気を持っているのがよろしいかと。それでいて歌の方は以外にしっかりしているのが、また更によろしいかと思います。歌い回しが軽やかでノリがとても良いので、聞いていて楽しいんですよね。なかなか魅力的な有望株の登場と言えるのではないでしょうか。


 このアルバム、NOPPORNから出ているだけあって、外すことの無いコテコテのルークトゥンではあるのですが、3曲目や5曲目のようなクロンチョンっぽい雰囲気を持つ優雅な曲や、ノリノリのポップな曲も入っていたりして飽きさせない作りになっていますので、タイ・マニアだけではなくワールド系がお好きな人にも、ある程度は楽しめる作りになっているのではないかと思います。


 レーベル・メイトである、NOPPORNの看板娘メンポー・チョンティチャーが調子を落としていて、オン・オラディーが(ルックス的に?)どんどん人間離れしている現在、うまく育てばメンポーに取って代わる存在になるかもしれませんよ、この娘は。個人的にはNOPPORNレーベルの歌手の中では、ピム・ヤーダーが一番好きな歌手なのですが、ヤーダーさんを追い越すぐらいの存在になってくれたら嬉しいですね。それだけの力がある歌手なのではないかと思います。今後が非常に楽しみな歌手の登場ですね。青田刈りがお好きな方には、今のうちから目を付けておくことをお薦め致します。願わくば、これ一枚で消えてしまうことが無いように…。

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2007’10.08・Mon

LIPS 「APA ERTI」

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 ジャケ買い、音盤を日常的に購入される方であれば、誰でも経験があることでしょう。私もよくあります。と言うか、情報が少ない東南アジアの音盤を買う時は、殆どがジャケ買いと言ってもいいかもしれません。


 このマレーシアのリップスのデビュー盤も、当然のことながらジャケ買いです。ジャケの上から順にSHEILA、OSHIN、ADILAという女の子三人組。SHEILAはサッカーのロナウジーニョみたいな顔で少々パンチが効いているので購買意欲を削がれますが、OSHINが美形、ADILAが可愛い系なので思わず手が出ました。最近はジャケ買いしてもあまり外すことはありませんが、ルックスを別にしても、これは大当たりのアルバムですね。


 基本はポップなR&B風のダンス・チューンで、屈託の無い溌剌とした爽やかな歌を聞かせてくれます。いいですね、こういう健康的な明るい歌って。何と言うか、聞いていてとても元気になってきます。R&B風とは言っても、アジアの歌手らしいしっとりとした情感も感じ取ることができますし、これはなかなか素晴らしいグループですよ。決して歌が下手なのを人数とルックスでごまかしているような連中ではありません。アイドル・グループとしてデビューしたのだと思いますが、(一人を除いて)ルックスも歌唱力も兼ね備えた、実力派アイドル・グループであります。歌だけでなく、スピード感に溢れた音作りも非常にカッコいいです。これはマレーシア・ポップスの最新型ですね、多分。手放しで絶賛致します。特に好きな曲は7曲目のダンス・ナンバー「CHINATAKAN BERSATU」。スピード感溢れる曲なんですけど、すっごく切なくて泣けてくる名曲なんです。


 最近はタイやフィリピンの音楽を中心に聞いていますので、マレーシアの状況にはとんと疎くなっているのですが、やっぱりマレーシアも良いブツが色々ありますよね。こういうグループがひょいと飛び出してくるんですから、油断できないですね~。このアルバムは06年の作品ですが、入手は今年ですし、今年の個人的ベスト10の対象に入れるなら、間違いなく入賞する作品ですね。

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2007’10.07・Sun

ARNIEE HIDALGO 「YOU GOT IT ALL」

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 スモーキー・マウンテンと言えば、ひと昔前に活躍したフィリピンのガキんちょグループとして、ご存知の方もいらっしゃるでしょう。15年位前の話になるかもしれませんが、国内盤も出てそこそこ評判になったと記憶しています。そのメンバーだったジェフリー・イダルゴの妹が、今回の主人公のアーニー・イダルゴです。これは06年に発表された彼女の2枚目のアルバムで、大部分が洋楽のカバーのようです。ちなみにこのアルバム、昨年の個人的年間ベスト10に選んでしまったブツであります。


