
ベトナムの歌手ギ・ヴァンの、07年のアルバムです。ジャケを見る限りでは若いのか年食ってるのかよくわかりませんが、20代半ば〜後半ぐらいなんじゃないでしょうか?情報の少ないベトナム音楽ですので、経歴等は一切不明であります。まあ経歴なんて知らなくても、音楽が楽しければそれでOKなわけではありますが。
ジャケを見て、もしかしたら日本のYUIみたいに、ギターをジャカジャカやりながらヘッポコな歌を聞かせてくれるのではないかと期待したのですが、流石にレベルの高いベトナムの歌手だけあって、実際は随分様子が違っていました。
ここで聞ける音楽は、表面的にはロック的なスタイルであります。グランジな轟音ギターが炸裂する曲もあれば、ちょっとテクノっぽい音作りの曲もあったりします。しかし基本はやはりベトナム的な歌謡曲のようであります。いくら表面的にロックっぽく作っても、ベトナム的な歌謡性がそこはかとなく沁み出してくるんです。いいですね〜、こういう音って。マイナー調のしっとりと落ち着いた曲調が多いのですが、それが余計にアジア的な情感を醸し出しています。非常にいい感じのベトナム・ロックという感じですね。クールですよ。少々音が薄っぺらい感じが無きにしも非ずですが、大して気にはなりません。
そしてギ・ヴァンさんの歌ですが、きっちり歌の修行を積んできたのでしょうか、なかなか安定していますね。落ち着いた雰囲気で、表面的にはクールに装っているのですけれども、内面から溢れ出してくる情熱というものが感じられます。圧倒的に上手いとかいうタイプではないのですが、ロック的な音作りに非常にマッチした歌であります。流石にベトナム、歌を大切にしているというのがよくわかります。おそらくベトナムの音楽は、まずは歌ありきなのでしょうね。とりあえずは歌が上手ければOKで、その上で音も良ければ更にOKという感覚なのではないでしょうか。
うーむ、なかなか良いアルバムですね〜。私はベトナム音楽に関してはほとんど素人同然なのですが、これだけレベルが上がってくると、もっと色々と聞いてみたいという気になってきますね。これまではタイとフィリピンを中心に聞いてきたのですが、これからはベトナムものもきっちりフォローしていきたいという気になってきた、ころんでございました。
あと、今回は試聴を見つけることができませんでしたので、試聴の貼り付けは無しです。