2008’04.29・Tue

TAI ORRATHAI 「MAR JARK DIN」

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 現在のタイ現地における人気ルークトゥン歌手ベスト3は、ターイ・オラタイ、シリポーン・アムパイポーン、ジンタラー・プーンラープだと聞いたことがあります。本当かどうかは知りませんけど。偶然なのか、私が好きではない歌手ばかりです。私はルークトゥン好きなクセに、人気実力共にナンバーワンのターイ・オラタイが好きではないという、世にも珍しい人間であります。しかし何故か彼女のCDは全て持っていますし、人に「何かお薦めのルークトゥンは無いですか?」などと聞かれることがあれば、ターイ・オラタイをお薦めしたりしています。何故なら、美人だからです…って、それだけではありませんが。


 ターイ・オラタイという人は美人なだけではなくて、歌も相当に上手いですし、非常に良い歌手だと思っています。ただ、あまりに破綻の無い歌と、私好みではない硬い歌い口が、個人的には親しみにくいのです。この人、いかにもモーラム上がりというような、冷徹な歌い口なんですよね。淡々として客観的な歌と言いますか、あまり感情が表に出てこないクールな歌であります。場合によっては少々重苦しい感じがします。ですからこの人のアルバムを聞く度に、もっと歌い口が柔らかくなったら本当に素晴らしい歌手になれるのに、などと思っていました。昨年末にこの人の新作が出ていたのは知っていましたが、買おうという気がせずにしばらくほったらかしにしていたのですが、現在タイでナンバーワンの人気を誇る歌手のアルバムですから、やはり聞かないわけにはいかないな、ということでゲットしてみました。すると…。


 今回のターイ・オラタイは、これまでで一番良いのではないでしょうか?歌い口の硬さは相変わらずではあるのですが、それでも随分こなれてきて優しい表情を出せるようになってきたのではないかと思います。これまでのアルバムであれば、聞いているうちに段々息苦しい感じがしてきて途中でストップしてしまうことが多かったのですが、このブツはそんなことがありません。まあこちらが聞き慣れてきたということもあるでしょうが、彼女の歌も徐々にではあっても進化(深化)しているのでしょうね。


 この人の歌については以前から、スローテンポのしっとりした曲よりも、アップテンポの踊れる曲の方が良い出来だと思っていました。それはこのアルバムでも変わりませんが、今回はしっとりした曲もかなり良い出来だと感じられますので、全体として非常に良い出来の作品に仕上がっていると思います。今回のこのアルバムで、何だかやっとターイ・オラタイのことが好きになれそうです。


あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。
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2008’04.27・Sun

DUANGJUN SWANNEE 「FHARK JAI WAI GUB TER」

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 過激なミクスチャー・ルークトゥンの最先端を突っ走る変なおばさん、ドゥアンチャン・スワンニーの新作であります。待ちに待った新作ですね~と思ってジャケを見ると…ありゃりゃ?レーベルがR.SIAMになってるぞ?前3作はタイ最大手のレーベルであるグラミーからだったのですが、グラミーのライバルのR.SIAMにいつの間に移籍したのでしょうか?まあR.SIAMと言えば洗練されたポップス風ルークトゥンを得意とするレーベルですから、ドゥアンチャンには合っているかもしれません。でもレーベルを移籍したことでどんな変化が出てくるのか、ちょっと心配になりつつ聞いてみました。


 とりあえず全体をざっと通して聞いてみると、何だかかなり大人しくなったような感じがします。ラテンだのインドだのダンドゥットだのをブチ込んだこれまでの音楽性から比べると、随分普通のルークトゥンになってしまったなあ、という印象です。これまでのような、「おや?」と思わせるようなインパクトを持った曲が無いんですよね~。うーむ、このおばさん、本当に老けてしまったのでしょうか?


 こうなってくると、元々歌はあまり上手くない歌手だけに、パッと聞いたところでは面白味が随分減ってしまったように聞こえます。レーベルの移籍が完全に裏目に出たか?などと思っていたのですが、しかし何回か繰り返して聞いているうちに、段々これはこれで良いのだ、という気になってきました。インパクトには欠けるものの、音作りは洗練されていますし曲も美しいメロディのものが揃っています。また、大人しくなったとは言っても、2曲目はアコーディオンやストリングスが活躍するインド洋音楽的な雰囲気を持った大らかなノリの曲ですし、10曲目はファンキー・ルークトゥンだったりしますので、これまでの持ち味を無くしてしまったわけではありません。


 それに本人は結構楽しそうに歌っている様子が感じられますので、今回はミクスチャーよりも本来のルークトゥン歌手としての力をアピールしたかったのかもしれません。なんせ今回のアルバムは、レーベルを移籍したばかりの作品ですからね~。次回はグラミーにいた時みたいに過激なルークトゥンをやってくれることを期待したいですが、これはこれで十分に魅力ありだと思います。