 スモーキー・マウンテンはR&Bっぽいポップスを歌うグループでしたが、そこから予想される通り、この作品もR&B風ポップスです。しかもいかにもフィリピン人が好きそうな美メロのスローナンバーが並ぶ構成で、音楽的には殆どアメリカのR&Bと変わらないような感じです。ですからフィリピンの音楽とは言え、ワールド系の音楽がお好きな人よりも、普通にJ-POPや洋楽を聞いておられる人の方がかえって親しみやすい音楽ではないかと思われます。よって、それだけ多くの人に訴えかけるものを持っている音楽と言えますし、裏を返せば無難で特徴の無い音楽とも言えるでしょう。


 しかしここで注目したいのは、R&B風ポップス云々ではなく、アーニーの歌の力量です。ハッキリ言ってとてつもなく上手いです。フィリピンは歌の上手い歌手が目白押しという状況ですが、その中でもアーニーの歌唱力はずば抜けていると思います。他のR&B系の歌手にありがちな力一杯歌い上げるということは決して無く、肩の力を抜いて控え目に歌うのですが、そのさりげない歌唱から豊かな歌心が伝わってきます。心を込めて切々と歌っているだけなのですが、そこからひたむきで熱いソウルがひしひしと感じられるのです。良い曲をひたすら心を込めて歌う、それだけで本当に素晴らしい作品が出来上がるということを証明しているアルバムですね。アーニーは、本物のソウルを感じさせる歌手であります。性別は違えど、オーティス・レディングと同列に並べて語りたい歌手です。冗談抜きに、これ程までに素晴らしい歌手に出会うことができて、私は本当に幸せだと思います。


 このアルバムは、他の歌手が歌っていればただのR&B風の作品というだけで終わっていたのでしょうが、アーニーが歌うことで魂が吹き込まれた、本当に素晴らしい作品になったと思います。仏作って魂も入れた大傑作ですね。聞くほどに胸打たれて泣けてきます。一人でも多くのR&Bファンに聞いていただきたいブツであります。秋の夜長に、泣けるソウル・ミュージックはいかがでしょうか?

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2007’10.06・Sat

JOMKWAN KULYA 「JORMKWAN MAR LAEW」

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 カウボーイ・ハットを被って髪を部分脱色し、指を口元に置いて脂ぎった顔でヤラシそうに笑っているジャケを見て、きっとおバカなヘッポコ音楽だろうと思って買ったのですが、聞いてみると意外なほどしっかりした作りのモーラム~ルークトゥンで、良い意味で期待を裏切られたのが、ジョムクワンのこの06年のアルバムです。見た目は女お笑い芸人という感じなんですけどね(オセロの中島に似た感じ?)。人は見た目では判断できないものです。


 それにしてもこの人、メチャクチャ歌上手いですね。お世辞にも美声とは言えないながらも愛嬌のある声で、ちょっと品の無い歌い方をするのですが、それが却って親しみやすい庶民的な味わいを出しています。なんと言うか、笑顔で歌っているのが見えてくるような歌なんです。聞く者を楽しませるツボを心得ているといった感じですね。元々歌は上手かったのでしょうが、かなりモーラムの修行を積んで歌唱力を鍛えてきたのではないかと推測します。いいですね、こういう客を楽しませる芸人根性を持った歌手って。


 このアルバム、前半はノリの良いコミカルな曲が並んでいて、ノリの良さを聞かせつつ、アルバム中盤から後半になってくると、コミカルな歌い方を封印して本気で歌う曲がズラリと並ぶわけですが、どんな曲でも難無くこなしてしまう歌唱力は相当なものです。歌の実力の裏付けがあるからこそ、コミカルに歌うこともできれば、真剣に歌ってじっくり聞かせることもできるという歌手ですね。どんな曲を歌っても、ちょっとトボケた味わいがあるのもいい感じであります。


