2008’08.31・Sun

DEAF SHEPHERD 「SYNERGY」

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 段々秋っぽくなってきました。秋はケルト音楽、これは私の中では常識でありますが、世間の人々には非常識でしょう。でも秋になってくると、哀愁漂うケルト系の音楽が聞きたくなってくるのです。最近の福岡の夜は、妙に肌寒いぐらいになってきました。いよいよケルト系の出番だ!ということで、早速棚からテキトーに引っ張り出して来ましたのが、スコットランドのトラッドグループ、デフ・シェパードの2枚目のアルバムで、97年の「シナジィ」であります。


 このグループのブツはこれしか持っていませんし、これ以降は活動しているのかどうかも知りません。若々しくて爽やかそうなジャケが気に入ったのでゲットしただけであります。確か10年ほど前に東京に行った時、渋谷のデカい中古盤屋(名前忘れた)で買いました。500円だったと思います。


 それにしてもこの連中の演奏、なかなか良いですね。ジャケの見た目通り、若々しく躍動しているかのような演奏で、とても瑞々しい感覚があります。まあ、そんなにメチャメチャ上手いというわけではなく、ちょっとモタついた感じではあるのですが、それがまた若者らしくて可愛いといった風情であります。いいですね~、欠点をチャーム・ポイントに変えられるのって。これは人徳であります。


 この連中に関しては特に思い入れも無く、そんなに頻繁に聞いてきたブツでもないのですが、今回たまたま棚から出てきたので聞いてみたところ、なかなか楽しいブツだと気がついた次第。だからと言って、これからは折に触れて聞くかと言うと、別にそうでもないかもしれません。


 さて、お次は定番のデ・ダナンでも取り出してくるか、それともアルタンのライヴで超素晴らしいアコーディオンを聞かせてくれた、ダーモット・バーンのソロでも引っ張り出すか、それともアレをあーしてこーして…とても楽しみな今日この頃でやんす。そしてデフ・シェパードは、ひっそりと棚の中へ戻っていったのでありました。また来年!(^^)/~


あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。
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2008’08.29・Fri

HONG NGOC 「2007」

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 ベトナムの歌手、ホン・ゴックの07年のアルバムです。まずはこのベトナム人らしからぬ(?)ガラの悪い出で立ちのジャケが目を惹きますね。胸の下までしかない妙なパーカーのヘソ出しルックに青い目、脱色した髪、腰に刺青、股上の超浅いジーパン、今時の日本人女性でもなかなかここまでの格好はしていないですよね~。このジャケですから、中身の方も型破りであることを期待してしまうわけであります。


 どれだけ破天荒な音楽をやっているのか、楽しみにしながら再生してみると…ベトナム演歌ですね、これは。打ち込みなんかを多用した勢い溢れるディスコ仕様の曲もあるのですが、いかにも!というようなしっとり歌謡が多いです。何にせよ、このルックスにはあまり似合わない、アジアンな情緒溢れる演歌歌手ですね。ベトナムでは若者に人気があるそうですが、ベトナムの若い人達は演歌もちゃんと聞くんですね~。それはそれで素晴らしいことであります。


 この人、歌の方はコブシ回しが控え目な演歌歌手という感じです。落ち着いた低いハスキーな声で、時にしっとりと、時に迫力たっぷりに歌うのですが、歌自体はメチャメチャ上手いですよ。ジャケから判断すれば、まだ二十代前半ぐらいの若い歌手のように見えるのですが、歌だけ聞くとベテラン歌手のような堂々たる雰囲気を醸し出しています。この人、一体何歳なんでしょうか?ブックレットの写真を見ると、結構歳くってるようにも見えるんですけどね。まあ若かろうと歳くっていようと、この人が相当に上手い歌手であるということに変わりはありません。


 このアルバム、なかなかの力作だと思いますが、どうせなら打ち込みを使ったディスコ仕様の曲なんかやらずに全てしっとり演歌にしてしまって、ジャケとのギャップを徹底させた方が面白かったような気もします。だって、男も女もギャップに弱いんです(などとテレビに出ているおバカタレント達はよく言ってます)。見た目はド派手なイケイケ姉ちゃん、実はめっちゃ上手い演歌歌手、ギャップに弱い人達はそこにシビれる憧れるゥ!…などという冗談はさて置き、このホン・ゴックという歌手は演歌でもディスコ仕様の曲でも難なく歌いこなす力がありますので、色々なことを試していって欲しいと思います。今後の活躍に期待したいでやんす。


インナー写真。歳くってる?
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あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。

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2008’08.28・Thu

「タイ関連のお話」

 今年も大阪ではタイフェスティバルがありますね。福岡から行くのは時間的にも資金的にも非常に難しいのですが、一度は行ってみたいな~、などと思ってネット情報を見ていると、思わず目が釘付けになる情報が!今年の歌謡ショーは、な、な、何と!私が大好きな美人ルークトゥン歌手、エーン・ザ・スターが来るではないですか!そしてもう一人、人気アイドル歌手のヤーヤー・インまでも!これは行きたい!しかしその次の週からタイへ旅行することになっていますので、あまり無茶はできないんです。うーむ、困ったもんだ(ブアチョンプーが来るなら、絶対に行きます)。


 お願いですからどなたか歌謡ショーのレポートをして下さい。できれば写真付きで。タイの歌手なら、ステージ後は気軽に写真撮影にも応じてくれるはずですので、2ショット写真も撮れるかと思います。エーン・ザ・スターとの2ショット写真、ええなあ…。ヤーヤー・インとの2ショット写真、これまたええなあ。いつの日か、ブアチョンプー(以下ブアちょん)と2ショット写真を撮れることを夢見つつ、今回は我慢しようかと思います。うーむ、タイの化粧品屋にブアちょんのポスターがあったら、2ショット写真撮ってこようかな(←アホです)。実はブアちょん、タイではファンケル化粧品のイメージ・キャラクターなんです。


