『RIVERMAYA 「BUHAY」』
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 私の大好きなフィリピンのロック・バンド、リヴァーマヤの新作が出ました。リヴァーマヤと言えば、英国ニューウェーヴ的な冷ややかな疾走感を持つクールな音と、情熱を内に秘めたクールなヴォーカルが非常に魅力的なバンドでありますが、これまでほとんどの曲の作詞作曲をしてヴォーカルも担当していたリコが脱退してしまった為、リヴァーマヤは一体どうなってしまうのだろうと心配していました。しかし新メンバーを迎えて無事に新作を出してくれたので、とりあえずはホッとしています。


 脱退したリコは全ての面での中心的人物だったので、リヴァーマヤの音楽性がどの程度変わってしまうのだろう?という興味もありましたし、全然違うバンドになってしまっても面白いかもしれない、などと思っていたのですが、ここで聞けるリヴァーマヤはこれまでのイメージを大きく裏切ることはないにしても、これまでと同じではないというバンドになっています。


 おそらく残されたメンバー達は「リコがいなくなったからダメになった」なんて、絶対に言われたくなかったに違いありません。リコが抜けたというマイナスを、逆に発奮するプラス材料としてとらえたのでしょう。このアルバムのリヴァーマヤは、これまで以上に気合が入ったパワー全開の演奏を聞かせてくれます。特徴だったクールな質感よりも、骨太な逞しさとパワフルな勢いが前面に出てくるようになったと感じられます。そこから噴き出してくるエネルギーの総量は半端ではありません。彼等の演奏がもたらすこの高揚感は一体何事なのでしょうか。歌の力は前より落ちているかもしれませんが、バックの演奏から感じられる迫力は、これぞホンモノのロック!と言いたくなってしまうほどであります。


 このアルバム、各メンバーが持ち寄った曲が収録されていて、曲によってヴォーカルが交替しています。普通ならアルバムの内容にバラつきが出たりする場合もあるのですが、そんなことは全然感じさせない統一感があります。これぞバンド・マジックというヤツでしょうか。バンドとしての一体感がしっかりと感じられるのが良いですね。グランジ系のハードな音もあれば可愛らしいポップソングもありますし、これまでのような寒空を駆け巡るかの如き曲もありますが、何にせよ新生リヴァーマヤは表現の幅が大きく広がったと言えるでしょう。


 それにしてもこのアルバムは素晴らしいです。内容としては英国ニューウェーヴ的なロックではありますが、そこにアポ・ハイキング・ソサエティあたりから連綿と受け継がれているフィリピン的なシャレたポップセンスをまぶして、ちょっとトボけたユーモアを感じさせるところなんかは、昨年の個人的ベスト10の1位に選んだイッチーワームスや、フィリピンの伝説的ロック・バンドであるイレイザーヘッズと肩を並べる力を持った存在であることを実感させてくれます。


あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。
【2008/06/11 21:05】 フィリピン | トラックバック(0) | コメント(3) |
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