2016’03.14・Mon

稲葉喜美子 「HAPPY BIRTHDAY!-稲葉喜美子ベスト」

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 ここらで一発、とっておきの歌手を取り上げておきましょうか。一般的には殆ど知られていない歌手ですが、伝説の歌手としてカルト的な人気がある稲葉喜美子という人であります。このブツは1992年に発売された14曲入りのベスト盤です。稲葉さんのオリジナル盤ってこれまで一度として見たことがありませんので、もしかしたらこのベストを持っているだけでもラッキーなのかもしれません。この人のブツってゴールデン☆ベストのシリーズを除いて全て廃盤になっているはずですので、オリジナル盤をゲットするには中古盤を丹念に探す以外に方法は無いんでしょうね。

 稲葉さんは80年代初めから93年まで活動していた歌手ですが、テレビに出ることも無ければメディアに取り上げられることも殆ど無かったはずで、知る人ぞ知るという存在かと思います。しかし知っている人には強烈な印象を残すタイプの歌手でありまして、稲葉さんの復活やオリジナル盤の再発を望む人も多々いらっしゃるようです。わっちがこの人のことを知ったのは高校生の頃ですが、歌そのものは聞いたことがありませんでした。聞いてみたいとは思っていても、ラジオなんかでもかかりませんでしたし、聞く機会が本当に無かったんですよね~。その後月日は流れ、今から5~6年ほど前にブックオフでこのベスト盤をゲットして始めて稲葉さんの歌を聞くことが出来たのでありました。

 稲葉さんがどんな音楽をヤッテいるかと言いますと、まあジャンルで言えばニューミュージックということになるんだと思います。ニューミュージックなんて言うとケーハクな下らないマイホームソングみたいに思われるかもしれませんけど、稲葉さんの音楽は決してそんなモノではありません。心の奥底に沁みて来ると言いますか、控え目ながらも圧倒的な存在感を放っている曲を聞かせてくれるんですよね~。例えば中島みゆき、研ナオコ、夏木マリ、浅川マキ、中森明菜、柴田淳等々の良いところを併せ持った歌手でありまして、やるせない叙情をうらぶれた雰囲気でしんみりと綴るのであります。しかも表現力が凄いので、聞く者はただただ打ちひしがれるしかないって感じなのであります。

 ぶっちゃけ暗いっちゃあ暗い音楽ですので、聞いていて気分的に沈んでしまうことがあるかもしれませんけど、泣けて来るような美しさを持った音楽ですので、日本的な情緒を持った歌がお好きな方には絶対のお薦め歌手だと思います。前述しました歌手とか、八代亜紀や青江美奈のジャズやブルースにハマる人、ちあきなおみの名前に反応してしまう人にも是非お聞きいただきたい歌手ですね。わっちの勝手な思いですけど、「知らないと損する」レベルの歌手だと思っております。出来ればオリジナル盤を全て揃えてみたいと思いますが、そんなことが出来るのかどうか。なかなか難しいでしょうね~。
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ころん 様

稲葉さんのアルバムで現在出回っているのは品質に疑問符の付くオンデマンドCDということもあって、旧盤は人気が高く入手が難しいようです。
安く入手するには今のところLPしか手がないかも知れませんね。

おやぢ:2016/03/15(火) 21:16 | URL | [編集]

>おやぢ様
こんばんは。
稲葉さんのオリジナルのブツなんてこれまで見たこともありませんが、何とか探し当てるしかないんでしょうね~。プレーヤーが無いのでLPは買えませんし(と言うか、アナログには手を出さないようにしているのですが)、とりあえずは地道に探してみようかと思っております。

ころん:2016/03/15(火) 21:36 | URL | [編集]

はじめまして。
 稲葉さんのお名前で検索していてこちらにたどりつきました。「愛しき人へ」のLPが実家に残っているはずです。もうプレーヤーはないのですが。こつこつ集めて市販のCDはコンプリートしました。歌詞もさることながら、歌詞カードの当て字のセンスが独特な人ですね。
 ご本人は何度か大病をされたとか、今は音楽関係の仕事をしている、いや医療関係だ、と断片的な情報が伝わって来るのみです。やめたんじゃない、休んでるんだ、と思ったり、活動してくれなくていい、元気でいてくれれば、と思ったりしています。

おれんじ:2017/04/11(火) 22:54 | URL | [編集]