エーン・ザ・スターです。
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ヤーヤー・インです。
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ブアちょんです。
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 それにしても、現在バンコクでは一万人ぐらいの大規模な反政府デモが発生していて、それを二千人ぐらいの警官隊が取り囲んでいるという緊張状態が続いています。タイ旅行は9月14日からの予定なのですが、これってもしかしてヤバイ状態なのではないでしょうか?よりによってこんな時期にこんなことをやらかしてくれるとは、困ったものであります。何でもいいからとにかく早く解決して下さい。そしてわっちを温かく迎えて欲しいでやんす。


 あ、そう言えば私が大変にお世話になっているサリガレコードのmiyaさんが、明日からタイに行かれるんですよね~。何事も無いことをお祈りしております。

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2008’08.27・Wed

DOAN TRANG 「EM GAI NGAY XUA」

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 ベトナムの歌手ドアン・チャンの、多分07年のアルバムです。優香そっくりの顔写真のジャケが気になってゲットしましたが、特に優香が好きだというわけではありません。と言うか、全然好みではありません。まあ話のネタに、ということで。


 ドアン・チャンという歌手なんですけど、このブツを買ってから思い出したのですが、実は03年のデビュー盤を持っていました。ちょっとラテン調の曲なんかを含んだアルバムで、なかなかバラエティに富んだ楽しい作品でありました。デビューから現在までちゃんと活躍しているようですから、現地ではかなり人気がある歌手なのだと思います。まあ顔が優香に似ていますので、田舎っぽいダサいイメージは拭えませんが、それは仕方ないでしょう。


 音楽的にはデビュー盤みたいにラテン調の曲とかジャジーな曲なんかを取り上げるとかいうことは無くて、マイナー調の演歌っぽい典型的なベトナム歌謡が並んでいますが、そこにロックやポップスの要素を足しているという感じですね。打ち込みを多用した音作りにはそこはかとなくダサさが感じられますが、それを「ベトナム風味」として楽しめるのであれば、全然問題無いかと思います。それよりも聞き所はやはりドアン・チャンの歌でしょう。


 この人の歌ですが、曲によっては優しい伸びやかな声で軽やかに歌うのですが、声を張り上げるような曲になると、かなりハスキーボイスの絶唱タイプになったりします。なかなか不思議な魅力を持った歌手ですね~。どちらにしてもあまり深刻にならない軽やかさがありますので、結構聞きやすいと思います。歌そのものは流石にベトナムの歌手だけあって、かなり上手いと思います。


 ただ、全体的に地味な作りですので、インパクトに欠けるきらいはありますから、じっくりと向き合わないと魅力がわかりにくいかもしれませんね。でも、一昔前の日本の歌謡曲みたいなメロディの楽曲は親しみ易いですし、いかにもベトナム歌手という感じのクセが少なめのドアン・チャンの歌は、ベトナム音楽入門には適していると思います。ベトナム音楽に興味がおありの初心者の方や、優香が好きな方にはお薦め致します。


あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。

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2008’08.25・Mon

「BOSSA BLOSSOM」

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 昨日は用事があって天神に行ったのですが、昼食は何にしようかと思ってプラプラしていると、タイ料理屋の看板が目に入ってきましたので、全然知らない店だったのですが食べてみることにしました。


 色々と食べてみたいメニューがあったのですが、「タイと言えばやっぱりトムヤムクンでしょう!」ということで、トムヤムクン・ラーメンを注文しました。でも考えてみればワタクシ、タイ料理屋に入るのは生まれて初めてです。ベトナム料理はめっちゃ好きで色々な店に行っていますが、タイ料理は一度もありませんでした。


 料理を待っている間、凄く良い感じのアジアンな雰囲気の店内に流れていた音楽は、当然の如くタイのポップスでありました。ジャジーでボサノバな曲をタイ語独特のミャーミャー言っているような言葉で歌っているのが実に可愛らしくて、店の雰囲気にハマっていました。しばらく聞いていて、これってもしかしたらタイのコンピレ盤の「ボッサ・ブロッサム」じゃないのかと思いました。このアルバム、VCDを持っているのですが、一度しか見たことが無くて曲は全然覚えていなかったのですが、雰囲気が非常に良く似ていましたので「ボッサ・ブロッサムに違いない!帰ったらもう一度見るぞ」などと、料理を待つ間に考えておりました。


 そうこうしているうちにトムヤムクン・ラーメンが来たのですが、何だかスープがメチャメチャ赤いんです。これまでインスタントのトムヤムクン・ラーメンは食べたことはありましてそれが非常に美味かったので、専門店で食べるトムヤムラーメンはさぞ美味かろうと思って一口すすったところ…「うぎゃーっ!かっ、辛いっっ!」。激しく咳き込みました。その後一口食べる毎に咳き込んで水を飲むという作業を繰り返しました。もちろん辛いだけではなくて、その中に甘さと旨みもあって、味的には非常に美味いのでありますが、やっぱり辛いです。そう言えば私は辛いものが苦手なのでありました。パクチーとかレモンが山盛りであればまた違ったのかもしれませんが、ちょっと辛過ぎましたね~。


 辛いものを沢山食べた後は胃の中が熱くなって、ちょっと腹の調子が悪くなるのが常なのですが、今回も当然の如くそうなってしまいました。その後、家に帰ってからが大変でしたね~。ちょいと下したのですが、下品な表現をすれば「ケツの穴が火を吹きそうな」状態となってしまいました。やっぱり止めとけば良かったでやんす。


