2008’03.31・Mon

APRIL MARCH 「CHICK HABIT」

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 3月は妙に忙しい日が続きましたが、年度末も非常に忙しく、なんだか疲れてしまいました。と言うわけで、今日は手抜きです。


 今回取り上げるのは、発売当時に思わずジャケ買いしてしまった一枚であります。このブツ、アメリカ人でフランス・マニアというヘンな女、エイプリル・マーチの94年のアルバムです。とにかくこのジャケが良いのです。フェンダーの12弦ギターを抱えた、何だかお人形さんみたいなエイプリルが、めっちゃロリロリで可愛いですね。しかしこの人、ロリロリなのは見かけだけで、実際は結構年食っているという話を聞いたことがあります。実際の年齢が何歳なのかは知りませんが、別に知ろうとも思っていないので、この人の情報を集めたりはしていません。ジャケが良ければそれでOKなのでございます。


 以上、レビュー終わり…でもいいんですが、とりあえず中身のことにも少し触れておきます。出てくる音はちょいとポップなガレージ・サウンドで、そこにエイプリルのロリ声の下手っぴーな歌が乗っているという、実にヘッポコで聞くに堪えない下らない音楽であります。それなのに聞いているうちに段々このヘッポコさ加減が快感になってくるという、妙ちくりんな怪盤ですね。全8曲で20分半しか入っていませんので、あっと言う間に終わってしまうのがよろしいかと。


 このブツを出しているレコ会社、「SYMPATHY FOR THE RECORD INDUSTRY」というレーベルなのですが、このレーベルってこの手のヘンなガレージ盤ばかり出してますよね~。マニアにはたまらないレーベルなんでしょうが、私はこれ一枚があれば十分でございます。500円以下の特売品なら、他のブツも買ってもいいかと思っております。


インナー写真。意識して見ると、結構年食ってるかな?
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あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。
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2008’03.30・Sun

NATALIE MERCHANT 「OPHELIA」

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 ジューン・テイバー、鬼束ちひろと、暗い音楽性を持つブツが続いてしまいましたが、ついでにもう一枚暗いのを取り上げようと思います。今回取り上げるのはアメリカのシンガーソングライターであるナタリー・マーチャントの、98年のアルバム「オフィーリア」であります。個人的にはこの人、10000マニアックスの頃から好きな歌手でして、ソロになってからのアルバムも一応全部持っています。今も活躍しているアメリカの歌手の中では、最も信頼できる歌手の一人ではないかと思っています。


 さて、この「オフィーリア」ですが、この人のアルバムの中では最高傑作と言って良い作品かと思います。とにかくこのアルバムは、他のどのアルバムと比べても曲がダントツに良いです。暗くて静謐なスロー~ミディアム・テンポの曲ばかりですが、淡々とした中にも閃きに満ちたメロディが素晴らしいですね。そのメロディを最大限に生かす、アコースティックな質感で統一された控え目なアレンジが、また非常に美しいんです。そして何よりも、彼女のちょっと暗くてしんみりと落ち着いた中にも希望の光を感じさせるような歌声が、聞く者を酔わせてくれますね。どれを取っても非のうちどころの無い作品であると思います。


 この人、10000マニアックスの頃から非常に歌の上手い人でしたが、ここでは更に磨きがかかり、神々しいまでの歌を聞かせてくれます。肩の力が抜けてリラックスしつつ堂々たる力強さを感じさせますし、包容力に満ちた温かさも持ち合わせているように感じられます。とにかく素晴らしい歌手ですよ、この人は。


 歌だけ聞いていると非常に真面目でストイックな感じのする人ですが、インナーは意味不明のワケわからないコスプレ写真が満載であります。何か意味があるのか、それともアメリカン・ジョークなのかはわかりませんけど、内容と釣り合ってないコスプレ写真なんて載せない方が良かったのでは?などと思ったりして。ユーモア感覚も持ち合わせているということをアピールしたかったのかもしれませんけどね~。しかし、ルックス的にイケてる人ではありませんので、妙な写真はやめて欲しいと思います…。


 まあ写真のことはどうでもいいとして、内容としては紛れも無い傑作であります。ナタリー・マーチャントという人をご存知で無い方は、名前ぐらいは覚えておいても損は無いでしょう。機会があれば聞いてみる価値は十分にあると思います。


あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。

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2008’03.27・Thu

鬼束ちひろ 「LAS VEGAS」

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 長いブランクを経て、鬼束ちひろ(以下、鬼やん)が昨年出したアルバムです。鬼やんはもうダメだ、と思っていましたので、こうやって新作が出ることは喜ばしいことであります。しかし前に復帰した鬼やんが歌っているのをテレビで見て、あまりの変貌振りに愕然としたこともあって、このアルバムを聞くのが怖いという気持ちもありました。テレビで見た鬼やんは、声は出ていないし音程は取れていないしリズムはボロボロだし、見るも無惨な醜態を晒していました。こんな鬼やんが作り上げた新作ですから、期待できるはずがありません…。だから今日まで聞くのを避けてきたのであります。


 などと思いつつこのアルバムを聞いてみると、やはり鬼やんはボロボロでありました。我が人生のベスト10に入る衝撃のデビュー作「インソムニア」の発表後、坂道を転げ落ちるようにダメになっていきましたが、ここで聞ける鬼やんは、既に「インソムニア」の頃とは別人になってしまったようです。この精気を吸い取られて枯れてしまったような歌は、一体何事なのでしょうか?「インソムニア」とは別の意味で、衝撃的なアルバムですね。