 それにしても、過激なミクスチャーをやったりフツーっぽいルークトゥン歌手みたいなことをやったりと、なかなか一筋縄ではいかないおばさんですね~。


あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。

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2008’04.25・Fri

EARN THE STAR 「BUD CHERN KHONG KWARM KID TUENG」

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 タイ最大手のレーベル、グラミーから登場しましたルークトゥン歌手、エーン・ザ・スターの今年発売のデビュー・アルバムであります。自分のことを「ザ・スター」などとはふざけた女ではありますが、素晴らしく美人なので許します(THE STARとかいう番組出身らしいですが)。雰囲気的には千堂あきほ(古っ!)とか柴咲コウみたいな、ちょっと目が吊り上がった系の顔をしていますが、美人であることに変わりはありません。うーむ、やはりアジアン・ビューティはよろしいですねえ。個人的には、欧米とかアフリカとかその他地域の美人よりも、アジア美人の方が絶対的に好きなのであります、どうでもいい話ですが。


 とにかくルックスの良さが際立っているエーンちゃんですが、実はルックスだけでなく、歌もなかなかイケてます。さらっとしてさり気ない歌い口なのですが、そこからやんわりと沁み出してくるしっとりとしたアジア的な情感が素晴らしい!聞く者をふんわりと包み込むような、ほのかな色香漂う優しい歌声も非常に心地良いです。まさに耳に悦楽とでも言うべき歌であります。そしてその声を生かす、スロー~ミディアムテンポを中心とした曲の数々も粒揃いですね。うーむ、とっても癒し系。


 全体的な作りとしては、ルークトゥン独特の味わいは残しつつも、田舎っぽさは極力排除して都会的に洗練された雰囲気を作ろうとしているように感じられます。これはルークトゥンに馴染みが無い人であっても親しみやすいでしょうし、ルークトゥン・マニアも納得できる仕上がりだと思います。まあ、このルックスが気に入った方は、迷わずゲットすることをお薦め致します。


 それにしても良い作品ですね~。今年聞いたルークトゥンの中では、クラテーちゃんやメーム・ピマンラムと肩を並べる、今のところほぼベストと言って良い内容のアルバムだと思っています。美人だから評価が甘くなっている部分はあるかと思いますが、それを抜きにして内容だけで勝負しても、相当に点数の高い作品であることに間違いはありません。早くも今年のベスト10の1枚はこれに決定!であります。


裏ジャケ。やっぱり美人でしょ?
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2008’04.24・Thu

MS.TRINITI 「RAGGA HOP」

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 米国はLA在住のレゲエ歌手、トリニティに05年のアルバムです。ブック○フのセールで見つけたのですが、750円の500円引きで250円也。お買い得品であります。実はこのブツ、発売当初から知っていました。何しろこのジャケですからね~。めっちゃ美人ですから、当然の如くチェックはしていたのですが、レゲエのブツを新譜で買う気はありませんでしたので、安くで中古に出るのを気長に待っていたわけであります。


 それにしてもこの人、ホントに美人ですね~。スタイルもいいですし。父親がトリニダード人で母親がアメリカ人とのことですが、黒人のようでもあり白人のようでもあり、良い部分が絶妙にミックスされたようですね。元々は世界でもトップクラスのジュニアのテニス・プレーヤーだったというどうでもいい情報もありますが、スポーツで鍛え抜かれてきたからこそ、この抜群のスタイルがあるのでしょう。うーむ、素晴らしい。


 このルックスであれば、たとえ歌が下手であっても文句はありません。声が可愛らしければ十分OKなのでありますが、実際に聞いてみると、色気と意志の強さを兼ね備えた、なかなか力強い歌声ですね。もっと可愛い声なら完璧なんですけど、まあそこまで贅沢は言いますまい。歌も結構しっかりしていますし、これだけ歌えればよろしいのではないかと思います。


 音楽的にはレゲエのダンスホール・スタイルを中心にしてはいますが、レゲエやヒップホップやR&Bなんかをゴチャ混ぜにしたような音楽性を持っていますので、飽きずに楽しく聞くことができます。レゲエだけに傾倒するわけでもなく、ヒップホップやR&Bだけになってしまうわけでもないという姿勢が、非常によろしいかと思います。それに加えてバックの音作りも相当に勢いに溢れていますし、聞いていて非常に爽快ですね。個人的にはJ.C.ロッジとかダイアナ・キングよりも好きです。


 贅沢を言えば、音楽的にもっとミクスチャー度合いを強めてくれたらなあ、ということでしょうか。グナワ・ディフュージョンやマッシリア・サウンド・システムなんかと合体するとか、インド風味やルークトゥンなんかを取り入れるとかすればメチャクチャ面白くなるのに、などと妄想したりして・・・。今後、聞いた誰もがぶっ飛ぶような作品を作ってくれることを期待しています。


インナー写真。やっぱり美人。
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2008’04.22・Tue