 そして落ち着いたところで「ボッサ・ブロッサム」を見ると…店でかかってたヤツと全然違うじゃん!うーむ、散々な一日でありました。このアルバム自体は、我が最愛のアイドル、ブアチョンプーも歌っていたりして非常にいい感じなんですけどね。


あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。

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2008’08.23・Sat

アンジェラ・アキ 「HOME」

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 オリンピックの女子走り高跳びで、アンジェラ・アキみたいな顔をしたベルギーの選手が優勝しましたね。というわけでアンジェラ・アキを取り上げてみようかな、などと思ったりして。


 本作は、今や大スターになってしまった感のあるアンジェラ・アキの、06年のメジャー・デビュー作です。ワタクシ、このブツが大好きでして、06年の個人的ベスト10に選んでおります。本作は彼女のメロディ・メーカーとしての才能が爆発していて、しかもソウルがひしひしと感じられる歌が堪能できる名盤だと思っています。


 この人、日本人っぽくない、決してアップでは見たくない暑苦しい顔をした人ですが(失礼!)、母親がイタリア系アメリカ人とのことです。ちなみに父親が英会話のイオンの代表ですね、どうでもいい話ですが。やはりこのルックスですから、かなりイジメに遭ったんじゃないかと推測します。実際はどうなのか知りませんけど。ライブとかインタビューなんかでは、おかしな関西弁(徳島弁?)を使って明るく笑顔で喋りまくる人ですが、私にはこの人が明るい人にはどうしても見えないんですよね。イジメとかが原因で、根が暗くて陰気で内向的な性格になったのではないかと推測します。それは何故かと言うと、このアルバムで聞ける音楽が、そんな雰囲気を持っているからです。


 このアルバムで聞ける彼女の歌は、どの曲も非常に暗く感じられます。心の中の悲痛な叫び声が聞こえてくるような歌声なんですよね。誰か他の人に助けを求めているような悲痛さではなくて、根が暗い人間が自分自身を責めているような悲痛さであります。そしてそれを癒してくれる場所が「故郷」、即ちアルバム・タイトルになっている「ホーム」なのだと感じられます。彼女の悲痛な心がしっかりと「ホーム」に繋がっていることが聞く者に伝わってくる、だからこそこのアルバムは、暗いながらも極上のソウル・ミュージックに仕上がったのだろうと思っていますが、おそらくそんなことを考えているのは多分私だけでしょうね。いいんです、誰の賛同が得られなくても!わっちはそう思ったんでやんす!


 まあそんなことは関係無しに、このアルバムは誰もが楽しめる仕上がりになっていると思います。どの曲も非常に美しいメロディを持っていますし、ひしひしとソウルが伝わってくる彼女の優しい歌声も「癒し系」と言うに相応しいです。多くの人の心を捉えたことが頷ける、まさに珠玉のアルバムと言って良いかと思います。私はいまだに大好きで、良く聞いているブツであります。


 ただ、突然人気者になってしまった者の常と言いますか、このアルバム以降の彼女の音楽は急速につまらなくなってしまいました。その原因は、突然人気者になってしまったせいで、自分を見失ってしまったことにあると思います。孤独に苦しんでいた根が暗い人が突然、「みんなありがとう、愛してる!」などと人類愛に目覚めてしまったかのような、前向きな歌を歌い始めた不自然さを感じます。前向きになることは大変に結構なことなのですが、それに音楽がついてきていません。音が軽くて表面的になってきて、全然深みが感じられなくなってしまいました。要は彼女の歌にソウルが感じられなくなってしまったのであります。前向きになるのはOKですから、それに相応しいソウルを感じさせる歌を歌って欲しいものであります。


あと、今回は試聴の貼り付けは致しません。アンジェラ・アキならどこでも聞けるかと思いますので。

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2008’08.22・Fri

TOM WAITS 「RIAN DOGS」

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 メリケンの酔いどれオヤジ、トム・ウェイツの85年作「レイン・ドッグ」です。個人的にはこのオヤジ、あまりに芝居がかった汚い歌い方がわざとらしく感じられて好きではないのですが、このアルバムだけは何故かいまだに持ってます。ヤクザな街の汚い裏通りを負け犬の如く徘徊するダメオヤジの姿が浮かんでくるようで、映画のサントラでも聞いているような気分になりますね。


 このアルバム、他の作品と比べて何が違うのかと言いますと、オヤジの汚い声・汚い歌い方というのはいつも通りなのですが、バックの演奏がヨレヨレでヘロヘロなので、このオヤジの芝居に実に相応しい雰囲気を出している点でしょうか。


 このブツでバックをやっているのが、哀愁のペンペン・ギターをかます変なギタリスト、マーク・リボーであります(もちろんリボーだけじゃないですけど)。このリボーというおっさん、後にアルセニオ・ロドリゲス作品集を出すという暴挙に出たことで、ワールド・ファンの間でも一躍有名になりましたが、この頃はまだまだ知る人ぞ知るという存在でありました。ウェイツの汚い歌とリボーの変なギターの相性は抜群に良く、このギターの音色はウェイツの汚い歌をわざとらしいと思わせない力を持っています。非常に良い働きをするウェイツの相棒のリボー、思わず韻を踏んでしまったでやんす。もちろん他の楽器のアレンジなんかも最高に良いですよ。


 このアルバムは曲の出来も非常に良く、怪しげなストリップ小屋を思わせるような曲やら哀愁漂う美しいメロディのバラード、パティ・スマイスがカバーした「ダウンタウン・トレイン」等、オヤジの才能をさりげなく見せつける内容となっています。そしてそれらの曲が、このオヤジの汚い声に合っているんですよね~。これなら歌声が汚くても十分に聞くことができます。私はどっかの音楽評論家とは違いますので、声が嫌いだからマイナス10点!なんてことは言いません。


