FC2ブログ
2008’03.11・Tue

MANGPOR CHONTICHA 「NANGSAO NANCY」

gmangpor001.jpg

 個人的に最も好きなルークトゥン歌手の一人であるメンポー・チョンティチャーの、04年のアルバムです。メンポーの単独名義のアルバムは全て持っていますが、一番最初に聞いて一番思い入れがあるのが本作であります。デビューしてからこのアルバムまでのメンポーは本当にサイコーで、昇竜の如しという勢いを感じさせてくれました。


 本作発表時、彼女はまだ弱冠二十歳そこそこだったのですが、歌い口は軽快かつ爽快で伸びやか、音程とリズムは正確で緩急自在という、まさに若手ナンバーワンの存在でありました。それに加えてルックスも非常にイケていますので、タイでは当然の如く大スターですし、日本でもルークトゥン・ファンの間では相当に人気がある歌手でした。それだけに期待するところも随分大きかったわけですが、その後の現在に至るまでの散々な不振は予想さえもしていませんでした。悲しい…。


 気を取り直してこのアルバムですが、これまで何百枚と聞いたルークトゥンのアルバムの中で、個人的には十指に入る出来だと思っています。メンポーの歌が素晴らしいことは言うまでもありませんが、バックの演奏にも非常に勢いがあって素晴らしいです。歌が良いから演奏もつられて良くなり、演奏が良いからそれにつられて歌も更に良くなるという、まるでオーティス・レディングと彼のバックの演奏のような関係になっています…などと思っているのはおそらく世界中でも私一人だけだと思いますが、それほどまでにこのアルバムを評価しているのであります。


 しかしこのアルバム以降は極度の不振に陥っていますね。前に書いたことがありますが、所属レーベルがコテコテのルークトゥンを排出し続けるNOPPORNで、その屋台骨を支えている看板娘だけに、音楽的な冒険をすることができないというのが大きな問題でしょう。歌おうと思えばどんな曲でも軽々とこなせる才能がある歌手なのですが、コテコテ・ルークトゥン専門のNOPPORNに所属している為に、もっと歌謡曲っぽい曲であるとか、最近目立ってきたミクスチャー感覚溢れる曲なんかは歌わせてもらえないのでしょうね。それがこの人の最大の不幸であります。もしかしたらメンポー自身が変化を嫌がっているのかもしれませんけど。


 豊かな才能を持った歌手なのですから、もっと上手く育てて欲しいものですね~。ヒップ・ホップやらメタルやらポップスなんかの要素を大々的に取り入れて、大変身したメンポーを聞いてみたいものです。それで大ブーイングを食らったとしても、時代が後からついて来るでしょう。ロックなボブ・ディランが最初は大顰蹙を買ったように。


あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。
スポンサーサイト



Categorieタイ  トラックバック(0) コメント(3) TOP

Next |  Back
タイトル曲「NANGSAO NANCY」です。
http://www.youtube.com/watch?v=vAxVMpvgN7c

ころん:2008/03/11(火) 23:30 | URL | [編集]

ルークトゥンのアルバム評にオーティスやディランを引き合いに出すのはころんさんくらいだと思いますが(笑)、全ての音楽は同じ土俵に置くべきだと思っているおれにとっては、非常に納得できます。
ちょっとルークトゥン(というかこのアルバム)聴きたくなりました。

インサック:2008/03/13(木) 02:05 | URL | [編集]

>インサックさん
「全ての音楽は同じ土俵に置くべきだ」というお考え、素晴らしいですね。全てに平等に接すると言う姿勢は、常に持ち続けたいですよね~。
このアルバムですが、インサックさんが苦手にしていらっしゃる(?)典型的なコテコテのルークトゥンですので、お気に召すかどうかは何とも申し上げられません…。これよりも、3月5日に取り上げたクラテーちゃんの方が親しみやすいかも?

ころん:2008/03/13(木) 12:25 | URL | [編集]

Post your Comment











 管理者にだけ表示を許可
この記事のトラックバックURL