2013’09.22・Sun

小南泰葉 「キメラ」

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 エキセントリックな椎名林檎、というのが小南泰葉という歌手に対するわっちのイメージなんですが、まあ椎名林檎自体が相当にエキセントリックな存在ではありますけれども、それに輪をかけてイカレた感じなのが、この小南泰葉という人であります。言ってみれば、数多い椎名林檎フォロワーの一人ではあります。ただ、椎名林檎という人は「イカレたフリ」をしていて実は相当な計算高さを感じさせる歌手ですけれども、小南さんは天然でイカレている感じがしまして、その分危険度が高いという気はします。

 このブツは今年発売の小南さんの1枚目のアルバムですが、まずは「嘘憑きとサルヴァドール」とか「善悪の彼岸」、「世界同時多発ラヴ仮病捏造バラード不法投棄」、「藁人形売りの少女」等々の、椎名林檎直系の変な曲名が目に付きます。これだけ見るといかにも狙った感がアリアリで、ワタシはイカれたおかしな女ですというのを、これ見よがしに強調しているような気がしてしまいします。ただ、この人の歌を聞くと、椎名林檎とは違って「この女はマジでキチ○イか?」という気がして来るんですよね~。響き成分の少ない品の無い声で感情剥き出しに、時に咆哮するような歌を聞かせるんですけど、何だかヤバくて危険な匂いが漂って来まして、近付いたら噛み付かれそうなヒリヒリとした感覚がありますね。現実と狂気の間を漂う、アチラの世界へ行ってしまいそうな吟遊詩人?

 音楽的にはこの人のエキセントリックな存在感に合わせたのか、かなりハードでグランジなロック・アレンジのパンク系が多いんですけど、ピアノやアコギをバックにした弾き語りや、ホンワカした室内楽的な金管のアレンジの曲、ニューオーリンズR&B風味の曲なんかもあったりして、決して勢いだけではない多彩なところも見せてくれます。今回のブツは小南さん初のフル・アルバムですが、これまで精力的にミニ・アルバムを出して来ただけのことはあって、その都度色々な表現方法を身に付けて来たようですね。

 まあぶっちゃけ言って、聞いていて決して気分の良い音楽ではないですし、日本語だけにどうしても聞こえて来る歌詞はわっちの価値観とは掛け離れていますので、この人の世界を肯定する気は無いんですけど、聞く者の耳を引き付けて止まない強烈な磁場を持っているのは確かであります。わっちとしてはあまりお近づきになりたくないタイプの女子ではありますが、一度聞いてしまうと気にならずにはいられないって感じなんですよね~。「衝撃度」という点では、今年屈指のブツだと思います。数多い椎名林檎フォロワーの中でも、コイツは本物かもしれないと思わせるに十分のデビュー作だと思います。

あと、下に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。


「まずは1曲、『嘘憑きとサルヴァドール』です。ハードロックです。」→コチラ

「もう1曲、ちょっと泣けてくるバラードです。途中で終わってしまいますけど。」→コチラ
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