 トム・ウェイツのブツに関しては他にも何枚か聞いたことはありますが、やはりこのオヤジは「レイン・ドッグ」に限るでしょう。名盤という評判通りの名盤だと思います。


 それにしても、この文章の中で一体何回「汚い」という言葉を使ったのだろう…。


あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。

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2008’08.20・Wed

MANDALA JATI 「耽美と陶酔のガムラン」

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 東南アジアの民俗音楽と言えば、すぐに思いつくのがガムランかと思います。ガムランって何?という人であっても、聞けば「ああ、これがガムランか」とすぐにわかると思います。民俗音楽の中でも、ガムランはかなりメジャーな方ではないかと思います。何だかよくわからないけどとりあえずガムランのCDを持っている、という人は結構いらっしゃるのではないかと思います。


 実は私もそのような人間の一人でありまして、何だかよくわからないけれどもガムランのCDは数枚持っています。その中で一番最初に買って、一番気に入っているガムランのCDが、マンダラ・ジャティのこの「耽美と陶酔のガムラン」です。このCDをゲットしたのは、大学に入ったばかりの頃だったかと思います。どこがどう良いのかはよくわかりませんでしたが、あまり派手ではなくて非常にいい感じのガムランだと思いました。ガムランと言えば、突然物凄く派手な音を出して聞く者をビックリさせるようなものだと思っていた当時の私には、とても意外な音でした。


 聞く者を派手な音で驚かせるガムランはゴン・クビャールと言われる種類のものですが、こちらはハッキリ言って何が面白いのか、私にはよくわかりません。コン・クビャールのブツは何枚か持っていますが、何がどう違うのかさっぱりわかりませんし、じっくりと耳を傾けたいという気にもあまりならないんですよね~。


 ゴン・クビャールに対して、ここで聞けるのはスマルプグリガンと呼ばれる類のもので、王族なんかが寝る時に演奏される静かなガムランだと聞いたことがあります。ガムランなんてみんな同じに聞こえる、なんて思っていた私には、非常に新鮮でしたね~。静かなガムラン、素晴らしいではないですか。夏の昼寝なんかのお供にお薦めであります。個人的には夏の定番アイテムでやんす。


 アジアンな気分を味わいたい昼下がりや夜の寛いだ時間には、梅酒なんかを飲みながら聞きたい音楽ですね~。まあそんな聞き方をしていると言うと、「ガムランを冒涜している!」などと仰るお堅い方もおられるかもしれませんが、とりあえずは気軽に雰囲気を味わうという聞き方があっても良いかと思います。難しいことはもっと好きになってから、ということで。


あと、今回は試聴の貼り付けは無しです。スマルプグリガンを見つけることができませんでしたので。

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2008’08.18・Mon

RICHARD THOMPSON 「AMNESIA」

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 オリンピックを見ていたら男子100メートル走にリチャード・トンプソンという選手が出ていて、一瞬「おや?」と思ってしまいました。ちなみにこの選手、銀メダルを獲りましたね。音楽ファンに取ってリチャード・トンプソンと言えば、元フェアポート・コンヴェンションのギタリストであり、数々の素晴らしいソロ・アルバムを出している英国のおやじミュージシャンのことであります。


 トンプソンおやじの代表作は何か?と言われれば、人それぞれで意見は多々あるかと思いますが、私は88年の「アムニージア」を挙げたいですね。解説でピーター・バラカン氏が「全体的に怒っているアルバム」とおっしゃっていますが、どちらかと言えば暗くて少々ひねくれたイメージがあるトンプソンおやじの、ストレートで激しい一面を聞くことができる傑作だと思います。


 英国フォーク的な味わいをしっかりと残しつつ大々的にロックっぽくなった曲は非常にダイナミックですし、超絶的に上手いギターの音色はますます冴え渡っています。そして、怒りをブチまける歌にも相当な迫力があります。ハゲのせいでおやじのイメージが先行している人ですが、全体的に若々しいパワーが漲っているアルバムに仕上がっています。うーむ、素晴らしい!トンプソンおやじの曲の中で一番好きなのは、86年の「デアリング・アドヴェンチャーズ」に収録された「VALERIE」なのですが、アルバムはやっぱり「アムニージア」で決まり!ですね。


 ワタクシ、実はトンプソンおやじのライヴを見たことがあります。大阪のクラブ・クアトロでの来日公演で、当初はダニー・トンプソンと「ダブル・トンプソン」でのライヴの予定だったのですが、蓋を開けてみるとアコースティック・ギターを一本抱えたリチャード・トンプソンだけの、完全ソロ・ライヴでした。それにもかかわらず約二時間半のライヴ、全く飽きることがありませんでした。とにかくメチャクチャ上手いんですよ、このおやじ。


 何をどうやって弾いているのかさっぱりわからない超絶バカテク・ギターだけでも感動モノでしたし、当然の如く歌も曲も本当に素晴らしいものでした。しかし何と言っても、「お客さんを何が何でも楽しませるんだ!」という芸人根性の鑑のような気合がビシバシに伝わってきたことに、心底シビレましたね。客を盛り上げるのが、もの凄く上手いんですよね~。この人、ミュージシャンだの何だの言う前に、「わしゃ芸人なんじゃ!」という自覚がしっかりとある人だと思いますね。だから還暦を迎えるほどの年齢になった現在でも、全くパワーが衰えることが無いのでしょう。


あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。

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2008’08.16・Sat

OMAR SOULEYMAN 「HIGHWAY TO HASSAKE」

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 一年程前にマリーナ号さんのブログで紹介されていました、シリアの歌手オマール・スレイマンの「ハイウェイ・トゥ・ハッサケ」であります。マリーナ号さんが「シリアの暴走王」と表現されていたこのオヤジのブツ、7月に関西へ行った時に大阪駅前ビルの中古盤屋ディスクJ○で発見致しました。普通であれば入手できるはずが無いようなブツが見つかったりするから、関西の中古盤屋漁りはやめられないんですよね~。