 曲の出来自体は悪くないんです。レベル的にはデビュー作に近いものが出来ていると思います。プロデュースは小林武史が担当していますが、曲を生かす実に適切で良い仕事をしていると思います。となると、後は鬼やんの歌の問題になってくるわけです。この枯れてしまったような歌声、昔と比べると凄みが出てきたと表現することもできるでしょうが、昔の歌の素晴らしさを知っている者としては、この衰え振りはやはり衝撃と言わざるを得ません。例えて言うなら、可愛らしい声のアイドル歌手だったマリアンヌ・フェイスフルが、いきなり老婆のような汚いしゃがれ声で復活したような感じとでも言いますか。鬼やんの身に何があったのかは知りませんし、彼女のプライベートなことを詮索する気は全くありませんが、きっと大変な時間を過ごしていたのでしょうね。


 しかしこのアルバム、じっくりと聞いていると、彼女が今出来ることを必死にやっていることは十分に伝わってきます。醜態を晒そうがどうしようが、やはり自分には音楽しかないと覚悟を決めて、今出せる力を全力で出し切ろうとしている姿勢が感じ取れます。これは大事なことだと思います。「インソムニア」以降の鬼やんに欠けていたのは、もしかしたらこの姿勢なのかもしれませんね。たとえ歌が衰えても、この姿勢が身に付いたのであれば、長い不調とブランクも無駄ではなかったように思います。


 9曲目で鬼やん自身が「私はまだ死んではいない」と歌っていますが、確かにその通りだと思います。まだまだ若いのですから、これからいくらでも未来がありますからね。本来の調子を取り戻す可能性もあるでしょう。やっぱりこれからも鬼やんを応援し続けていこうと思う、ころんでございました。


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2008’03.25・Tue

JUNE TABOR 「AGAINST THE STREAMS」

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 今日は仕事で大変なトラブルが発生し、気分的にヘコみ気味であります。100%取引先に過失があるとは言え、トラブルに巻き込まれるのはたまらんです。気分が沈みがちの時には暗い音楽が合う、ということで、今回はこんなブツを取り上げます。


 本作は英国トラッド界の重鎮、ジューン・テイバーの94年のアルバムです。数々の秀作を発表している歌手ですが、個人的に一番好きなのがこのアルバムです。いつものようにほの暗い静謐な世界が繰り広げられているのですが、この作品はややポップな仕上がりで曲も彩りにに富んでいると思います。それだけに親しみやすく感じますね。


 この人の歌手としての力量は、私なんかが述べるまでもありませんが、英語圏の歌手の中でも突出した実力を持っていると思います。英国トラッド界には素晴らしい歌手がたくさんいまして、例えばアン・ブリッグス、フランキー・アームストロングやシャーリー・コリンズなんかは定番ですし、若手ならケイト・ラスビーやナンシー・カーなんかがいます。しかしジューン・テイバーはこれらの素晴らしい歌手達の更に上を行く歌手なのではないかと思います。個人的には、英国最高の歌手と言われることもあるサンディ・デニーを超える力の持ち主ではないかと思っているのですが、いかがでしょうか?アルトの落ち着いた声で歌われる歌の数々は、淡々とした中に奥深い味わいがあり、しんみりと酔わせてくれます。抑制の美という言葉が相応しい歌ですね。そしてその抑制された歌を過不足なくサポートする、バックの抑制の利いた淡々とした演奏がまた素晴らしい!


 決して明るくはない、と言うよりも暗い音楽ではあるのですが、心が沈んでいる時なんかはヒーリング効果は大きいと思います。暗い気分の時にこそじっくりと向き合って味わいたい、そんな音楽ですね。


 余談ですが、「もしジューン・テイバーの魅力がわからなかったら、今すぐ全ての音楽を聴くのを止めたほうがいい」とエルヴィス・コステロが言ったそうです。ジューン・テイバーの凄さを表現する為にこんな物言いをしたのでしょうが、こういう発言を聞くと腹立つんですよね。確かにジューン・テイバーは凄い歌手ですが、だからといってこんな発言をするヤツは嫌いです。たとえジューン・テイバーの魅力がわからなくても、楽しめる音楽は他にもたくさんありますから。


あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。

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2008’03.23・Sun

PETER CASE 「PETER CASE」

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 アメリカのシンガーソングライター、ピーター・ケイスの86年のソロ・アルバムです。このブツ、学生の頃に聞きまくったアルバムです。生まれつきなのかどうかはわからないのですが、私にはフォーク調の音楽がフィットするようで、まさにフォーク・ロックの名盤と呼ぶに相応しいこのアルバムに一発でハマってしまったことをよく覚えています。


 本作は達者なアコギを中心にしたシンプルな音作りですが、シンプルなだけに奥深い味わいがある作品だと感じられます。しかしシンプルながらも、音作りはいかにもパンクとかニュー・ウェーヴなんかを通過してきたというようなとんがった感覚があって、単なる牧歌的なフォークなんかとは一味も二味も違った鋭いカッコ良さを持っています。それがこのアルバムをただのフォーク・アルバムに終わらせない大きな要因だと思います。


 そして何よりも、このアルバムはとにかく曲が良いです!全12曲中、捨て曲など1曲も無し。アコギ1本で勝負するメチャクチャカッコいい弾き語りもあれば、力強いロック調の曲もありますし、ライトニン・ホプキンスのブルースやポーグスのカバーもあれば、のどかで牧歌的な曲もあります。曲はバラエティに富んでいるのですが、とんがった鋭い感覚でアルバムにビシッと一本筋が通っています。ピーター・ケイスはこの後何枚ものアルバムを発表していきますが、曲の粒の揃い方といいアレンジの素晴らしさといい、本作が最高傑作と言っても過言では無いでしょう。


