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2007’11.22・Thu

KANTE MANFILA 「BACK TO FARABANAH」

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 ギニアのギタリスト、カンテ・マンフィーラの、98年に発表されたカンカン・ブルース・シリーズ第3弾です。このシリーズ、全て素晴らしい出来で大好きなんです。アコギの響きを生かした哀愁のアフリカ音楽なのですが、ブルースと銘打ってもメリケンのブルースとは違って、ドロドロとした感情が渦巻く嘆き節みたいな感じでは全く無く、もっと健康的で大らかな音楽です。心静かに瞑想しているような曲もあれば、踊りだしたくなるような曲もありますが、どの曲を聞いても人間の生身の温もりを感じますね。限りなく優しくて豊かな音楽だと思います。聞いていると、星空の下でゆったりと寛いでいるような気分になりますね。


 基本はアコースティック・ギターの演奏と素朴な歌とコーラスです。曲によってはベースやバラフォンも入りますが、それは付け足し程度です。アフリカ音楽と言うと、太鼓がドンドコ鳴りまくっていてリズムばっかり強調されているからイヤだ!という人もいらっしゃるようですが、カンテ・マンフィーラの音楽はそういう人であってもすんなり受け入れることができると思います。アフリカ・アレルギーの方は是非お試しあれ。


 それにしても、こんなにも簡素な演奏が醸し出ニュアンスの何と豊かなことでしょう。特別に技巧的なわけでもなく歌が上手いわけでもないのに、何がこんなに人の心を打つのでしょうか?おそらく、ひたすら心を込めて演奏をし、歌を歌っているだけなのでしょうね。ただそれだけなのでしょうが、それが素晴らしいのであります。こういう音楽を聞くと、音楽というものは形はどうであれ、演奏者の心が重要なんだということを実感させられます。心洗われる音楽とは、こういう音楽のことを言うのでしょう。


 秋の夜長には(もう冬ですが)、アイリッシュやスコティッシュのフォーク~トラッド系の音楽が聞きたくなりますが、カンテ・マンフィーラの本作みたいな音楽も聞きたくなるんですよね。地域や音楽性は違えど、両者に共通しているのは「哀愁」という感覚です。などと言うと、アフリカに哀愁漂う音楽があるなんて信じられない、という人もいるのではないかと思います。いまだにアフリカの音楽と言うと、原住民が槍と盾を持って太鼓に合わせてウホウホ言って飛び跳ねているようなイメージを持った人が結構いますからね。


 まあ日本のマスコミは英米と、たまに韓国の男性アイドルの音楽ネタぐらいしか外国の音楽を取り上げませんから、アフリカの音楽なんてほとんど知らないという人が多いのは仕方ないことなのかもしれません。しかしいまだに「原住民ウホウホ!」のイメージというのはあまりに勿体無いですし、それよりもアフリカの人達にあまりに失礼なのではないかと思う、ころんなのでございます。
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