 総体的に、あまりダサくならない程度の洗練はされているものの、田舎っぽい民俗的な要素は結構残っていますし、ルークトゥンが中心ではありますがモーラムもしっかり入っていますので、色々と楽しめる作品だと思います。個人的には、もっとノリノリの踊れる曲をたくさん聞きたいという気がしますが、これはこれでかなり上等の出来だと思います。個人的には、ジョムクワンという歌手を知ることが出来て、本当に良かったなあと思える一枚であります。

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2007’10.06・Sat

SEXBOMB GIRLS 「ROUND 2」

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 歌が下手とか、下らなくてへっぽこだとか言う評価は、普通はマイナスのイメージが付きまとうものでしょう。しかし、趣味の問題ではありますが、必ずしもそうではないものがありますので、厄介というか面白いというか。下手でへっぽこで下らなくても、許せる連中もいれば許せない連中もいるわけでありまして…。今回取り上げるのはフィリピンのおバカさん系へっぽこグループ、セックスボム・ガールズですが、彼女達は愛すべきへっぽこグループなのであります。


 これは彼女達の03年の2枚目のアルバムなのですが、いかにもバカ丸出しのジャケが面白くて、思わずゲットしてしまいました。何でボクサーの格好をしているのかは不明ですが、パンチの効いたルックスでバカな男達を一発KOとでも言いたいんでしょうか。ジャケを見る限りでは、女なのかニューハーフなのかよくわからないのがパンチが効いていると言えば効いているのかも…。緑の衣装の人物はどう見ても「どんだけ~」な人にしか見えません。ちなみに、どうでもいいんですけど、中央の両手でカードを掲げている娘は、最近ソロ・アルバムを出したようです。まあそれは置いといて、ジャケも面白いのですが肝心の中身の方もかなり面白いです。なーんも考えてないような脳天気なアホさが炸裂していて、実に私好みのへっぽこさ加減が素敵なのであります。


 へっぽこと言えば、タイの大衆歌謡ルークトゥンには結構凄まじいへっぽこなのがあるのですが、本作のへっぽこさも相当なものです。やる気があるのか無いのかわからないようなバックの演奏のテキトーさと言い、本気なんだかふざけてるのかワケわからない彼女達の歌と言い、こんなエエ加減なブツを作っているということ自体が凄いです。


 最初にこのブツを聞いた時は、何故かタイ・ポップスのスーパー・ユニット、2002 RATREEを思い出したのですが、ルックス的にはこちらの6人が束になっても2002 RATREEの足元にも及びませんね。完成度も2002RATREEの方がずっと上ですから、これは2002RATREEに失礼な話でありました。しかしアホさ加減では完全にこっちの勝ち。しかしアホでも親しみ易くて楽しいのがいいですね。芸人はウケてナンボですから、この連中は立派な芸人ですよ。


 曲も楽しいのが揃ってますね。スパゲッティがどーたらこーたら歌っているクルクルパーな「スパゲッティ・ソング」や、「バナナ・ボート」とか「黄色いサクランボ」みたいな聞き覚えのある曲も入っていますし、突然「ちょっと待って下さい」なんて日本語が飛び出してくる曲もあって、愉快なことこの上なしでございます。おバカさんでへっぽこで軽薄なのですが、聞いていて単純に楽しいと思える音楽ですね。聞く者を楽しませるのが大衆音楽だとすれば、これは見事な大衆音楽だと言えるでしょう。私はこのグループ、大好きです。アルバム全部揃えねば!