 ちなみに本作のプロデューサーはT.ボーン・バーネットとミッチェル・フルーム。これだけで聞きたくなる人もいらっしゃることでしょう。またヴァン・ダイク・パークスが1曲だけですがストリングス・アレンジをしていますし、元奥方のヴィクトリア・ウィリアムスやジョン・ハイアットやジム・ケルトナーなんかもゲスト参加していて、その辺もマニアにはたまらないアルバムだと言えると思います。まあ、豪華なゲスト陣の参加なんかに関係無く、このアルバムが素晴らしい出来映えであることに変わりはありません。個人的には、これからも末永く聞き続けていくブツでありましょう。


あと、今回は試聴を見つけることが出来ませんでしたので、試聴の貼り付けはありません。

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2008’03.22・Sat

熊木杏里 「私は私をあとにして」

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 シンガーソングライター、熊木杏里(以下熊ちゃん)の4枚目のアルバムです。熊ちゃんのことは、ギリシャ音楽の大家であるナゴヤハロー氏のブログで知ったのですが、以前から聞きたい聞きたいと思っていて、今回やっと聞くことができました。この人、最近出てきた新人さんかと思っていたら、既に4枚もアルバムを出しているとは、なかなか根強いファンの方がたくさんいらっしゃるようですね。


 熊ちゃんの音楽を聞いていると、根強い人気があるのがわかる気がします。音楽的には、懐かしい雰囲気のある昔ながらのフォーク・ソングという感じですね。いかにも日本人の琴線に触れるような、しんみりとしたミディアム~スローテンポのメロディがほとんどなのですが、それをあまりベタつかないサラリとしたアレンジで爽やかに聞かせてくれます。どの曲も控え目なアレンジなのですが、歌を効果的に響かせる為にしっかりと練られていると感じられますね。特にストリングスやオルガンなんかは非常に効果的に使われていて、この辺りが昔のダサいフォーク・ソングとは一線を画しているところだと思います。


 熊ちゃんの音楽は、この手の音楽を聞いたことが無い人には非常に新鮮に響くでしょうし、昔フォーク・ソングにハマったことがある人にはしんみりと懐かしく響くことでしょう。控え目ではありますが、素直にキレイな音楽だと思わせる力を持っているように思います。日本のフォーク的でありながらもちょっとメリケン・カントリーっぽい雰囲気を持っているのも、いい味わいを醸し出しています。非常にセンスの良い人ですね。爆発的に人気が出るタイプではありませんが、誰からも好かれる要素を持った音楽だと思います。


 それにしても熊ちゃん、いい声してますね~。ちょっと感傷的で儚い雰囲気の、透明感のある歌声です。全く飾り気の無い素朴な歌声なのですが、その分真っ直ぐ心に響いてくるという感じでしょうか。決して上手い歌だとは言えませんけれども、しっかりと自分の色を持った歌だと言えるでしょうね。なかなか素敵な歌手だと思います。


あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。

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2008’03.20・Thu

リア・ディゾン 「DESTINY LINE」

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 突然日本にやって来て突然爆発的な人気者になったリア・ディゾンの、初アルバムであります。個人的には彼女のルックスはあまり好みではありませんが、外タレにしては全然自己主張が無くて控え目な、今にも泣き出しそうなオドオドした顔をしていますので、ちょっと変わった雰囲気の娘だな~と、気にはなっておりました。そんなリアちゃんがアルバムを出したということであれば、聞かないわけにはいかないでしょう、ということで聞いてみました。で、結論から言うと、なかなかイケてるではないですか!これは結構な拾い物ではないでしょうか?


 音楽的には今流行のR&B歌謡なのですが、製作陣がやたらと気合が入っているように感じられますね。「あのリア・ディゾンと一緒に音楽を作れるんだ!」ということで、物凄くやる気になったのでしょう。人によっては「女神様降臨!」みたいに思っていたんじゃないでしょうか?とにかくサイコーのものを作ってやるんだ!という気概がビシバシに感じられます。アイドルのブツではありがちな、片手間で作ったようなお手軽さは一切ありません。メロディも良い曲が多いですし、音作りもメチャメチャしっかりしています。うーむ、これはリアちゃんの人徳ですね~。


 リアちゃんにもスタッフの気合が伝わったのか、とにかくしっかりと歌い切ろうという、実に前向きな姿勢が感じられます。歌は全然上手くないのですが、上手くなくても気持ちはちゃんと入れようと、本気で真面目に歌に取り組んだ様子が窺えます。だから聞いていて清々しいです。なんだ、リアちゃんって凄く良い娘じゃないですか。私の中ではかなり好感度がアップしましたよ。あまり好みではなかったルックスも、どんどん可愛らしく見えてきたりして♪


 そう言えばリアちゃんって、来日した頃から「本当は日本人じゃないの?」という疑惑がありますが、実際はどうなのでしょうか?何故こんなことを書くかと言うと、このアルバムで聞けるリアちゃんの日本語の発音が、ほとんど日本人レベルだからです。外タレレベルの拙い日本語ではありません。例えばBOAなんかは長年日本で活躍していますが、やはり外国人の日本語ですもんね。それに比べると、まだ来日してそれ程時間が経っていないリアちゃんが日本人レベルの日本語の発音が出来ると言うことは、もしかして日本人?という疑惑が出てくるわけで…。おそらく耳が非常に良いのでしょうね。正確に音をとらえているから発音もしっかりできる、そういうことなのでしょう。


