
カナダのシンガーソングライター、タラ・マクリーンの96年の(多分)デビュー盤です。96年と言えば同じくカナダのシンガーソングライターであるロン・セクスミスにハマっていた時期ですが、その頃ロン君のツアーの前座をやっていたのがこのタラちゃんだったはずです。だから当時は全くの無名だった(今も無名ですが)この人のブツを買ったのだと記憶していますが、定かではありません。
ジャケットの写真は幽霊みたいですが、インナーもそんな感じの写真が並んでおります。そんな写真のイメージ通り(?)、音楽の方もゆらゆらと儚く揺れているような繊細で幽玄な雰囲気を持っています。打ち込みの音はあくまで控え目にして、アコースティックな音を中心に音を組み立てているのですが、ひんやりとした透明感があって非常にいい感じに仕上がっています。タラちゃんが作る美しいメロディとこの音の相性も抜群に良いです。この人、メロディ・メーカーとしての才能はかなりのものがありますね。本当に美しい曲が満載ですよ。特に7曲目の「HOLY TEARS」と題された曲は、淡々とした地味なメロディながらも泣けてくるほどの切なさが漂う、タラちゃん一世一代の名曲ではないかと思われます。
タラちゃんの歌も、このメロディと音作りにピッタリの、とても清楚で可憐なものでありますので、聞いているとなんだか心洗われるような気分になってきますね~。リアル・タイムでゲットしたブツでありますが、今聞いても全く古くないですし新鮮に聞くことができます。私にとっては、欧米の音楽の中では、ロン・セクスミスのメジャーデビュー盤と並んでエヴァーグリーンな名盤の1枚だと言えます。
前回取り上げたサラ・スリーンもカナダのシンガーソングライターでしたが、もしかしたらカナダのその手の人は、私の肌に合う人が多いのかもしれません。だからと言ってカナダのシンガーソングライターを色々と探求してみようとは全く思いませんが、気が向いた時にカナダの音楽を聞いてみるのはいいかもしれません。カナダの音楽を色々とご存知の方がいらっしゃいましたら、是非お薦めをご教授いただきたいと思っている、ころんでございました。
あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。