 とりあえずはこのジャケが良いですね。テロリストみたいなメチャメチャ怪しげなオヤジの写真が最高に胡散臭くて、激しくへっぽこで下らなそうな雰囲気が漂っています。インナーにもテロリストのリーダーとその仲間達という感じの写真がありますが、子供相手にインチキなオモチャを売りつけてそうなしょぼい小悪党みたいに見えてしまうのが、何とも愉快なオヤジであります。


 とまあ、ジャケからは相当にへっぽこな音楽が聞ける期待が高まるわけですが、期待に違わず中身も素晴らしいです。まずはこのラリってるかのような歪んだ音は一体何事なのでしょうか。伸びきったカセットテープを音源にしたかのようなヘロヘロに歪んだ音が、実にサイケデリックで最高にクールです!安直にキーボードで作ったような薄っぺらい音なんですけど、安っぽ過ぎてかえって凄まじいヤケクソパワーを感じさせてくれるのがよろしいかと思います。


 そしてこのオヤジの歌がまた素晴らしいんです!酒とヤクをやり過ぎて酩酊したオヤジが、勢いに任せて歌っているような感じです。激しくブッキラボーなんですけど、人の耳を鷲掴みにして離さないような凄まじい猥雑なパワーを放っています。これ、録音した時は録音レベルを示す針がレッド・ゾーンを振り切っていたんじゃないでしょうか?暴走し過ぎです、このオヤジ。女子高生に「このオヤジ、超キモ~い!」とか言われそうなんですけど、個人的には愛すべき猥雑オヤジだと思っています。


 それにしてもいいですね~、この作りのいい加減さ。「デカい音出してデカい声で歌えばそれでええんじゃろが!」とでも言っているかのような強引なパワーに、聞く者はひれ伏すしかないでしょう。シリアの雑踏に行けば、こんなインチキ臭いオヤジが普通にいたりするのでしょうか?へっぽこ好きにはたまらない一枚でやんす。タイの暴走女王、ペッチ・プラエワといい勝負ですよ。うーむ、世界には凄い人がいるもんですね~。感服致しました。


わしがキモいオヤジじゃ!
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「旦那、いい娘紹介しまっせ!」
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2008’08.14・Thu

THE COSTELLO SHOW 「KING OF AMERICA」

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 クリス・レア、トレイシー・ウルマンと懐かしいブツが続きましたが、ついでに取り上げてしまいましょう。エルヴィス・コステロの86年のプロジェクト、コステロ・ショウの「キング・オブ・アメリカ」です。これ、高校の頃にレンタル・レコード屋で借りてカセットにダビングし、繰り返し聞いたものでした。当時はコステロの名前を知る人なんて周りには誰一人としていませんでしたが、今や日本でもメジャーな歌手になってしまいましたね~。


 コステロは多作なおっさんではありますが、何だかよくわかりませんけどあまり積極的に聞きたい人ではなくて、これまでにアルバムを5~6枚程度しか聞いたことがありません。今や手元に残っているのは「キング・オブ・アメリカ」と86年の「ブラッド&チョコレート」だけです。でもこの2枚があれば十分かな、という気がしています(←根拠無し)。と思って棚を漁ってみたら、何故か「ブラッド&チョコレート」が無いぞ?


 同じ年に出されたこの2枚は全然毛色の違う音でして、「キング・オブ・アメリカ」がアコースティックな寛いだフォークっぽい音であるのに対し、「ブラッド&チョコレート」は異様に尖がった激しいエレクトリック路線の音であります。どちらも非常に良い音をしているのですが、個人的には前者の方が好みであります。


 このブツ、曲作りの鬼と言われたコステロのブツの中でも、メロディの良さは際立っているのではないでしょうか?ノスタルジックな響きを持った、絶妙の塩梅の曲が揃っていますね。落ち着いたミドル~スロー・テンポの曲が中心で、夏の暑い時期にボーっと聞くのに向いていると思います。歌詞なんか関係無しに、音そのものを味わいたい一枚です。どうでもいいんですけど、「悲しき願い」のカバーも入っています。「悲しき願い」は日本では尾藤イサオが歌ってましたが、コステロが日本語で歌ったら、「だーれのせいでもありゃしない~、みんなお前が悪いのさ~」と歌いそうな気がする今日この頃。何だか性格悪そうに見えるコステロ君でやんす。


 それにしてもここ何日間かは意味も無く懐かしい音楽を取り上げたくなっているのですが、これってお盆と関係があるのでしょうか?お盆の時期は、普段飲めない人が急に酒を飲みだしたり、嫌いなものを何故かガツガツと食べたりすることがあると聞きます。お盆はご先祖の霊が家に帰省される時期ですが、生前にそれが好きだったご先祖の霊が現在生きている人に影響するから、という話ですね。もしかしたら、懐メロが好きなご先祖が我が家に寄られている?とは言っても、ご先祖にとっての懐メロと、私の懐メロは全く違うはずなのですが…。


 以上、ころんの懐かしのメロディのコーナーでございました(?)。


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2008’08.12・Tue

TRACEY ULLMAN 「THE BEST OF TRACEY ULLMAN」

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 昨日天神の中古盤屋へ行って、バーゲンコーナーで発見したクリス・レアのブツを全部買ってしまった、ころんでございます(前回のネタを参照して下さい)。今後はクリス・レアのブツをちょくちょく取り上げるかもしれません。


 と言うわけで(?)、今回は英国のヘンなおばさん、女お笑い芸人のトレイシー・ウルマンのベスト盤であります。この人のベスト盤は色々と出ているようですが、とりあえず一番曲数が多くて安いものをゲットしました。2年ほど前の話であります。ジャケは酷いですが、曲が沢山聞けるから許します。