 まあ何にせよ、すっかりとリア・ディゾンを見直してしまった、ころんでございました。

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2008’03.19・Wed

新垣結衣 「そら」

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 今や大人気の、ガッキーのアルバムであります。ポッキーのCMで、手に持ったポッキーを振り回しながらアホみたいに走り回っている頃からお気に入りだったのですが、あれから一気に人気が爆発するとはねえ…。人気が出ればその人気に便乗して歌を歌い、CDを出すというのが世の常と言うか人気者の定めと言うか、ご多分に漏れずガッキーもCDを出してしまいました。


 ポッキーのCMでのキャラクターが好きだった私は、当然の如くあのCMの如き元気一杯の若さ弾けるような歌を期待していたのですが、ここで聞かれる歌は、囁き声の切ない系の曲が中心となっています。うーむ、何だかイメージと違うなあ。まあインタビューなんかではあまり笑顔を見せないで淡々と無表情に喋る娘ですから、元気一杯のキャラクターは作り物なのでしょうが、作り物でもいいから人に元気を与えるような歌手を演じて欲しかったなあ、などと勝手なことを思ったりして。


 それにしてもこの娘の歌、凄いですね。優しい良い感じの声ではあるのですが、まるで能面のような無表情な歌であります。腹筋が無いようなフニャフニャな発声で、音程はヘロヘロ、リズム感もボロボロ、そんなに歌うのがイヤなの?というような、聞くも無惨な歌の数々を聞くことができます。聞く者の気力を吸い取ってしまうかの如き歌ですね~。製作陣は結構気合が入っているように思うのですが、本人の歌がこれではちょっとねえ…。


 ガッキー自身は歌を歌いたかったということらしいですが、インタビューなんかでは当然そう言いますよね。でも本当は、歌うのは好きだけれどもそれは趣味の範囲内であって、CDを出したいなどとは思っていなかったのではないでしょうか?今が売り時のアイドルですから、出せる時に出して売っておけ!という戦略なのでしょうが、何だか申し訳無さそうに、自信無さそうに歌っているのを聞いていると、段々ガッキーのことが可哀想になってきます。「ガッキー、歌いたくないなら無理に歌わなくたっていいんだよ」と言ってあげたくなってしまいます。それとも最後まで歌い切ったガッキーを、「よくやったね」と誉めてあげるべきなのでしょうか?私にはよくわかりません。とにかく、本人があまり楽しそうではないという点が、どうしても引っ掛かってしまいますね。


 うーむ、これはなかなか複雑なブツですね。ガッキーには結構好感を持っていますので、単純に癒し系のアイドル歌謡と評価してあげたい気持ちはあるのですが、聞いていると何だか痛々しくて気の毒になってくるんですよね~。やっぱり演技でもいいから、もっと元気のあるガッキーの歌を聞きたかったです。

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2008’03.17・Mon

MAM PIMANRUM 「YHARK PLIEN NARMSAKUL」

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 情報が全然無いのでよくわかりませんが、多分新人のルークトゥン歌手、メーム・ピマンラム(って読むの?)の07年のアルバムです。ド派手な服を着ているのにも関わらず、極めて地味にしか見えない華の無いルックスが、いいんだか悪いんだかよくわからない歌手ですね。でも愛嬌のある顔ですし、もしかしたら歌える歌手かもしれないと思って買ってみました。


 あまり期待せずに聞いてみると、意外なことに(?)相当に歌えますね。顔と同様に愛嬌のある丸みを帯びた声で、軽妙な洒落っ気のある歌を聞かせてくれます。所謂ルークトゥンの範疇を出ない手堅い作りのアルバムではあるのですが、マンネリに陥ること無く、とても新鮮に聞こえます。それはやはりメームの歌の良さによるものでありましょう。聞く者を元気にしてくれる、活力のある歌ですね。これは素晴らしいですよ!何気無く買ったブツではありますが、大変な拾いモノって感じですね。


 それにしてもこの人の声、誰かに似ているな~と思っていて、ふと思い出しました。コテコテのルークトゥンを輩出し続けるNOPPRONレーベルの実力派モーラム歌手、エーンナ・アリサーに似ているんです。歌い口がやや硬いエーンナと比べると、メームの方が柔軟性がありますので、とてもニュアンスに富んだいい感じの歌に聞こえます。かなりの実力者ですよ、この人。まだ若いのではないかと思うのですが、一体何歳ぐらいの歌手なんでしょうか?これからどのように育つのか、非常に楽しみな歌手の登場であります。


 これだけ歌える歌手なのですから、どうせなら今後は手堅い路線ではなくて、色々な要素を取り入れたミクスチャー・ルークトゥンみたいなことをやって欲しいですね。実はこのアルバム、全体としては手堅い作りではあるものの、ラストの1曲だけはルークトゥンを大きく超えるような曲をやっています。ドゥアンチャン・スワンニーやオーン・オラディなんかが聞かせてくれるようなダンドゥット風味のルークトゥンなのですが、それにラテン風のホーンの音が加わって、素晴らしいミクスチャー・ルークトゥンを聞かせてくれるんです。できることなら次作はこの路線を推し進めて欲しいですね~。


 まあ何にせよ、このアルバムは私が今年になって聞いたルークトゥンのブツの中では、クラテーちゃんを超える、今のところベストと言ってもいい内容だと思います。


あと、今回は試聴を見つけることができませんでしたので、残念ながら試聴の貼り付けはありません。

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2008’03.15・Sat

PAMELA BOWDEN 「E-NANG DANCE X 2」

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 ダーオ・マユリーと並び、お水系お姉さん専門レーベルのUPLを代表する歌手、パメラー・ボーデンの05年のアルバムです。ダーオ・マユリーは私をルークトゥンの泥沼に引きずり込んだ張本人で、大変に強烈なインパクトがありましたが、パメラーも負けてはいません。ルックスも歌もなかなかに強烈な歌手であります。


