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2007’11.10・Sat

ERASERHEADS 「ANTHOLOGY」「ANTHOLOGY TWO」

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 随分調子が戻ってきた、ころんでございます。まだ喉が少し痛かったりはしますが、油断しなければもう大丈夫だと思います。というわけで、今回は大好きなバンドを取り上げてみようかと思います。


 フィリピンでバンド・ブームが華やかだった90年代、最高の人気を誇ったのがこのイレイザーヘッズです。既に解散してしまっていますが、いまだにその影響力は計り知れず、05年には彼らのトリビュート・アルバムも出ています。それだけの敬意を集めるこのバンド、聞いてみればその素晴らしさを実感することができると思います。


 今回取り上げるブツは、彼らの曲を集めた編集盤シリーズの2セットで、どちらも2枚組です。CD4枚で全61曲と、かなりのボリュームがありますので、聞き応えは十分です。今や彼らのオリジナル盤は入手困難ですので、こういうブツは非常に助かりますね。


 彼らの音楽は、ロックやポップスだけでなくブラック・ミュージックとかレゲエ等様々な音楽を飲み込んだ、ミクスチャー・ロックと言っていいかと思います。しかし全てがしっかりと消化されているので、出てくる音楽は実に自然で耳障りの良いものです。聞き流せば心地良いBGMにもなりますし、よく聞けば凄いことをやっているという、本当に独自の音楽を作り続けた稀有なるバンドですね。この連中の音楽は、フィリピンのポピュラー音楽が到達した、一つの頂点だと考えて良いのではないかと思います。音の方は比較的シンプルなバンド・アンサンブルではありますが、そこから滲み出してくる万華鏡のようなめくるめくポップ感にクラクラしてきます。まさにバンド・マジックここに在り、という感じの音楽ですね。


 そして書いている曲がまた、どれもこれも良いメロディなんです。とてもポップで親しみ易くて、聞いているとつい一緒に口ずさんでしまうような曲ばかりなんですよ。誰の耳にも優しいと言えば良いのでしょうか。色々なタイプの本当に素晴らしい曲が、ズラリと並んでいます。とにかく凄い才能を持った連中だということを思い知らされますね。


 彼らの音楽は、音楽的にも非常にレベルの高いものを持っているのに、決して聞く者をほったらかしにしないという姿勢が一貫して感じられます。彼らの音楽には、「リスナーがどう思おうと関係無い。自己を表現することがアーティストにとって一番重要なことなのだ!」というようなロック・ミュージシャンが陥りやすい傲慢な姿勢は、微塵も感じられません。プロのミュージシャンに必要なことは聞き手を楽しませることだと私は思っていますが、彼らの音楽は、凄いことをやりつつ聞く者を自然に取り込んでしまうという、まさに理想的なミュージシャンと聞き手の関係が出来上がっているように感じられますね。こんなに素晴らしいロック・バンドは、世界中を見渡してもそういるわけではないでしょう。個人的には、この連中の姿勢を受け継いだのが前に取り上げたイッチーワームスだと思っています。だから私はイレイザーヘッズもイッチーワームスも大好きなのであります。


 いやー、それにしても本当に素晴らしい作品集ですね、これは。いつ聞いても心からいいなあと思えるブツです。最高のバンドが作り上げた最高の音楽がここにあります。聞いてみて損は無いと思いますよ。


こちらが第2集。
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