 トレイシー・ウルマンと言えば、83年頃にカースティ・マッコールが作った「THEY DON'T KNOW」(邦題:夢見るトレイシー)が大ヒットしましたね。タイトルは知らなくても、聞けば誰もが「あ、聞いたことある!」という曲だと思います。まあヒットと言えばこれぐらいしかありませんので、一発屋と言えばそれまでなんですが。


 一発屋ではありますが、他の曲もなかなか聞かせるものが揃っております。流石にお笑い芸人らしくコミカルで楽しい曲が満載ですが、ちょっとホロリとさせるところもあったりして、キワモノ的ではありますが十分に鑑賞に堪えうる音楽だと思いますよ。


 そう言えば「夢見るトレイシー」がヒットしていた頃、学校に是石(これいし)という尻のデカい女の子がいたのですが、コレイシー・ブルマーだの夢見るコレイシーだのと言われてましたっけ…激しくどうでもいい話であります。


 以上、ころんのどうでもいいレビューでございました。


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2008’08.10・Sun

CHRIS REA 「SHAMROCK DIARIES」

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 昨日、久し振りに天神の中古盤屋に行ってみました。1ヶ月振りぐらいではないかと思います。別に中古盤屋が目的ではなかったのですが、他の用事があってたまたま近くを通ったので、ついでに覗いてみることにしただけです。どうせ行ってもロクなブツはありませんので。


 何の期待もせずにバーゲンコーナーを見ていると、クリス・レアのアルバムが6枚ほどあるではないですか!全て290円。全部買っても1800円しません。どうしようか迷いましたが、その後飲み会があるのであまりお金を使いたくなく、とりあえずは85年の「シャムロック・ダイアリーズ」と80年の「テニス」と題されたブツを買いました。でも他も気になるな~。


 実はワタクシ、クリス・レアは結構好きなのであります。「ON THE BEACH」と題された86年のアルバムを買ったのは高校生の頃だったでしょうか。ピーター・バラカン氏がDJをされていたFM番組でタイトル曲を聞いて一発で気に入ってしまい、年に数枚しかブツを買えなかった当時、「次はクリス・レアのレコードを買うぞ!」と決意したものでした。そうしてゲットした「ON THE BEACH」のLPは、それはそれはとても素晴らしく、何度も何度も聞きまくったものです。その後CDで買い直したりして、いまだに夏の定番アイテムとして活躍しているブツなのであります。そんなに気に入っているクリス・レアの音楽なのですが、ベスト盤一枚を除いて、何故か他のアルバムをゲットしたことはありませんでした。


 そしてここに来てこのおっさんの他のブツに巡り会って、ここでゲットしておかなければもう買う機会は無い?ということで試しに2枚だけ買ったわけです。とりあえずは「シャムロック・ダイアリーズ」を聞いてみたのですが、やっぱり良いですね~。イギリス人のクセにメリケンのウェスト・コースト・サウンドみたいな気分を出すおっさんですが、独特の苦み走ったハスキーな歌声は素晴らしく、どっしりと落ち着いた「大人のロック」とでも言うべき音作りは、時代が経っても新鮮なままであります。


 うーむ、カッコいいです、クリス・レア。作風に大きな変化がある人だとは思えないのですが、とりあえずバーゲン・コーナーにあったブツを全部ゲットしてしまおうかと考え直している、ころんなのでありました。それにしても中古盤屋って、極々たまに素敵な出会いをもたらしてくれるものですね~。だから中古盤屋巡りはやめられないんでやんす。


あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。

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2008’08.08・Fri

NGHI VAN 「DA LAN」

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 ベトナムの歌手ギ・ヴァンの、07年のアルバムです。ジャケを見る限りでは若いのか年食ってるのかよくわかりませんが、20代半ば~後半ぐらいなんじゃないでしょうか?情報の少ないベトナム音楽ですので、経歴等は一切不明であります。まあ経歴なんて知らなくても、音楽が楽しければそれでOKなわけではありますが。


 ジャケを見て、もしかしたら日本のYUIみたいに、ギターをジャカジャカやりながらヘッポコな歌を聞かせてくれるのではないかと期待したのですが、流石にレベルの高いベトナムの歌手だけあって、実際は随分様子が違っていました。


 ここで聞ける音楽は、表面的にはロック的なスタイルであります。グランジな轟音ギターが炸裂する曲もあれば、ちょっとテクノっぽい音作りの曲もあったりします。しかし基本はやはりベトナム的な歌謡曲のようであります。いくら表面的にロックっぽく作っても、ベトナム的な歌謡性がそこはかとなく沁み出してくるんです。いいですね~、こういう音って。マイナー調のしっとりと落ち着いた曲調が多いのですが、それが余計にアジア的な情感を醸し出しています。非常にいい感じのベトナム・ロックという感じですね。クールですよ。少々音が薄っぺらい感じが無きにしも非ずですが、大して気にはなりません。


 そしてギ・ヴァンさんの歌ですが、きっちり歌の修行を積んできたのでしょうか、なかなか安定していますね。落ち着いた雰囲気で、表面的にはクールに装っているのですけれども、内面から溢れ出してくる情熱というものが感じられます。圧倒的に上手いとかいうタイプではないのですが、ロック的な音作りに非常にマッチした歌であります。流石にベトナム、歌を大切にしているというのがよくわかります。おそらくベトナムの音楽は、まずは歌ありきなのでしょうね。とりあえずは歌が上手ければOKで、その上で音も良ければ更にOKという感覚なのではないでしょうか。


 うーむ、なかなか良いアルバムですね~。私はベトナム音楽に関してはほとんど素人同然なのですが、これだけレベルが上がってくると、もっと色々と聞いてみたいという気になってきますね。これまではタイとフィリピンを中心に聞いてきたのですが、これからはベトナムものもきっちりフォローしていきたいという気になってきた、ころんでございました。