ちなみに、これが2002RATREEのジャケです。中央がマニアの間では「キャット様」として崇め奉られている(?)、キャット・イングリッシュです。
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2007’10.05・Fri

BARBIE ALMALBIS 「BARBIE THE SINGLES」

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 私をフィリピン音楽の泥沼に引きずり込んだ張本人、それがバービー・アルマルビスです。大阪のワールド音盤屋のプランテーションの店長さんに、バービーの「PARADE」というアルバムを試聴させていただいた時、パッと目の前が晴れ渡ったような気がしたのは気のせいにしても、本当に一発でヤラれてしまったんですよね。それ以来私はフィリピン音楽に夢中…って、そう考えると、私をフィリピン音楽の泥沼に引きずり込んだのは、バービーじゃなくて、バービーを薦めて下さった店長さんか?


 本作は、個人的にフィリピンの至宝と思っているバービーの、昔のバンド時代のシングルを中心に集めた編集盤です。しかも動くバービー(可愛い)が見れるVCD付き!今やバービーのバンド時代のオリジナル・アルバムは極めて入手困難ですので、昔の音源がまとめて聞けるという点では非常にありがたいブツなのですが、これを聞くほどに手に入らないオリジナル・アルバムが欲しくなってしまうという、罪作りなブツでもあります。


 バービーはソロになる前はHUNGRY YOUNG POETS、BARBIE’S CRADLEというバンドを組んでいました。私はフィリピン音楽を取り扱っている複数の店でバービーのバンド時代のアルバムのCDを注文したことがあるのですが、今のところ全く手に入りません。しかし、とある事情通の話によると、フィリピンでは旧譜は完全に廃盤になってしまうのではなく、リクエストやバック・オーダーがある程度の件数になってきたところで突然再発されたりすることがあるらしいので、バービーの旧譜のリクエストは結構あるようですから、ある日突然再発される可能性があるとのことです。ですから、現状はそれを期待して待ち続けるしかないですね~。


 普段私はあまり特定の歌手にこだわったりすることはあまり無くて、アルバム全てを揃えている歌手は、日本のFAYRAYとタイのブアチョンプーぐらいしかいません。気に入ったからと言って、その歌手のアルバムを全て揃えたいと思うことはほとんど無いのですが、バービーは何としても揃えたいです。とにかくルックス込みでバービーの音楽に惚れ込んでしまったんですよね。スタイル的には欧米のギター・ポップ風なのですが、全然ひねくれたところの無い、天真爛漫なカラフルなポップさを持った音楽性が素晴らしいんです!そしてちょっと舌足らずな頼りない感じで歌う歌も、可愛らしくて最高なんです!凄く控え目な佇まいも素晴らしい!なんだかその純真無垢さに、思わず泣けて来るんですよね。ルックスもご覧の通りですし、しかもギターもめちゃめちゃ上手い。アジアでも最高の才能を持ったミュージシャンの一人だと思っています。だからどうしても旧譜を全部聞いてみたいんですよね。


 現在バービーは結婚して産休の為に活動を休止していますが、早いこと復帰してくれることを切に願っています。復帰したら日本に来てくれないかな。今一番ライヴを見てみたい歌手が、バービーです。でも、来日しても福岡なんかに来るわけないか…。

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2007’10.04・Thu

PETCH PRAEWA 「3 CHA PONG PONG CHUENG」

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 こ、これは凄え!タイのモーラム~ルークトゥン歌手、ペッチ・プラエワの05年のアルバムですが、猛烈なスピード感と勢いに溢れる怒涛のダンス・アルバムに仕上がっています。とにかく有無を言わせずに突進する、ほとんどヤケクソとも言えるようなパワーがとてつもなく凄いです。メロディ無視で暴走する豪快な歌もヤケクソパワー全開なら、モーラム風味の強引なバックの演奏もヤケクソパワー全開。スローな聞かせる曲など一曲も無い潔さ!暴力的なパワーで最初から最後まで一気にぶっ飛ばします。これは感服致しました。素晴らしい!ラストの超安っぽいエレポップ風ルークトゥンも、メチャクチャカッコ良くキマってます。