VASHTI BUNYAN 「JUST ANOTHER DIAMOND DAY」

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 前回取り上げましたリラ・パウシーナのブツはつい先日のブック○フのセールで見つけたのですが、その時にこのブツも見つけました。値札1350円から500円値引きで850円也。70年にアルバム1枚だけ残して忽然と姿を消してしまった英国のフォーク歌手、ヴァシュティ・バニヤンの幻のアルバムの復刻CDであります。オリジナルのLPは既に20万円を超える値で取引されているらしく、LP1枚ごときにそれだけの値を付ける神経を疑いますが、それでも買う人がいるというのが驚きであります。まあどうでもいいんですけど。


 このバシュティ・バニヤンという人、05年に突如35年振りのアルバムを出して、しかも来日公演までして世間をあっと驚かせましたが、その後は再び姿を消してしまったのか、何の音沙汰も無いようです。流石に幻の歌手と言われただけのことはありますね~。


 それはさて置き、今回のブツであります。幻の歌手の幻のアルバムだけに興味津々で聞いたのですが、この人の歌声、幻のように儚くて今にも消えてしまいそうですね。素朴で可愛らしい声と言えばその通りなのですが、弱々しいと言うか生命力が無さそうなと言うか、あまりに繊細で消え入りそうな歌であります。英国の幽霊の歌声を聞けるとしたら、まさにこんな歌声なのではないかと思います。


 歌に合わせているのかどうかは知りませんが、ギターやストリングスやリコーダーなんかを配した柔らかい音作りのバックの演奏もひたすら控え目で美しく、夢幻の世界をふわふわと漂っているような雰囲気を醸し出しています。そしてメロディまでもひたすら美しく、桃源郷の世界とはこんな感じなのかな、などと思ったりします。こういう音楽に取り憑かれてしまったら最後、決して逃れることはできないという、なかなかに危険な音楽であります。妖精に魅入られてしまうかの如き気分を味わえますよ。国は違いますが、ローレライの歌声ってこんな感じなのかな、と思ったりもして…。


 幸いなことに(?)、私はまだこの人の音楽に取り憑かれてしまったわけではありませんが、聞くほどに妖精に魂を抜き取られてしまいそうな感じがして、何だか恐いです。まるであちらの世界からおいでおいでと手招きをしているような感じですね~。やっぱりこれ、相当にヤバイ音楽であります。


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2008’04.21・Mon

LIRA PAUCINA 「CONJUNTO LIRA PAUCINA」

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 先日ブック○フに行ったところ、750円以上のCD全品500円引きというお得セールをやっていまして、普段ならバーゲンコーナーしか見ないところですが、思わず通常価格帯のコーナーも見てしまったところ、な、な、何と!ペルーの伝説的グループ、リラ・パウシーナのブツを発見してしまいました!値札1000円ですから、半額の500円になります。リラ・パウシーナのブツなんてこれまで見たことがありませんでしたので、速攻で手にしたのは言うまでもありません。ブレまくりの写真を使ったジャケであっても、そんなの関係ありません。全20曲入りの、超お得盤であります。


 で、リラ・パウシーナですが、私の大好きなフォルクローレ歌手でありチャランゴ奏者である、ハイメ・グァルディアが在籍していたグループとして有名であります(有名か?)。グァルディアのソロを集めたベスト盤は前から持っているのですが、チャランゴのソロと自身の歌だけで淡々と綴られる曲の味わいはまさに枯淡の境地と言いますか、透徹した純粋な美しさが溢れる1枚でありました。それに比べると、今回ゲットしたリラ・パウシーナの演奏はグループ演奏ということもあり、めくるめくスピード感と躍動感があって若々しい力強さに溢れています。そして、民衆の生活にしっかりと根ざしたことを感じさせながらも、全く泥臭さが無い高度に洗練された演奏を聞くことができます。


 それにしても、ここで聞けるリラ・パウシーナの演奏は本当に素晴らしい!手放しで大絶賛致します。これまでフォルクローレの最高峰はアタウアルパ・ユパンキとハイメ・グァルディアだと思っていましたが、そこにリラ・パウシーナも加わることになりました。と言うか、リラ・パウシーナにはユパンキやグァルディアには無いグループ演奏の勢いとか躍動感がありますので、こちらの方が気に入ってしまったりして。最高ですよ、このグループは!偶然にもこんなに素晴らしいグループのブツを手に入れることができて、何だか本当にありがたいです。


 リラ・パウシーナのブツは、10年ぐらい前にボンバ・レコードから国内発売されているはずですが、残念ながら持っていないんですよね~。ボンバ盤とこのブツの内容がどの程度重なっているのかは定かではありませんが、ボンバ盤も是非聞いてみたくなりました。よ~し、どこかで探し出してみせるぞ!などと決意を胸に抱く、ころんでございました。


あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。

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2008’04.20・Sun

MAI HOA 「HANOI 49」

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 ベトナムの歌手、マイ・ホアの05年のアルバムです。言葉がわからないので、実際に何を歌っているのかはさっぱりとわからないのですが、ジャケットの雰囲気といい、ハノイとかチン・コン・ソンとか言っているのが聞こえてくる歌詞といい、何やら懐古的な内容を持ったアルバムだろうと推測できます。曲の方も一昔前という雰囲気のものが多いですし、特にタンゴを取り入れた曲なんかはその傾向が顕著であるように感じられます。


 調べてみると、このアルバムは全曲戦前の歌を取り上げたものらしいです。マイ・ホアは空軍の防空芸術団に所属していて、これまではテレビの映画音楽を歌う歌手として広く知られていたようですが、本作は満を持して発表した戦前歌謡集ということのようです。ノスタルジックな雰囲気が聞く者の耳を惹きつけるという点では、非常にうまくできた作品だと言えるでしょう。しかしうまく出来ているとは言え、個人的にはちょっとヘヴィ過ぎるという感が無きにしも非ずですね~。


 マイ・ホアはハスキーな図太く低い声で、良く言えばどっしりと落ち着いた堂々たる歌い方を、悪く言えば節回しが重苦しい歌い方をします。この歌の良し悪しの判断は個人の好みの問題となるのではありますが、私はちょっと苦手なタイプです。この声・この歌い方で沈んだ曲調のメロディを歌うので、アルバム全体のイメージとしては非常に重厚な仕上がりになっているのでありますが、同時にちょっと近寄り難いような雰囲気を漂わせているようにも感じられます。ですから、お気楽に聞けるような作品にはなっていないように思います。


 近頃は軽薄な歌が多くてどうもいかんなあ、などとお嘆きの貴兄には、ズッシリとした手応えのある充実した作品として歓迎されることでありましょう。私みたいな軽薄なポップスが好きな人間でも、有無を言わせずにねじ伏せるような力と存在感がありますし、聞き慣れてくると味わいがどんどん出てくる作品でもあります。重厚なベトナム歌謡を聞いてみたいという方にはお薦めのブツですね。


あと、残念ながら試聴を見つけることができませんでしたので、今回は試聴の貼り付けはありません。

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2008’04.18・Fri

ABDEL AZIZ EL MUBARAK 「ABDEL AZIZ EL MUBARAK 」

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 今回は、20年来聞き続けてきた大好きなアルバムを取り上げたいと思います。


 このブツ、まずはジャケがいいですね。実に人の良さそうな顔したヒゲオヤジ、その名をアブデル・アジズ・エル・ムバラクと言います。最近はどうしているのか、とんと名前を聞くことはありませんが、日本におけるワールド・ミュージック黎明期と言える80年代後半から90年頃、このオヤジの日本での人気は凄かった!というのはウソですが、一部の好事家の間では大変な評判になったことは間違いありません。かく言う私もその内の一人なのですが、とにかくこのオヤジの音楽は、聞く者の心を一発で捉えてしまう様な魅力に溢れています。


 このムバラクおじさんの音楽を表現するのによく「スーダンの河内音頭」なるフレーズが使われますが、まさにその通りだと思います。日本の盆踊りでかかっていてもおかしくないような音楽、または日本の民謡とか演歌を思わせる音楽、それがムバラクおじさんの音楽です。だから日本人には非常に親しみ易いんですね。


 そしてジャケを見る限り総勢10人からなる楽団の音が、また素晴らしい!躍動感溢れる太鼓群とベース、艶やかな音を奏でる実に優雅なヴァイオリン、優しくて丸っこい音を出す味わい深いサックス、どの楽器も本当に良い音を出しています。その演奏をバックに実に気持ち良さそうに歌うムバラクおじさんのコブシたっぷりの歌が、これまた素晴らしいんです。アラブ~アフリカの音楽界で、これだけ魅力的な親しみ易い歌を歌える人って他にいるんでしょうか?


 信じられないことに、この人は過去に来日経験があります。90年代前半だったと思いますが、確かアブデル・ガディール・サリムというおじさんと一緒に来日してライヴをやっています。残念ながら私は見ていませんが、見た人によると本当に素晴らしいライヴだったようです。実はこの人ライヴ盤があるのですが、優雅にゆったりと盛り上がってくる演奏を聞くに連れ、是非とも生で見てみたいという気になってしまいます。ムバラクおじさんが現在も生きているのかそれとも死んでしまったのかは知りませんが、生きているなら是非ライヴを見てみたいです。


今回は試聴を見つけることができませんでしたので、残念ながら試聴の貼り付けはございません。

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2008’04.16・Wed

PHI NHUNG 「MUA RUNG」

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 物憂げな、今にも泣き出しそうな顔をしたベトナムの美人歌手、フィ・ニュンの06年のアルバムです。見た目通り、白人とベトナム人とのハーフです。日本のオヤジどもに人気がある滝川クリス○ルとかいうアナウンサーと同系統の顔とお見受けしますが、もしかしたら「叱って泣かしてみたい美人歌手」、なんてキャッチ・コピーをつけて売り出せば、日本でもそこそこ売れるかもしれません。個人的には叱って泣かすよりは、叱られて泣いているのを慰める方が良いと思っておりますが…どうでもいい話ですね。