 この人、見た目は土屋アンナみたいですね。ルークトゥンと言うよりはロック歌手みたいなルックスではありますが、バリバリのルークトゥン~モーラム歌手であります。当然の如く歌はあまり上手くはありません。しかしこの人、UPLのコンセプトである「歌の上手い下手なんて関係無い!ケバい化粧をして肌の露出を多くすればバカな男どもが引っ掛かってくるのじゃ!」という企業理念(?)を、完璧に体現している歌手です。ケバくて妖しげな雰囲気を漂わせながら激しくヘッポコというのが、見事にUPLであります。


 今回のブツは、元々1枚ずつ発表されたパメラーの代表作である「E-NANG DANCE」シリーズの2枚を、2枚組にして発売したものです。推測するに、このシリーズが見込み違いで売れ残ってしまったので、「2枚組のお得盤!」などと宣伝することで在庫を捌こうと図ったのではないかと思います。ケースの外側の紙パックは新しく印刷したようですが、中身は透明ケースとCD2枚が入っているだけで、ブックレットも写真も何もありません。このセコさ、在庫処分以外の何物でもないのではないでしょうか?


 まあそれは置いといて、この「E-NANG DANCE」シリーズですが、エレポップ風のデジタルサウンドにパメラーのヘッポコな歌が乗った、まるで嵐のような狂気の電気モーラム~ルークトゥンがぶっ放されるという、凄まじい快作…じゃなくて怪作です。音楽的にはルークトゥンと言うよりはモーラムですね。この電気モーラムの破壊力は凄いですよ。聞く者全てを腰砕けにしてしまうパワーを持っています。それが2枚組全編にわたって展開されているわけであります。比べると、1枚目がヤケクソパワー溢れる過激盤、2枚目は徹底的に電化されていますが、ほんわかとした味わいも漂ってくるポップ盤といったところでしょうか。どちらにせよ、クラブのフロアでかかれば最高にイカしたダンス音楽である…かどうかはわかりません。


 それにしても、ヘッポコなクセにカッコいいブツですね~。この手の音、ダメな人はダメなんでしょうけど、個人的には大いに笑える非常に楽しい作品です。変なブツに興味がおありの方にはお薦め致します。何だかワケわからないんですけど、めちゃくちゃグレート!


こちらは1枚目の盤面。
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こちらは2枚目の盤面。
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あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。

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2008’03.13・Thu

KAT RATTIKARN 「RUAM PLENG RUK」

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 個人的に大好きなルークトゥン歌手キャット・ラッティカーンの(以下、キャット様と呼びます)、今年発売のベスト盤です。このキャット様、以前はタイの最大手レーベルであるグラミーに所属していたのですが、その後ライバル会社であるR.SIAMに移籍しまして、このベスト盤はR.SIAMで出した3枚のアルバムからの選曲となっています。


 このR.SIAMから出た3枚のアルバムというのがどれも非常に美しい作品なのでありますが、特に1枚目の出来は素晴らしく、数あるルークトゥンのアルバムの中でも、昨年の個人的ルークトゥン・ベスト10の4位に選んだピュアちゃんと並んで、最高の癒し系の作品なのではないかと思っています。もちろん他の2枚のアルバムも良い出来ではあるのですが、どちらともオリジナルではなくてカバー集ということですので、イマイチ良さが発揮されていないように感じます。


 キャット様の最大の特徴はと言いますと、まずはその可憐で儚さを感じさせる美しい歌声です。決して歌がメチャメチャに上手いというわけではありませんが、とても良い雰囲気を持った歌なのであります。まさに癒し系と表現するに相応しい歌声だと思います。


 そしてもう一つの大きな特徴は、この人の音楽、ルークトゥンではあるのですが、ルークトゥンとは思えないぐらいに都会的に洗練されていることであります。この人の作品を聞いても、おそらくあの独特のルークトゥン臭はあまり感じられないと思います。ルークトゥンと言うよりは、むしろルークトゥンを取り入れた最新型のタイ・ポップスだと言っても良いかもしれません。まあそれだけに賛否両論のある人なのだろうと思います。ルークトゥンに馴染みの無い方にはとても親しみやすいでしょうし、バリバリのルークトゥン・マニアには「こんなものはルークトゥンではない!」などと言われたりすることもあるでしょう。私はキャット様を全面支持をしていますし、こういうルークトゥンがあっても良いと思いますけどね。


 キャット様が他の方からどのような評価をされているのかは知りませんが、そんなことには関係無く、とりあえずこのベスト盤はお手軽にキャット様の音楽に触れることができる好盤だと思います。選曲もなかなか良いですし、もし興味がおありの方はお試しあれ。


あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。


ちなみにこちらがキャット様のR.SIAMでの1枚目のアルバムのジャケです。
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2008’03.11・Tue

MANGPOR CHONTICHA 「NANGSAO NANCY」

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 個人的に最も好きなルークトゥン歌手の一人であるメンポー・チョンティチャーの、04年のアルバムです。メンポーの単独名義のアルバムは全て持っていますが、一番最初に聞いて一番思い入れがあるのが本作であります。デビューしてからこのアルバムまでのメンポーは本当にサイコーで、昇竜の如しという勢いを感じさせてくれました。


 本作発表時、彼女はまだ弱冠二十歳そこそこだったのですが、歌い口は軽快かつ爽快で伸びやか、音程とリズムは正確で緩急自在という、まさに若手ナンバーワンの存在でありました。それに加えてルックスも非常にイケていますので、タイでは当然の如く大スターですし、日本でもルークトゥン・ファンの間では相当に人気がある歌手でした。それだけに期待するところも随分大きかったわけですが、その後の現在に至るまでの散々な不振は予想さえもしていませんでした。悲しい…。


