
アメリカのフォーク系シンガーソングライター、エイミー・スピースの昨年発売のアルバムであります。今年52歳になるベテランさんだそうですが、デビューは34歳の時とのことで、結構遅咲きな人ですね。わっちは全然知らない人でしたが、偶然SPOTIFYで出くわしましたので、聞いてみた次第であります。本来ならこんなオバハン歌手は相手にしないんですけど、コレはちょっと捨て置けないな~と思ったもので。
では一体何が捨て置けないかと言いますと、このエイミーさんってめっさ良い歌を聞かせてくれるんですよ。美声などとは決して言えないちょいハスキーな声ではあるのですが、伊達に年齢を重ねていないと言いましょうか、歌に物凄い説得力と落ち着きがあるんですよ。英語で歌っていますので、わっちには一体何を歌っているのか意味はわからないんですけど、言葉なんかを超えた力がありまして、一言一言に魂が込められているように聞こえるんですよね~。派手なところは一切無いんですが、過度に感情移入することが無い歌い方が、却って内側に秘められた物凄い熱量を感じさせるのであります。う~む、実にイイ歌手ではないですか!ヤッテいる音楽はフォークですが、歌手としての在り方はまさにソウルであります。
そんな素晴らしい実力を持った歌手の歌には、派手なバックの音は全く必要無いというのは当然であります。このアルバムの制作陣もその辺はよ~く心得ているようで、アコギやピアノを中心とした控え目なアンサンブルが、この説得力を持った歌に更に力を与えているように感じられますね。シンプルなアコギ弾き語り風の曲もあれば、ロックバンド風の曲もありますけど、そのどれもが実に味わい深い仕上がりになっていると思います。これだけの音楽を聞かされたら、いくら若くてカワイイ娘の歌が好きなわっちとは言え、捻じ伏せられてしまいますわ。イヤイヤ、実にステキなオバハンですね!