>おれんじさん
初めまして!いらっしゃいませ~♪
稲葉さんのCDをコンプリートされたとは、実に素晴らしいですね!ワタクシが稲葉さんのブツを見かけたのは、後にも先にもこの盤だけでございます。こういう素晴らしい歌手のCDこそ、いつでも入手出来るようにしておくのがレコード会社の使命だと思っているんですけどね~。
稲葉さんって、ちあきなおみと並ぶ「復活して欲しい歌手」ではありますが、まあ本人次第なんでしょうね…。

ころん:2017/04/12(水) 22:16 | URL | [編集]

 もう一枚のベストアルバム、ゴールデン☆ベストはまだ販売中のようです。ちあきなおみの代表作に歌手の楽屋に大切な人の訃報が届く「喝采」がありますが、稲葉さんにも楽屋に訃報が届く「約束」があります。火葬場から路上に歌いに向かう「唄人(うたうたい)」もあります。どちらもHAPPY BIRTHDAYには未収録ですがゴールデン☆ベストに収録されています。
 いずれにしても「何か見ちゃった」感じのする人です。ライヴのMCで、「小六の時、友達のお母さん飲みに誘ったのね」って話をなさってました。その先はちょっと書きにくいつらい話でした。
 中島みゆきが1992年の「誕生」で「生まれてくれてありがとう」と歌っていますが、それに先立つ1987年の「メリークリスマス」で、稲葉さんは破れガラス越しにその声を聞く女性を歌っています。この曲はHAPPY BIRTHDAYのラストに収録されています。今でも私のベストオブクリスマスキャロルです。
 時々、「もう、いい歌は作られ終わっているんじゃないか」と思うことがあります。全部で百曲にも満たない稲葉さんの曲も、大切に聴き、歌い継いでゆきたいと思っています。

おれんじ:2017/04/13(木) 23:42 | URL | [編集]

>おれんじさん
こんばんは。レスが遅くなって申し訳ありません。金曜日は仕事上がりで憂さ晴らしの旅(?)に出ましたので、ボログを開けなかったのでございます。
ゴールデン☆ベストは発売中なんですね。中古に出て来ることは無さそうですので、新品で探さないといけないですね~。稲葉さんの歌なら、色々と聞いてみたいですし。
「何か見ちゃった」感じのする人とのことですが、おれんじさんはライヴを見られたことがおありなんですね?それはメチャクチャ貴重な体験ですよね!復活があるのであれば、ワタクシも是非ライブを体験したみたいと思います~♪
それにしてもおれんじさんって、日本の女性歌手に相当お詳しそうですね。しかも物凄く深く味わっておられるようで、おれんじさんみたいな方に大切に聞かれる歌って、生まれて来た甲斐があったと言えるでしょうね~。
ところで「歌い継いでゆきたい」って、おれんじさんってもしかして歌手の方ですか?

ころん:2017/04/15(土) 18:43 | URL | [編集]

拝復ころん様
 恐れ入ります。大阪梅田のバナナホールで一度だけ、稲葉さんのライヴに行ったことがあります。「他人の作った歌は覚えられないから自分で作ってるんだけど」と言いながら、すでに亡くなっていた尾崎豊の「I love you」をカバーしていました。実際に歌い出しを間違えてやり直していました。
 もっとも、「歌い継いで」とはいっても鼻歌程度のもので、何かのついでに人に紹介しているくらいです。どちらかといえば音楽にはうとい方で、「もう、歌は稲葉喜美子とクレヨン社だけでいい」と思ったりしています。クレヨン社というのは1988年頃から10年ほど活動し、休止期間を経てインディーズでCDを出しているユニットです。現在も事実上の休止期間。こちらは稲葉さんと違ってご本人たちがまだ続けると言っています。よろしければ検索してみてください。

おれんじ:2017/04/21(金) 00:16 | URL | [編集]

>おれんじさん
こんばんは。
金曜日は仕事が死ぬほど忙しく、家に帰って来れなかったころんでございます。レスが遅くなりまして申し訳ございません。
それにしても、バナナホールで稲葉さんですか。歌手との距離が近いホールですし、良いライヴだったでしょうね~。羨ましい限りでございます。
稲葉さんみたいな歌手を人に紹介されているとは、実に素晴らしいことだと思います。良い歌手の良い歌は、聞き継がれて行って欲しいものですよね。
クレヨン社というユニットは全然存じませんでしたが、おれんじさんが「もう、歌は稲葉喜美子とクレヨン社だけでいい」とおっしゃる位ですから、素晴らしい歌を聞かせてくれるのでしょう。是非とも聞いてみたいと思っております!

ころん:2017/04/22(土) 19:46 | URL | [編集]

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