 この人、一度はアメリカに渡って在米ベトナム人コミュニティで歌手活動をしていたそうですが、理由はわかりませんがベトナムに帰国し、故郷で歌手活動の再スタートを切ったとのことです。本作はベトナムでの2枚目のアルバムにあたります。とにかくまずは、整った美しい顔立ちが印象的なのですが、こういう白人的な顔の人がベトナム歌謡を歌っていることに違和感はあるものの、この人にはベトナムに対する強い望郷の念があるのでしょう。切々とした歌を聞いていると、なんとなく伝わってくるものがあります。


 それにしてもこの人の歌声、結構独特のものがあります。ちょっと子供っぽい声で、何だかタイのモーラムの歌手みたいにベチャっと潰したような発声をします。アジアっぽい歌声と言えば確かに非常にアジアっぽいのでありますが、この顔でこの歌い方というのが興味深く感じられてしまいますね。最初からこういう歌い方なのか、それとも白人的な顔立ちであることを自覚していて意識的にこういう歌い方をしているのか、真相はわかりません。その白人的な見た目から故郷の人々になかなか受け容れてもらえない現実と、それでも故郷を愛する心が複雑に入り混じって、アジア人としての自分を強く打ち出す為にこのような歌い方をするようになったのだ、と私は勝手な妄想を膨らませているのですが、いかがでしょうか。


 何にせよ聞き手に色々な事を想像させてくれる歌手っていいですよね。フィ・ニュンの歌を聞いていると、勝手にその半生を想像したくなる、そういう不思議な魅力を持った歌手だと思います。歌だけでなくルックスも含めた総合評価で、非常に気になる面白い歌手であります。


あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。

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2008’04.14・Mon

‘TIL TUESDAY 「A RETROSPECTIVE」

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 中古のバーゲンで、ティル・チューズデイのベスト盤を発見しました。290円也。ソロになったエイミー・マンは好きなのですが、ティル・チューズデイなんて名前さえ忘れていましたし、とても懐かしいので、思わずゲットしてしまいました。この連中がデビューした時は、同じ時期にカトリーナ&ザ・ウェイヴスとかローン・ジャスティスなんかがデビューしていて、女1人・男3人のバンドとして並べて取り上げられたりしていたものです。個人的にはローン・ジャスティスが一番好きでした。


 このブツ、ティル・チューズデイが残した3枚のアルバムからの選曲になっていますが、代表曲はほぼ網羅しているように思います。と言うか、代表曲なんて「VOICES CARRY」しかない連中ですから、それを含んでいればどんな選曲でもベスト盤になってしまうわけではあります…。個人的には「COMING UP CLOSE」はめっちゃ好きな曲ですので、これさえ入っていれば他は何でもいいです。


 それにしても聞くにつけて思うのですが、歌下手ですね~。エイミー・マンってこんなに歌下手だったっけ?と、耳を疑うほどド下手な歌に聞こえます。まあ今でも大して上手い人ではないのですが、もう少し歌の練習をしても良かったのではないかと思います。ここまで下手だと、段々聞くのが辛くなってきます。良い曲は色々とあるもののあまり親しんだ曲は無いですし、聞くほどに複雑な気分になってきますね。元からこの連中に対しては思い入れは無いだけに、ベスト盤を1枚持っているだけで十分という気がします。


 まあ、「COMING UP CLOSE」が入っているから許しましょう。そんな一枚でございました。


あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。

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2008’04.13・Sun

ADE OLUMOKO AND AFRICAN SPIRIT 「LIVE AT AFRICA SHRINE LAGOS」

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 ナイジェリアの音楽と言えば、キング・サニー・アデに代表されるジュジュと、シキル・アインデ・バリスターとかアデワレ・アユバなんかで有名なフジが挙げられます(アフロ・ビートは苦手なので、興味の対象外です)。大雑把に言うと、ジュジュはギターやキーボードなんかも取り入れて、洗練された都会的な感覚を持っていますが、フジは対照的にほぼパーカッションだけの無骨で激しくヘヴィなビートを全面に押し出した、いかにもアフリカといった感覚を持っています。どちらとも素晴らしい音楽であることに間違いはありません。


 今回取り上げるのは、アデ・オルモコ&アフリカン・スピリットという総勢で14人のグループのブツですが、ここで聞くことが出来るのはアパラという音楽です。聞いた感じでは私の耳には殆どフジとの区別がつきません。フジはアパラが発展した音楽という話を読んだ記憶がありますが、フジもアパラもよく知らない私のようなナイジェリア音楽の素人に、両者の区別がつくはずがありませんね。


