
ジューン・テイバー、鬼束ちひろと、暗い音楽性を持つブツが続いてしまいましたが、ついでにもう一枚暗いのを取り上げようと思います。今回取り上げるのはアメリカのシンガーソングライターであるナタリー・マーチャントの、98年のアルバム「オフィーリア」であります。個人的にはこの人、10000マニアックスの頃から好きな歌手でして、ソロになってからのアルバムも一応全部持っています。今も活躍しているアメリカの歌手の中では、最も信頼できる歌手の一人ではないかと思っています。
さて、この「オフィーリア」ですが、この人のアルバムの中では最高傑作と言って良い作品かと思います。とにかくこのアルバムは、他のどのアルバムと比べても曲がダントツに良いです。暗くて静謐なスロー〜ミディアム・テンポの曲ばかりですが、淡々とした中にも閃きに満ちたメロディが素晴らしいですね。そのメロディを最大限に生かす、アコースティックな質感で統一された控え目なアレンジが、また非常に美しいんです。そして何よりも、彼女のちょっと暗くてしんみりと落ち着いた中にも希望の光を感じさせるような歌声が、聞く者を酔わせてくれますね。どれを取っても非のうちどころの無い作品であると思います。
この人、10000マニアックスの頃から非常に歌の上手い人でしたが、ここでは更に磨きがかかり、神々しいまでの歌を聞かせてくれます。肩の力が抜けてリラックスしつつ堂々たる力強さを感じさせますし、包容力に満ちた温かさも持ち合わせているように感じられます。とにかく素晴らしい歌手ですよ、この人は。
歌だけ聞いていると非常に真面目でストイックな感じのする人ですが、インナーは意味不明のワケわからないコスプレ写真が満載であります。何か意味があるのか、それともアメリカン・ジョークなのかはわかりませんけど、内容と釣り合ってないコスプレ写真なんて載せない方が良かったのでは?などと思ったりして。ユーモア感覚も持ち合わせているということをアピールしたかったのかもしれませんけどね〜。しかし、ルックス的にイケてる人ではありませんので、妙な写真はやめて欲しいと思います…。
まあ写真のことはどうでもいいとして、内容としては紛れも無い傑作であります。ナタリー・マーチャントという人をご存知で無い方は、名前ぐらいは覚えておいても損は無いでしょう。機会があれば聞いてみる価値は十分にあると思います。
あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。