あと、今回は試聴を見つけることができませんでしたので、試聴の貼り付けは無しです。

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2008’08.07・Thu

ACEL VAN OMMEN 「SILVER LINING」

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 プランテーションの店長さんにお薦めいただいたブツで、フィリピンのシンガーソングライター、エセル・ヴァン・オメンの08年のアルバムです。少々CDを収納しにくい構造になっている紙ジャケ仕様であります。ジャケはなかなかに可愛らしく見えるのですが、この人、どこかで見た顔だな~というか、見覚えがある顔であります。「はて、誰だったかな?」と考えてみて、ふと思い出しました。


 このエセルさんですが、前に一度取り上げたことがあるフィリピンのロック・バンド、ムーンスター88のヴォーカルの人です。ムーンスター88は軽快なポップ・ロックを演奏する可愛らしいバンドで、とても好きだったんですよね~。しかし最新作では突然ヴォーカルが別の女性になっていたので、抜けたエセルは一体どうしてしまったのだろう?と思っていましたが、こうやってソロ・アルバムを作っていたわけですね。おそらく、グループでは自分のやりたいことができなかったのでしょう。


 というのも、ムーンスター88の最新作はそれまでのポップ・ロック路線からややヘヴィなロックに転換しつつある作品になっていましたが、このエセルのソロはアコースティックな楽器の響きを生かしたギター・ポップ路線になっているからであります。おそらくグループの方向性と自分の方向性の違いを感じたのでしょうね。エセルの歌声はちょっと子供っぽい感じの、爽やかで可愛らしい歌声ですので、この声にはギター・ポップ路線の方が合っていると思います。この人、自分の声のことをよくわかっていて、その上でソロに転向したのではないでしょうか。


 それにしても、このアルバムを聞くと思い浮かぶのが、バービー・アルマルビスであります。天性の閃きを感じさせるポップなメロディ、アコースティック・ギターの音を生かした朝の太陽の光を思わせるようなキラキラとした音の響き、ちょっと舌足らずな感じの可愛らしい歌声、バービーを思い出させる要素が多々あるのですが、単なるバービー・フォロワーという感じではありません。それどころか、バービーに引けを取らない位に抜群のポップ・センスを感じさせてくれます。うーむ、この人、こんなに素晴らしい才能を持っていたんですね。知りませんでした。能ある鷹は爪を隠すと言いますが、能ある鷹が爪を出した作品ですね~。


 このブツ、アジアン・ポップ好きだけでなく、ネオアコとか渋谷系とかがお好きな方にもお薦め致します(くりんさん、お薦めですよ!)。その辺がお好きな方のツボを突いてくるアルバムなのではないかと思います。機会があれば是非!


あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。

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2008’08.05・Tue

新疆ウィグル自治区のこと

 音楽ネタをアップしようと思っていたのですが、他に書いておきたい話が出てきてしまいました。今日は音楽ネタではありません。ころんの独り言であります。テキトーに読み流して下さい。


 新疆ウィグル自治区を旅行したのは04年のことでした。自治区最大の都市ウルムチ、灼熱の地トルファン、西の果ての街カシュガル等に行きました。どこも非常に印象深い街でしたが、特にカシュガルはこれまで行った外国の街の中で、個人的に一番好きな街です。茶色く乾いたイメージの場所ですが、中央アジアらしい活気に溢れ、ウィグルの人達は非常に生き生きとしていて、金銭的には貧しくても人間としての活力が漲っていて、みんな本当にいい顔をしていると感じました。


 しかし先日、そんなカシュガルの街で、爆弾テロが起きてしまいました。あんなに穏やかで平和に見えた街で爆弾テロだなんて、本当にショックでした。ウィグルの人が爆弾テロ?俄かには信じられません。何故そんなことになってしまったのでしょうか?


 現在ウィグル自治区では、19歳から25歳まで(15歳から25歳までという話もあります)のウィグル族の未婚女性は、強制的に自治区外に連れて行かれることになっています。表向きは労働の為ということです。貧しい自治区内よりは自治区外の方がたくさん仕事があるので、自治区外で仕事の訓練をしましょう、という名目なのでしょう。でも実際は奴隷労働に等しいとのことで、人身売買もされているという噂です。嫁不足が深刻な地方にウィグルの女性達を送り込んでいるという話もあります。06年から11年までの5年間に毎年8万人、総計で40万人の女性達を連れ出す計画だそうです。そして今年の6月からは、自治区外で2年以上労働しないと、ウィグルの女性達は自治区での婚姻が認められないことになったそうです。


 また、ウィグル自治区最大の大学である新疆大学ではウィグル語の授業が2000年に禁止され、02年には全ての大学と専門学校でウィグル語の授業が禁止されたそうです。更に06年には幼稚園でもウィグル語を使うことが禁止されて、北京語のみになったとのことです。


 女性達を自治区外に連れ出したり、ウィグル語を禁止したり、これって一体何ですか?これは漢民族との同化政策だと言われています。民族浄化政策とも言われています。これって人権蹂躙ではないのですか?何故こんな非道なことが推進されているのでしょうか?