 気を取り直してこのアルバムですが、これまで何百枚と聞いたルークトゥンのアルバムの中で、個人的には十指に入る出来だと思っています。メンポーの歌が素晴らしいことは言うまでもありませんが、バックの演奏にも非常に勢いがあって素晴らしいです。歌が良いから演奏もつられて良くなり、演奏が良いからそれにつられて歌も更に良くなるという、まるでオーティス・レディングと彼のバックの演奏のような関係になっています…などと思っているのはおそらく世界中でも私一人だけだと思いますが、それほどまでにこのアルバムを評価しているのであります。


 しかしこのアルバム以降は極度の不振に陥っていますね。前に書いたことがありますが、所属レーベルがコテコテのルークトゥンを排出し続けるNOPPORNで、その屋台骨を支えている看板娘だけに、音楽的な冒険をすることができないというのが大きな問題でしょう。歌おうと思えばどんな曲でも軽々とこなせる才能がある歌手なのですが、コテコテ・ルークトゥン専門のNOPPORNに所属している為に、もっと歌謡曲っぽい曲であるとか、最近目立ってきたミクスチャー感覚溢れる曲なんかは歌わせてもらえないのでしょうね。それがこの人の最大の不幸であります。もしかしたらメンポー自身が変化を嫌がっているのかもしれませんけど。


 豊かな才能を持った歌手なのですから、もっと上手く育てて欲しいものですね~。ヒップ・ホップやらメタルやらポップスなんかの要素を大々的に取り入れて、大変身したメンポーを聞いてみたいものです。それで大ブーイングを食らったとしても、時代が後からついて来るでしょう。ロックなボブ・ディランが最初は大顰蹙を買ったように。


あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。

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2008’03.09・Sun

FON TANASOONTORN 「REAK TEE RUK DAI MAI」

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 魅惑の癒し系年増ルークトゥン歌手フォン・タナスーントンの、今年の新作であります。年増のクセに(?)相変わらず美人であります。この人、自分のルックスに余程自信を持っているのか、今回のジャケットは顔のドアップです。オヤジ達のハートを鷲づかみにするジャケですね。うーむ、素晴らしい。さすがフォン姫ですね~。


 フォン姫のブツは、ジャケ写の髪が巻き毛の時はルークトゥンで、ストレートの時は歌謡曲調のポップスという原則がありますが、今回の髪ははストレートということで、おそらく歌謡曲路線だろうという推測ができます。個人的には、フォン姫にはコテコテのルークトゥンよりも歌謡曲調のポップスの方が似合っていると思っていますので、ストレートの髪の時は非常に楽しみなのであります。


 で、実際に聞いてみますと…あれ?意外にルークトゥン風味が強いですね。そう言えば前作もストレートヘアのジャケにも関わらずルークトゥン風味の強い歌謡曲調でしたが、どうやら今回も同じ路線のようですね。ただ、前作はメロディや音作り等全体的にノスタルジックな雰囲気が漂っていましたが、今回はノスタルジックというよりは現代的な切なさを持った音楽に聞こえますね。しっとりと湿り気を帯びた控え目な味わいでありますが、それがいかにもアジア的な情感を醸し出しているように感じられ、なかなか素敵な仕上がりとなっています。スロー~ミディアムテンポの曲が大半を占めていますが、6~8曲目には弾むような楽しい曲も入っていますので、飽きずに楽しめると思います。さすがにベテラン歌手だけに、しっかりとポイントを押さえているなあ、という仕上がりであります。


 元々フォン姫は「変わらないのが良い」というタイプの歌手だと私は思っていますので、この人に新鮮さを求めるつもりは全くありません。今回も相変わらず良いアルバムを出してくれています。それだけで私は満足してしまうんですけど、みなさんはいかがでしょうか?いつ聞いても可愛らしくて素敵なフォン姫、クラテーちゃんみたいな若さ弾ける歌手もサイコーですが、フォン姫のような変わらぬ魅力を保ち続ける年増歌手も、やっぱりサイコーであります。


あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。

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2008’03.08・Sat

DAO MAYUREE 「RUK TUD TON」

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 私が一番最初に聞いたルークトゥン、それはお水系お姉さん専門レーベルであるUPLから出ていた、ダーオ・マユリーのこのアルバムです。それまでルークトゥンなる音楽がどんなものなのか全く知らず、当然UPLがお水系お姉さん専門レーベルなどということも知らなかったのですが、そのあまりに強烈なヘッポコさに完全にヤラレてしまい、一気にルークトゥンの泥沼に引きずり込まれてしまったわけであります。


 何故ルークトゥンを聞こうかと思ったのかと言いますと、何かの雑誌にスケベ音楽特集みたいな記事が載っていて、世界各国のスケベな音楽や歌手を紹介するという、今考えればとてつもなく下らない記事だったわけですが、その記事のトップに載っていたのがルークトゥンであり、歌手として名前が出ていたのがダーオ・マユリーだったのです。そんな音楽があるなら聞いてみなければなるまい!といことでネットで通販の店を色々と探してみて辿り着いたのが、今も大変にお世話になっているサリガレコードさんであります。その時ちょうどサリガさんにはダーオの4枚組のCDとVCDのセットがあったので、喜び勇んで買ったのでありました。