 それにしてもパーカッション群だけによる、他の楽器を一切使わない、怒涛のリズム攻撃のカッコ良さを一体どうやって表現すればいいのでしょうか?ヘッドフォンで聞いていると、めくるめくビートの洪水に呑み込まれてしまいそうです。そしてそこに乗っかってくる無骨なヴォーカル群によるコール&レスポンスの、勢い任せとでも言いたくなるような凄まじいパワーは一体何事なのでしょう。異様に高揚感のある、異常にテンションの高いこの音楽は、一度聞いたら耳から離れなくなってしまうこと請け合いです。ここまでハードでヘヴィな音楽なんて、他にはなかなか無いと思います。


 使われている楽器が太鼓だけと聞くと、アフリカ音楽のことを全然知らないような人はおそらく、「アフリカ」というキーワードで思い浮かべるような所謂「原住民が太鼓に合わせて槍と盾を持ってウホウホと飛び跳ねているような音楽だろう?」と思われることでしょうね。しかしこの強烈なビートの洪水は、そんなイメージを一瞬にして砕いてしまうほどのパワーがあると思います。原住民ウホウホ!どころか、土埃で煙っているという雰囲気はあるものの、人々の活気で賑わうアフリカの都市をイメージさせる音楽だと言えると思います。


 これだけ強烈な音楽ですから、好きな人は凄く好きなんでしょうけど、受け付けない人は拒絶反応を起こすということになってしまうのではないかと思います。まあ好き嫌いはあるでしょうが、そんなことには関係無く、痺れるほど強力な音楽がここにあります。アフリカ音楽に興味がおありの人は、一度は体験すべき音楽なのではないでしょうか?


あと、残念ながら試聴を見つけることはできませんでしたので、試聴の貼り付けはございません。

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2008’04.10・Thu

二重課税について

 今回も音楽ネタではありません。仕事が忙しくて音楽を聞けない日が続いていますので、ダラダラと愚痴を書きたくなっただけであります。まあ、テキトーに読み流してやって下さい。それでは…。


 税法の中に条文があるのかどうかは知らないのですが、二重課税というのは禁止されているんですよね?また、税金に課税するのも禁止されているんですよね?どなたか、その根拠になる法律の条文であるとか判例であるとかをご存知の方がいらっしゃったら、是非お教え下さいますようお願い致します。


 何故こんなことを書くかと言うと、昨今のガソリンの暫定税率のこともありますが、今回はそれは置いといて、普段私がしている仕事の中で、常に疑問に思っていることがあるからです。私の仕事は日常的に税関とつきあわねばならない仕事なのですが、年度末と年度初めの激務の中で、税関の連中に対する怒りが沸騰したこともあって、書かずにはいられないという気になったのであります。


 「モノを輸入する際には関税を払わなければならない」、ということは誰でもご存知かと思います。しかし、具体的な課税方法についてはご存知無い方がほとんどだと思いますので、ここで例を挙げてご説明致します。


 例えば外国から100万円の価格のモノを輸入するとして、そのモノに対する関税率は10%と仮定します。すると輸入の際の関税額は、当然100万円の10%ということで、10万円になります。普通の感覚であれば、10万円の関税を税関に払えばモノは輸入できると思いがちです。しかし、実際はそうはいかないのであります。


 モノを輸入する際には、関税とは別に消費税と地方消費税というものを払わねばならないのです。具体的に計算方法を見てみます。まず消費税からですが、先程計算した関税額10万円を、輸入するモノの金額にプラスすると110万円になりますが、それに対して4%の消費税を課税するのです。110万円の4%ですから、44000円になります。そして更に、その消費税の44000円に対して25%の地方消費税を課税するのです!44000円の25%ですから、11000円ですね。よって、関税率10%のモノを100万円分輸入する為には、関税の10万円だけでなく、それに消費税44000円と地方消費税11000円プラスした合計155000円を払わなければならないのです。これってどう考えてもおかしくないですか?


 二重課税の禁止というのは、同じモノに対して複数回課税するのを禁止することですよね。輸入の際は、一度関税を課税したモノの金額に関税額を上乗せし、その額に対して消費税を課税しているわけです。完全な二重課税ですよね。更にその消費税に対して地方消費税を課税するわけです。即ち税金に課税しているわけです。これってどちらも犯罪なんじゃないでしょうか?そうやって輸入されたモノを我々が消費する場合には、更に消費税が課税されるわけでありまして、三重にも四重にも課税されていることになるわけです。どう考えてもおかしいとしか思えません。いかがでしょうか?


