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2007’11.15・Thu

ロス・コンパドレス 「やきいもの歌」

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 秋と言えば、食欲の秋。秋に美味いものと言えば、焼いも?というわけで、今回はキューバの至宝、ロレンソとレイナルドのイエレスエロ兄弟によるデュオ、ロス・コンパドレス(LOS COMPADRES)の登場であります。個人的にはキューバ音楽の中で最も好きな連中です。達者なギター演奏と丸みのある歌声が、とても親しみやすい人達であります。


 キューバの音楽と言えば、アルセニオ・ロドリゲスとかセプテート・ナシオナール・デ・イグナシオ・ピニェイロ(長い名前!)はたまたセステート・アバネーロとかベニー・モレー、もうちょっと新しいところではアダルベルト・アルバーレスとかシエラ・マエストラ、オマーラ・ポルトゥオンドなんかがすぐに思い浮かびます。いずれも素晴らしいミュージシャン達なわけでありますが、みんな楽団演奏の人達ですね。しかし私は、どちらかと言えば小編成の吟遊詩人みたいな連中の方が好きなんです。例えばトリオ・マタモロスとか、このロス・コンパドレスですね。


 ロス・コンパドレスは74年末から75年にかけて東京は赤坂のレストランに長期出演したことがあるらしく、その時に見聞した石焼き芋屋ことを76年に「BONIATO ASADO」、即ち「やきいもの歌」として発表しました。それが02年にどういうわけか3曲入りCDシングルとして発売されました。ポン○ッキーズとかいう番組に使われたらしいのですが、そのブツがこれです。ジャケはキモいですが、中身は最高です。


 実はこの曲、日本語で歌われています。聞こえてくる物売りの声「それは焼き芋屋さん キューバのピーナッツ売り 思い出す」とか「いーしやきいも いらっさいませ いらっさいませ」とか歌っていて、とても楽しい歌です。楽しいんですけれども同時に哀愁も漂っていて、聞いていると何だか泣けてくる歌なんですよね。完全にキューバ音楽のノリなのにも関わらず、日本的な郷愁が感じられるという曲であります。キューバの超一流のデュオが、日本語でこんなにも素敵な歌を残してくれたことに感謝したいです。


 超一流の音楽家というのは、どこの国の言葉で歌おうと素晴らしいものを作ることができるんですね。彼らのスペイン語で歌われるキューバ録音の曲の数々も本当に素晴らしいものでありますが、この「やきいもの歌」は彼らから我々日本人への最高のプレゼントのように感じられ、格別の味わいがあります。決してお遊びで作ったようないい加減な曲ではありませんよ。
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