 家に届いたブツを開くと、まばゆいばかりのダーオ・マユリーの4枚組のブツ。早速このアルバムのVCDを見てみました。するとそこに展開されていたのは、これまでに見たことが無い強烈な世界でありました。ワケのわからないセットをバックにして正体不明の大勢のダンサーを引き連れたダーオが、意味不明の奇妙なダンスを踊りながらテープを早回しにしたような素っ頓狂な高い声で歌ってるという、突っ込みどころ満載の大爆笑の世界でありました。これが私のルークトゥンとの初めての出会いだったのですが、これで一気にルークトゥンの世界にのめり込んでしまったのであります。言わばダーオ・マユリーは、私をルークトゥンの泥沼に引きずり込んだ張本人なのです。


 その後は大量のルークトゥンを色々と聞き続けて今に至るのですが、ダーオの最近のアルバムはちゃんとフォローしていません。最初の衝撃があまりに凄かったので、その後のアルバムはどうしてもインパクトに欠けているように感じてしまうからであります。でも、確かもう40歳近いはずのダーオが現在も現役バリバリで活躍しているのは正直言ってとても嬉しいですし、いつまでもお水系のキャラクターで美貌を維持したままで活躍し続けて欲しいと思っています。


あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。

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2008’03.06・Thu

5 SAO FEVER 「MAE HAI MAR」

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 タイのルークトゥン・グループ、5サーオ・フィーヴァーのデビュー盤です。まずは水商売系お姉さん専門レーベルのUPLのブツを思わせるジャケが良いですね。見てくれの良いゴージャス系の美女を中心にして、周りには引き立て役のようにしか見えないメンバーを配置するという、「掃き溜めに鶴」的な戦略が透けて見えますね(失礼!)。あ、向かって右から2番目の娘はなかなかいい感じですけど。まあ、バカな男は真ん中の美女にコロリとやられてしまうというわけであります。でもマニアックな人も多いですからね~、周りの引き立て役に夢中になる人も大勢いたりして。


 ジャケから判断して、07年の個人的ルークトゥン・ベスト10の3位に選出してしまったスプリンギーのような、パワー溢れるヘッポコな内容であることを想像していたのですが、スプリンギーと比べると、こちらの方がはるかにショボいというのが、何と言うか、そぞろ哀れを催します。


 このブツを聞いていると、歌手になることを夢見て田舎から出て来た娘達が、意思に反して見ず知らずの連中とグループを組まされ(しかもその中でルックスによる待遇の差を受けつつ)、テキトーに作った曲をテキトーな超安っぽい音作りで歌わされ、事務所の社長あたりから「オラ、貴様等!デビューさせるのにナンボの金かかっとると思っとんねん!死ぬほど働いて稼がんかい!!」などと罵声を浴びせられているという一大叙情詩(?)が目に浮かんできます…いや、ただの妄想であります。


 作りがテキトーではあっても、本人達の歌が素晴らしければ、「お!この娘達もなかなかの気概を感じさせてくれるわい」などと思うのでしょうが、見た目通りに歌も超ド下手ですので、薄ら寒い空気が漂ってきます。うーむ、どうしようもなく猛烈にヘッポコな連中ですね~。でも水商売系のイケイケ・ルックで男が飛びつくのであれば、歌が下手だろうが何だろうが関係無いのかもしれません。売れりゃ勝ちなんです、この世界(売れないだろうけど)。


 しかしこういうヘッポコな連中を見ると(聞くと)、何だか哀れに思いつつも楽しくなってきて、応援したくなってくるというのが私の性質であります。ですから今後も聞き続けていくのは確実ですし、聞き続けることでこのブツを成仏させることもできるでしょう。どうしようもないブツには、慈悲の心を持って接しましょう。「聞かせていただいて、ありがとうございます」の言霊と共に…。


あと、残念ながら今回は試聴が見つかりませんでしたので、貼り付けは何もございません。

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2008’03.05・Wed

KRATAE 「KHONG KWAN JARK SAO TAE」

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 ようやくゲット致しました、タイのルークトゥン歌手兼ムエタイ戦士、クラテーの新譜であります。ジャケは何だか意味不明なポーズを取っていますが、相変わらず可愛らしくて素晴らしいですね~。サリガレコードのmiya氏によると、「ムエタイやっている割にはプニュプニュ」だそうですが、可愛ければプニュプニュでもいいです。一度本人に会ってみたいものです。来日してコンサートやってくれないかな、福岡で。ムエタイの試合で来日したとしても見に行きますよ♪


 前作は非常にオーソドックスで手堅い作りではありましたが、変なモノ好きの私が07年の個人的ルークトゥン年間ベスト10に入れるほどに出来が良くて、大好きな作品でした。今回のアルバムも前作同様にオーソドックスな作りの路線に大きな変化はありません。快活で楽しいルークトゥンが満載であります。ルークトゥンの初心者にもベテランにも、安心して聞ける作りになっていると思います。


 ただ今回は、オーソドックスな作りの中に突然ヒップホップとのミクスチャーの曲がブチ込まれているのが良いですね。ごく自然にヒップ・ホップと合体してとてもダサいグルーヴを醸し出しているという、「これぞホンモノのルークトゥン!」というような素晴らしい曲です。その曲ではクラテーちゃんが脱力するようなヘッポコなラップを聞かせてくれるのですが、これがメチャメチャ可愛いんです!硬派なルークトゥン・ファンには許しがたい所業なのかもしれませんが、可愛くて愛嬌があって楽しければ、それで良いではないですか。この1曲だけでも私はノック・アウトであります。さすがにムエタイ戦士のクラテーちゃん、凄いパンチを持ってますねえ。


 このヒップ・ホップ調の曲は非常に素晴らしい仕上がりですが、他のオーソドックスなタイプの曲もとても良い出来であります。元々歌は非常に上手い娘ですから、どの曲も安心して聞けますしね。それに加えてこれだけ可愛いわけですから、もう何も言うことはありません。クラテーちゃんはやっぱりサイコーです♪何気に今年のベスト10の有力候補ですね。