 何にせよ、税関というところは日常的に違法な税金を民間から搾取しているわけです。というわけで私は税関を、「国家権力を振りかざした犯罪組織」と認識しております。税関の連中に対してはもっと言ってやりたいことが多々ありますが、まあ今回はこれ位で勘弁しといてやりましょう。とにかく日本で輸入を営む方々は、「こんな課税はおかしい!」と、国や税関に対して抗議行動を起こしても良いのではないかと思います。

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2008’04.08・Tue

著作権の非親告罪化について

 原因不明の吐き気と悪寒と頭痛で倒れていた、ころんでございます。きっと年度末・年度初めの激務のせいだと思います。倒れていても仕事はあるので、ヘロヘロになりながらも働いていましたが。まあ随分復活してきたので、ブログの更新もボチボチやっていこうかと思っております。


 ところでマリーナ号さんがご自分のブログで、DJ OZMAとかボニー・ピンクとかが「携帯音楽を守りたい」とか言っているCMに対する違和感というものを書いていらっしゃいましたが、私も変なCMだと感じておりまして、その裏に一体どういう意図が隠されているのだろう?などと疑問に思ったりしておりました。今回はそのCMを見て私が思ったことをダラダラと述べてみたいと思います。長ったらしい文章ですし、まあテキトーに流してもらって結構ですよ。


 「著作権の非親告罪化」ってご存知でしょうか?著作権というものは、著作権を侵害された人が訴えない限り、たとえ著作権を侵害していても罪には問われない、という決まりになっています。これを「親告罪」と言います。ですから「非親告罪」となると、著作権を侵害された人が訴える・訴えないに関わらず、著作権の侵害が見つかり次第速攻で逮捕されるということになります。「そんなの侵害するヤツが悪いんだからいいじゃないか」という方もいらっしゃるでしょうが、実はこれは相当に恐ろしい問題です。


 著作権が非親告罪化されると、それを運用するのは警察の仕事になるわけですが、著作権を侵害しているとみなされた場合、ある日突然警察が家に乗り込んできて逮捕されるということになってきます。例えば音楽ブログをやっていて、ジャケ写を載せたとか歌詞を引用したとかいうだけで、突然警察に逮捕されたりする可能性があるのです。それだけではなく、「この文章表現は誰それが書いた表現を引用している!」などとみなされた場合であっても、有無を言わせず逮捕される場合があるということです。音楽ブログなんかは誰かのCDを引き合いに出して取り上げるものですから、全てが摘発&逮捕の対象になると言っても過言ではありません。


 摘発&逮捕の対象はブログだけではなく、例えばあるミュージシャンが作ったフレーズが誰かのフレーズに似ている、というだけで逮捕されたりする可能性も十二分にあるわけです。もちろんこれは音楽だけに関係することではなく、小説とか漫画とか映画とか、ありとあらゆる文化に関係してきます。言ってみれば、「著作権の非親告罪化」により全ての文化は摘発&逮捕の対象となり得ますし、日本の文化は全て警察の監視下に置かれるわけです。警察の点数稼ぎの為にブログ等の摘発が行われる、なんてことも日常的になるかもしれません。そうなると著作権の非親告罪化は、実質的には文化活動禁止法と同じことになってきます。


 もちろん警察が日常的に全てのブログ等をチェックできるわけはありませんが、「何々というブログが著作権を侵害している!」などと警察にタレ込むことを生きがいにするようなヤツが出てくるのは目に見えていますし、「著作権を侵害された!」と先に言った者勝ちの世界にもなってくるものと思われます。とにかく、文化活動は衰退の一途を辿る事が予想されるわけでありまして…。


 この著作権の非親告罪化というのは、07年10月の法制小委員会では「不適当」とのことで立ち消えになったにもかかわらず、何故か今になって再び復活しています。一体何故こんなネタが復活したのでしょうか?詳しいことはよくわかりません。警察の権力を強化する為というのもあるでしょうね。もっとよくわからないのは、この著作権の非親告罪化というのは、06年12月のアメリカからの「年次改革要望書」に記載されているということであります。何故アメリカがこんなネタを要求してくるのでしょうか?ご存知の方がいらっしゃれば、お教え下さい。何にせよ、「年次改革要望書」によりアメリカから指令されたことは次々に実現しているという状況であるだけに、著作権の非親告罪化も実現する可能性があると思われます。郵政民営化も三角合併解禁も実現してしまったわけですからね~。


 で、冒頭で挙げたCMに戻りますが、表面的には海賊版を規制する為に「著作権侵害はダメ!」というもっともらしいことを言っているようですが、こういういかにも妥当であるというイメージを視聴者に植えつけることによって、著作権の非親告罪化をなし崩し的に進めようとする意図があるのではないかと思ったりもするのですが、これって考え過ぎなのでしょうか?


 著作権の非親告罪化については、そこまで心配する必要は無いという意見も多いようです。「氾濫する海賊版を取り締まる為にいちいち著作権者に同意を求めてなんかいられないから、非親告罪にするんだろ?だからブログ程度で心配することなんて何も無いじゃん!」という、極めて楽観的な意見も多々あります。確かに、海賊版問題に限り非親告罪化するという限定条件が付いていれば、あまり問題は無いのかもしれません。しかし現状は、著作権全般について非親告罪化しようという動きになっているようです。ということは、どのように運用されるかわからない、非常にあやふやな状態だということです。これは非常に危険なことだと思われます。権力の都合のいいように運用される惧れが、常にあるわけですから。こんなものが成立したって、何も良いことなんて無いんじゃないでしょうかね~。