 このブツ、タイのUPLというレーベルから出ているのですが、このレーベルのコンセプトは「お水でゴーゴー!」(?)。歌が上手いとか下手とかは関係無く、「ケバい化粧をして肌の露出を多くして媚びまくればバカな男達が引っ掛かってくるのじゃ!」とでも言いたげな位に徹底して水商売系の姉ちゃん達を世に送り出してきます。それ故にたまにとてつもない名作(迷作?いや、怪作か)をぶっ放すことがあります。このアルバム然り、ブッサラー・シールーンルアンのアルバム然りであります(ブッサラーは今度取り上げます)。そう言えば私がルークトゥンにハマるきっかけになったダーオ・マユリーのブツも、UPLからでした。UPL、恐るべし!


 それにしてもこのアルバムで聞けるペッチさんの大暴走ヴォーカルは本当に凄いです。プロデューサーも手の施し様が無かったのでしょう。ここまでメロディ無視で強引に自分の世界を作ってしまっては、誰も為す術が無かったのでしょうね。このブレーキが効かなくなった暴走機関車は、誰にも止めようがありません。うーむ、グレート!


 このアルバム、個人的にこれまで大量に聞いてきたルークトゥン~モーラム関連の作品の中でも、インパクトという点では最も強力な作品です。この人、おそらくこのデビュー・アルバムを最後に消えてしまったのだと思いますが、こんな凄い大暴走盤を出したことでルークトゥン史に名を残したと言えるのではないでしょうか?大迷盤にして大興奮盤です。個人的には大好きな作品ではありますが、決して誰にもお薦めは致しません。特に良識のある音楽ファンは聞かない方が良いかと思います。おそらく、良識派が眉をひそめるような音楽かと。それ故に私のようなヘッポコ音楽ファンにはジャスト・フィットするわけなんですが。

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2007’10.03・Wed

DANG TRAN VI THAO 「YEU VA MO」

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 ベトナムのポップス歌手、ダン・チャン・ヴィ・タオ(ややこしい名前!)の05年のデビュー作です。当時24歳ですが、年齢と可愛らしい顔に似合わない落ち着き払った歌声が素敵な歌手です。歌の力量には相当なものがありますね。この落ち着き払った声で、夜に聞くのがピッタリという雰囲気の洗練されたシティ・ポップスを歌うのですが、そこはやはりベトナムの歌手、そこかしこにベトナムらしさが現れてきて、非常に魅力的な音楽になっています。どれだけ欧米的な要素を取り入れても、しっとりと心に染み入るアジア的な情感が溢れているのが素晴らしいですね。


 このアルバム、全9曲入りですが、前半5曲はスローテンポのじっくり聞かせる曲を並べ、6曲目からテンポアップしたよりポップな曲を配しています。前半と後半で曲調は違いますが、彼女の素晴らしい歌唱によって一本筋の通った作品に仕上がっていますし、このアルバム構成によって歌手としての奥深さを存分にアピールすることに成功しているのではないかと思います。


 本作には、ベトナム・ポップスによく聞かれるような音作りのダサさなんてありませんし、普通の人があまり抵抗無く普通に聞けるポップスに仕上がっていると思います。ベトナム・ポップスの進化(深化?)を実感できるアルバムですね。相当にレベルの高い作品だと思いますよ。単にジャケ買いしてみただけのアルバムなのですが、聞いてみてビックリの大当たりのブツでありました。


 音楽のレベルが非常に高いアジア地域の中では、ベトナムは音楽後進国みたいな言われ方をされることがありますが、こういう作品を聞くと、そんなことを言っている人は本当にちゃんとベトナム音楽を聞いているのかと、疑問に思ってしまいます。確かにいまだにダサダサの打ち込みの聞くに堪えないものがあるのも事実ですが、一方で本当に素晴らしいものがあるのも事実です。ベトナムの歌手は、歌の力量は優れている人が多いので、プロデュース次第でいくらでも可能性が広がっている、私はそう思っています。本作はまさにベトナム歌手の可能性を示してみせた一枚であると思います。

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