こちらは極秘ルートで仕入れたクラテーちゃんのアルバムの販促品。地元のCD屋の軒先にブラ下がっているのでしょうか?
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こちらはその販促品の裏面です。
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あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。

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2008’03.02・Sun

DON HENLEY 「BUILDING THE PERFECT BEAST」

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 突然ですが、イーグルスというバンドは好きではありません。前に洋楽のサマー・ソングの定番アンケートみたいなことをやっている番組があったのですが、何とイーグルスの「ホテル・カリフォルニア」が第一位でした。うーむ、あんな暗くて陰鬱でモタついた曲がサマー・ソングの定番として一般的に認識されているのですね。イーグルスというバンドをあまり熱心に聞いたことはないのですが、イメージ的には「暗い」とか「ダサい」という感覚がどうしても先行してしまいます。どうやら私の感覚は世間の認識とはズレているようですね。イーグルスは好きではないのですが、でも何故かドン・ヘンリーのソロは好きなんです。


 ドン・ヘンリーという人がどんな人なのかは全く知りませんが、音楽を聞く限りでは、相当に真面目な人なんだと感じられます。シリアスで誠実で、曲がったことが大嫌いな人なんじゃないでしょうか?もしかしたらイーグルスの暗くて陰鬱な部分というのは、この人が受け持っていたのかもしれませんね、本当かどうかは知りませんけど。まあ何にせよ、この人のソロ・アルバムは、ダサいイーグルスに比べれば、物凄くカッコ良く感じられます。無骨な力強さがあって、とても男っぽい硬派な音楽に聞こえるんですけど、如何でしょうか?


 ところで、洋楽で最もカッコいい曲は何?と聞かれたら、みなさんは何とお答えになるでしょうか?私はドン・ヘンリーの「ボーイズ・オブ・サマー」だと即答するでしょう。歌やメロディの良さは当然ですし、ギターがとてつもなくカッコいいんです。この84年のアルバムには冒頭にこの名曲が収録されている、それだけで価値のある作品だと思っています。他にも良い曲は入っていますが、とにかくひたすら「ボーイズ・オブ・サマー」だけを繰り返すという聞き方をしています。


 どうでもいい話ですが、何で今回ドン・ヘンリーのブツを取り上げたかと言いますと、実は昨日ブック○フのバーゲン・コーナーでこの人の2000年のアルバム「INSIDE JOB」というブツを250円でゲットしたからです。このアルバムもやはり非常に良い出来で、より内省的になって本来の姿に近づいているように思います。アルバムとしては「INSIDE JOB」の方がずっと良いでしょうね。このアルバムを聞いて、やはりこの人は信用できる素晴らしいミュージシャンであることを、再認識した次第であります。


あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。

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2008’03.01・Sat

R.E.M. 「FABLES OF THE RECONSTRUCITON」

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 世界卓球選手権で、日本女子チームがシンガポールに負けてしまいました。勝てる試合だっただけに、何とも残念であります。ちょっとヘコんでます。と言うわけで、昔の思い出に浸りたい気分ですので、昔大好きだったR.E.M.なんかを取り上げようと思います。


 本作は、個人的にR.E.M.の最高傑作だと思っている、85年のサード・アルバムです。このアルバム、学生の頃にメチャクチャ聞きまくりました。一般的な評価は低いですし、メンバー自身も好きではないと言っている作品ですが、ここで聞けるR.E.M.は本当に素晴らしいと思います。日本題は「玉手箱」となっていますが、原題を訳すと「寓話の再興」。まさに寓話的な世界が展開されているアルバムで、何度聞いても興味の尽きることのない作品だと思います。


 このアルバムを最初に聞いた時、前作の明るいカントリーっぽさを持った「RECKONING」に慣れ親しんでいた私は、「夕暮れの音楽」とでも言いたくなるようなこのアルバムでの大きな変化に最初は戸惑ったものですが、何度も繰り返して聞くうちに、エコー&ザ・バニーメンの「オーシャン・レイン」と並んで、自分にとって無くてはならない青春のアルバムとなってしまいました。


 このアルバム、全体的に陰鬱な雰囲気がありますが、そのおかげで元々彼らが持っていた謎めいた部分が、輪をかけて増幅されています。だから彼らの謎めいた部分が好きな私には、非常に魅力的なアルバムに聞こえるわけです。陰鬱とは言ってもただそれだけではなく、地に足のついた力強さは全く失われていませんし、もしかしたら陰鬱と言うよりは、内省的な思慮深さを感じさせると表現した方が良いのかもしれません。曲の良さは彼らのアルバムの中でも随一のものですし、ストリングスやブラスを使ってアレンジに工夫が出てきたこともあって、彼らの音楽性に大きく幅が出てきた作品だと言えると思います。私にとってはR.E.M.と言えば本作、それだけこのアルバムには惚れ込んでいます。


 その後R.E.M.は、この陰鬱な表現から突如として陽性のエネルギーを感じさせるバンドへと変貌を遂げるわけですが、その変化をあまり肯定的にとらえられなかった私は、R.E.M.とは距離を置くようになってしまいました。何とか聞けたのはIRSレーベルでの最後のアルバムとなった87年の「ドキュメント」までで、メジャーのレーベルに移籍してからは興味を失ってしまったのであります。メジャー第一弾の「グリーン」は何度聞いても何が良いのかさっぱりわからないブツで、思えばこれが私のロック離れを一気に促した要因の一つであったのかもしれません。一番好きだったR.E.M.をダメだと思った時、それが私のワールド系音楽への旅立ちの第一歩を踏み出すきっかけになっていたのでしょう、多分。


あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。

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