『CARTOLA 「人生は風車〜沈黙のバラ」』
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 ブラジル・サンバ史上最高の名盤などと謳われることもあるブツ、それが自作自演サンバ歌手カルトーラの、このアルバムであります。元々「人生は風車」と「沈黙のバラ」という2枚のアルバムだったものを、1枚にまとめたお得盤です。個人的にカルトーラの曲で一番好きな、「人生は風車」が入っているのが嬉しいです。ベッチ・カルヴァーリョなんかも歌っていたこの曲、あまりに美しくていつ聞いても胸締め付けられる名曲であります。


 それにしてもカルトーラの曲って、美しいものばかりですね。ここで聞ける曲の数々は、どの曲も気高い品格に満ち溢れていているのに非常に親しみやすく、パーソナルな肌触りでありながらも一般大衆的な感覚も兼ね備えており、まさに大衆芸術の極致といった感じであります。この感覚はフォルクローレの巨匠、アタウアルパ・ユパンキと共通しているように思います。これらの美しい曲の数々は、カルトーラの瑞々しい声で歌われることによって、より一層の珠玉の輝きを放つのであります。もちろん他の歌手に歌われても素晴らしいわけですが、本人の歌の味わいには格別なものがあります。


 ・・・などと言ってはいますが、実はこのブツ、最初のうちは何が良いのかさっぱりわかりませんでした。このブツをゲットしたのはまだ学生の頃でしたが、今は亡き大阪心斎橋の芽瑠璃堂で3800円もの大枚をはたいて新品を買ったまでは良かったものの、聞いてみるとじいさんがあまり上手くない歌で淡々とサンバを歌っているだけという感じで、全然面白く感じませんでした。「チクショウ、金返せ!」ってな気分でしたね〜。当時は、ベッチ・カルヴァーリョみたいな派手で楽しいサンバは大好きでしたが、カルトーラの枯淡の境地みたいな世界は全然理解できなかったわけであります。その後ギリェルミ・ジ・ブリート、ネルソン・サルジェント、ウィルソン・モレイラなんかのサンバはすぐに大好きになったものの、カルトーラだけは全くダメでした。


 そして時は流れ、社会人になって数年経ったある日、何気なくこのブツを聞いてみると、何故かこれが良いのですよ。突然腑に落ちたという感じでしょうか。何故そうなったのか理由は全くわかりませんが、それ以来このアルバムはサンバのブツの中でも最も回数を聞いた作品になってしまいました。いつ聞いても最高のサンバが、ここにあります。


あと、コメント欄に試聴を貼り付けておきますので、よろしければお試しを。
【2008/06/20 23:03】 ラテン | トラックバック(0) | コメント(1) |
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名曲「人生は風車」を本人のギター弾き語りでどうぞ。
http://jp.youtube.com/watch?v=uzUXaKdJlwA


これまた名曲の「沈黙のバラ」であります。
http://jp.youtube.com/watch?v=nWlFSpnsOBw
【2008/06/20 23:08】 URL | ころん #-[ 編集] |
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