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2008’04.04・Fri

TIGER 「ME NAME TIGER」

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 実はレゲエも好きな、ころんでございます。一時期レゲエにめちゃくちゃハマったことがありまして、レゲエのブツはブック○フなんかでは特売品の常連さんですので、1枚100円~250円程度で買いまくってたことがあります。ラヴァーズ・ロックとかラガマフィンとかを問わず、多分100枚以上は買ったと思います。まあ玉石混交の世界ではありますが、それなりに楽しめたブツが多かったです。 ただ、レゲエの世界はレーベルやプロデューサーの力が強くて、歌手の特色を生かした音作りがされていない場合も多いというのが、大きな問題点だと思いますが…。


 まあ、そんな中で非常に光っていると感じられるのが、個人的にレゲエ四天王だと思っている、アスワド、フレディ・マクレガー、ガーネット・シルク、タイガーであります。みんな独特の個性を持った、非常に優れた連中だと思います。今回取り上げるのは、タイガーの87年に発売された1枚目のアルバムです。


 タイガーの歌は、ラガマフィンとかDJとか言われる、言葉を矢継ぎ早に繰り出すラップにも似たしゃべくりスタイルですが、この人の特徴は、とにかくひょうきんで明るくてメチャメチャ楽しいというところでしょうか。聞く者を何としても楽しませるんだ!という気合に満ちた芸人根性が素晴らしい人であります。いいですね、こういう芸人根性溢れる人って。こういう人こそホンモノのプロのミュージシャンだと思います。どの曲を聞いても同じに聞こえる、なんて野暮なことは言いません。楽しければそれで良いのです。


 意外なことにこの人、ひょうきんな音楽とは裏腹に、素顔は非常に真面目で気難しく、かなり神経質らしいです。この人の大きな特徴として、レゲエの世界では当たり前のスラックネス(下ネタ)を決してやらないということがありますが、その辺りにも生真面目な部分が出ているようです。しかしこういう人の方が、一度スイッチが入った時のエネルギーの爆発力には凄いものがあるのでしょうね。素顔は気難しくても、音楽をやる時は楽しさが爆発する、良いことじゃないですか!


あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。

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2008’04.02・Wed

ORQUESTA RIVERSIDE 「CHA-HUA-HUA」

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 キューバのビッグ・バンド、オルケスタ・リバーサイドの50年代のアルバムです。昔のキューバの楽団演奏と言えば、アルセニオ・ロドリゲス、ソノーラ・マタンセーラ、オルケスタ・アラゴーン、エンリケ・ホリン、ベニー・モレー等々、凄い連中が凄い作品を色々と残してきているわけですが、どういわけか、このオルケスタ・リバーサイドの名前を見かけることはまずありません。ラテン・マニアの間でこのバンドが評価されている様子は全く無いのですが、一体何故なんでしょうね?


 私のようなキューバ音楽の素人が聞くとこのバンドの音楽は、マニアが最高の評価と賛辞を贈るアルセニオ・ロドリゲスなんかの諸作よりもずっと楽しいと感じます。グイグイとスイングしまくるバンド・サウンドはメチャメチャ良い音で鳴っていますし、分厚い音でありながらもノリは軽快で優雅であります。このバンドの音からは、とにかく聞く人を楽しませることに徹しているような潔さが感じられます。あ、だからこそラテン・マニアは「このバンドは大衆のウケを狙うような軽薄な音を出していてけしからん!」と感じるのかもしれませんね、実際はどうなのか知りませんけど(ラテン・マニアなんて、私の周りには一人もいませんので)。


 まあラテン・マニアが何と言おうが、このアルバムは非常に良いと思います。ラテン・マニアには不評のバンドではあっても、キューバ国民には大人気だったらしいですし、私も大好きです。バンド・サウンドも素晴らしいのですが、歌手のティト・ゴメスと言う人の実力も見逃せない(聞き逃せない)ですね。ベニー・モレーに似た雰囲気を持った歌手なのですが、ピーンと張り詰めていながらも柔らかい温かみを持った歌声が素晴らしいです。超高名なキューバの歌手であるミゲリート・クニーが「ティト・ゴメスは最高だ!」などと言ったらしいですから、その実力は推して知るべしといったところでしょうか?


 何にせよ、オルケスタ・リバーサイドは素晴らしいと思います。キューバ音楽の本流からは外れた連中なのかもしれませんが、十分に聞く価値のあるバンドだと思います。ラテン・マニアのご意見を伺いたいところであります。


 どうでもいい話ですが、ワタクシ、キューバの楽団演奏を聞くと何故か子供の頃を思い出してしまいます。おもちゃ箱をひっくり返して遊んでいるような、すごく楽しくて懐かしい気持ちになるんですよね。子供の頃にキューバ音楽を聞いているはずはないのですが、このリバーサイド楽団とかエンリケ・ホリン楽団とかを聞くと、幼いあの頃の気分を思い出してしまいます。なんだか不思議ですね~。


あと、今回は試聴音源をみつけられませんでしたので、試聴の貼り付けはありません。

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