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2009’04.23・Thu

THU THUY 「CANDY 180°」

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 08年の個人的ベスト10の第一位に選んだベトナムの歌手トゥ・トゥイの、08年のアルバムです(ベストに選んだのは07年のブツです)。ちなみに「キャンディ」はトゥ・トゥイの愛称ですので、これからは私もこの娘のことを「キャンディ」と呼ぶことにします。


 今回のタイトルですが、これまでのキャンディの方向性とは180度変えるという意味が込められているらしいです。180度方向転換ということは、これまでがR&B風ベトナム歌謡でしたから、もしかして民歌でも歌うのか?などと思ったりもしますが、実際は全然そんなことは無くて、前作の延長線上にある音楽です。


 しかし前作の延長線上にあるのは間違い無いのですが、妙に地味に感じられて何故かピンと来ないんです。何だかよくわからないので、そこで少々時間を置いてから聞き直すことにしてみました。前作のイメージがあまりに強烈だったので、どうしても前作と同じようなものを期待してしまいますので。そして初聞きから一ヶ月位経って聞き直してみました。すると、「ああなるほど、そういうことだったのか!」と腑に落ちました。


 このブツ、前作に比べて何故地味に感じられるかと言うと、かなり音数を減らしているからであります。前作はもっと華やかな音でしたからね~。そしてメロディも強く耳に残るようなポップなものがあまり無いんです。比べてみれば地味に聞こえるのは当たり前なのであります。しかし今回は「180度転換」と言うように、わざとこのような作りにしたのだと感じられます。


 これは推測に過ぎませんが、今回は音数を減らしてより歌を前面に出すことによって、キャンディの歌手としての力量を際立たせようとしたのだと思います。また、音数を減らしても、キャンディの歌の力量があれば音楽としてのパワーは減らない、ということを示そうとする意図があるようにも感じられます。華やかな前作の作りとは違い、キャンディの歌の力具合を示す為の作品作りをしたという点で、「180度」という言葉が出てきたのではないでしょうか?


 うーむ、やはりキャンディちゃんは素晴らしいです。音数を減らしたことでキャンディの歌は、よりしなやかで柔軟な肉体性を獲得したように思われます。聞くほどに歌手としての力量に感服せざるを得ませんね~。前作に引き続き、今回も素晴らしい傑作だと思います。こうなったら80年代のプリンスみたいに、パワーを保ったままどこまで音数を減らせるか?という命題に挑戦してもらいたいものでやんす。


あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。
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