 新疆ウィグル自治区には、膨大な石油や天然ガス、レア・メタル等の地下資源が眠っているそうです。中国政府はどうしてもその資源が欲しい、しかしウィグルの人達は独立心が旺盛だし言うことをなかなか聞かない、だったらウィグル自治区からウィグル人を根絶やしにしてしまえばいい!という考えで、上記のような政策が実施されているようです。ウィグル自治区から上海へのパイプライン建設が猛スピードで進められているという話もありますし、背後に資源の問題があることは間違いないと思われます。


 それにしても、こんな政策が実施されれば誰だって怒りますよね。「ふざけんな、中国政府!人権蹂躙国家のクセに平和の祭典オリンピックなんて笑わせんな!」ということで、今回の爆弾テロに繋がってしまったのかもしれません。


 爆弾テロを起こしたというウィグル人が、一体何を考えていたのかはわかりません。もしかしたら、ウィグル族は危険な民族だという印象を海外に植え付ける為の、中国政府の自作自演テロなのかもしれません。真相は闇に葬り去られることでしょう。何にせよ今回の事件は、個人的に非常に悲しい事件であります。


 最後に、ウィグル自治区を旅行した時にガイドをしてくれた、当時大学生だったウィグル族の娘で、笑顔が素敵な気立ての優しいパリダ、君は今どこで何をしているのでしょうか?どこかへ売り飛ばされたり虐待されたりしていないことを、切に願います。

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2008’08.03・Sun

KITTY GIRLS 「KITTY GIRLS」

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 プランテーションの店長さんにお薦めいただいたアルバムで、フィリピンのキティ・ガールズの07年のアルバムです。ジャケからすると、セックス・ボム・ガールズのようなフィリピンにありがちな露出過多系へっぽこガールズ・グループのように見えるのですが、音を聞いてみると、これはメチャクチャに素晴らしいですよ!


 もちろんジャケの通りに露出過多系のガールズ・グループではありますが、出てくる音がメチャクチャにカッコいいのであります。音の傾向としては今時のアッパーなR&B系ではあるのですが、この音から噴き出してくるエネルギー量が半端ではありません。超ノリノリのパーカッションを取り入れた1曲目・2曲目なんかは、破壊力満点ですよ。


 この手のグループにありがちなのは歌が下手っぴーということが挙げられますが、この連中はかなり歌えるというのも非常にポイント高いです。ソロでもOKですし、しっかりとコーラスを決めることも朝飯前という感じなんですよね。アッパー系のノリノリの曲には当然の如くバッチリハマる歌なのですが、最も良かった頃のグロリア・エステファン(具体的には「CUTS BOTH WAYS」の頃です)を思わせるようなミディアム調の曲もしっかりと歌っていますし、まるで一流のゴスペル隊と思わせるようなエネルギーを感じさせる曲なんかも見事に歌いこなしています。相当に力のある連中だと思います。


 この連中のことを、単なる露出狂グループだと侮っていたら大損こきますよ。個人的にはメリケンのR&Bグループのアン・ヴォーグってめっちゃ好きなのですが、これがあればアン・ヴォーグなんて全く必要無くなってしまいますね。これはこの手のガールズ・グループに贈る最大級の賛辞です。心底感服致しました!


 それにしてもプランテーションの店長さん、いつものことながら本当に素晴らしいブツをお薦め下さいます。やはり本当に信頼できる方ですね~。こういう方がいらっしゃるワールド系のお店が九州に欲しい!と思う今日この頃。でも無いので、年に数回しか行けませんけど、プランテーションには通い続けます。


あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。

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2008’08.02・Sat

THOMAS DOLBY 「THE FLAT EARTH」

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 かつては天才と騒がれたこともある英国のトーマス・ドルビーの、83年のアルバム「地平球」であります。トーマス・ドルビーと言えば、思い出すのは、髪の毛をバクチク(日本のバンドですよ)の連中みたいに垂直に逆立てて、バイオリンを弾いている写真でしょうか。あれには笑ったものです。天才と○○は紙一重、という言葉をよく表している写真だと思いましたね。他に思い出すことと言えば、プリファブ・スプラウトのアルバム「スティーヴ・マックイーン」のプロデューサーをやってたことでしょうか。あれは良い作品でしたね~。朝もやがかかったような音作りに、心底浸ったものであります。


 基本的にトーマス・ドルビーについてはその程度の印象しかありませんし、最近は全く名前を聞くことが無くなってしまいました。引退したとか、携帯の着メロを作っているとかいう噂は聞いたことがありますが、実際は何をしているのかは知りません。いずれにせよ、既に過去の人になってしまった感があります(現役バリバリだったらすいません)。求む、情報!


 まあ、トーマス・ドルビーなんて名前はすっかり忘れていたわけでありますが、先日CDの棚を漁っていたら、ひょっこりとこのアルバムが出てきました。そう言えば、「彼女はサイエンス」と題された一枚目も持っていましたが、そちらはあまり気に入らずに売り払ってしまいました。しかしこのアルバムは、「ハイパー・アクティヴ」という曲が好きだったので、売らずに手元に残しておいたのでした。ちょっと懐かしくなったので再生しようとすると…プレーヤーがCD飲み込まねえじゃん!


 パソコンをネットに繋ぐ部屋に置いてあるオーディオはスロット・ローディング方式なのですが、長らくほったらかしにしていたせいで微妙に盤がひん曲がってしまったのか、口にCDを差し込んでもウンウン唸っているだけで飲み込みません。こんなブツを飲み込んだら最後、出てこない可能性がありますので、再生するのは諦めました。別の部屋にはトレイ方式のプレーヤーがあるのですが、面倒なので聞くのは止めました。他に聞きたいブツが色々あるし♪


 これまで本ブログではネタを200回以上更新してきましたが、音楽ネタを書く場合は、必ずそのブツを聞きながら文章を書いていました。しかし、ブツを聞かずに書いた文章はこれが初めてです。聞けば昔とは違った印象を持つかと思いますので、今の耳で聞いて感じたことを書けるはずなんですけどね~。まあいいや、聞かないままアップしちゃおう!ということでこんな文章をアップしてしまいました。失礼致しました~。プレーヤーに飲み込んでもらえないブツになってしまったドルビー君が悪いんでやんす。


あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。

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