2008’01.09・Wed

プランテーション店長さんお薦めのブツ、フィリピンの可愛らしいロック・バンド、ムーンスター88の02年のアルバムです。音の方は今時のというか、流行のちょっと轟音ギター系もあれば、渋谷系みたいなオシャレなポップ・ロックもあるというバンドであります。欧米ロックにもこの手の音は多いのですが、音の感触は若干異なっています。この連中と欧米の連中との違いは何かと言うと、健全さが感じられるかどうかということでしょう。
欧米ロックの連中はどこかしら病んでいて不健康な雰囲気が漂うのが常なのですが(だからこそ良い、という人も多いでしょう)、ムーンスター88の連中は全然ひねくれていなくて、実に素直で健康的な感じがします。だから欧米ロックの連中に比べると、ずっとスッキリ爽やかで、開かれた音楽性を持っているように聞こえます。だから聞いていて素直に楽しいと思えるんですよね。
メロディはとにかくポップで非常に親しみやすく、そんなメロディをちょっと子供っぽい声の女の子が歌っているのですが、とても軽やかで明るい活力が感じられる歌で、ポップなメロディとの相性は抜群です。この歌声があってこそのムーンスター88なんですよね~。この娘の声、大好きです!と思っていたら、07年に発表されたアルバムではヴォーカルが別の女の子に替わってしまいました…。何てこったい!でも07年のアルバムもそのうち取り上げようとは思います。
それはさておきこのバンド、演奏力は非常に高くて良い音を出してます。土台がしっかりしているのでヴォーカルも自由に泳ぎ回れるといった感じですね。エレキがギンギンの轟音系も良ければアコースティック系もバッチリ。素晴らしい演奏力ですよ。まあフィリピンのバンドで演奏が下手なんてのはこれまで聞いたことが無いのですが、この連中のシンプルながらもニュアンスの豊かな演奏はなかなかのものですよ。
どうでもいいんですけど、私の中では「フィリピン人=演奏が上手い」、というイメージが既に出来上がっております。音楽的に面白くて、しかも演奏力の高い連中が揃ったフィリピン音楽、いいですねえ。やっぱり今年もフィリピン音楽を追い続けることになりそうです。私のフィリピン音楽探求の旅は、まだまだ始まったばかりであります。
あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。
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