2016’04.05・Tue

吉澤嘉代子 「箒星図鑑」

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 1~2年位前の話ですが、会社の車に乗っていた時のこと、ラジオから流れて来たおかしな歌に耳が釘付けになってしまいました。妙に面白おかしい歌詞を超ポップなメロディに乗せて歌っているんですけど、その女性歌手が吉澤嘉代子という人でありました。それ以来わっちは吉澤さんのことがず~っと気になっていたんですけど、ブックオフに出て来ることも無ければレンタルで見かけることも無く、聞けずじまいになっていました。しかしこの度ようやくブックオフにて2015年発売のこのデビューアルバムを発見し、かなりお高い値段でしたけどゲットしてしまった次第でございます。ちなみに、1750円也~。

 タワレコのバウンス誌なんかを読み流してみたところでは、吉澤さんという人は妄想系温故知新型のシンガーソングライターらしいのですが、ブツを聞いてみると確かにそんな感じですね。わっちは普段から歌詞をそれ程気にすることは無いんですけど、日本語で歌われているとどうしても歌詞が耳に入ってしまうんですが、吉澤さんって妙におかしなことを歌っているんですよね~。どんな内容かは実際に聞いていただくしかないんですけど、思わずニヤリとしたり「何じゃそりゃ?」と思ったりしてしまうような、面白い歌詞なんですよ。妄想の世界に浸って1人でグフグフ笑っているような不気味女子って学年に1人ぐらいはいたかと思いますけど、吉澤さんってそんな感じの人だという気がします。まあわっちも妄想は好きですし、言ってみれば吉澤さんとは同類なんですけど…って、才能溢れる吉澤さんとクソ凡人のオマエ如きを一緒にするなって話ですね、失礼致しました~♪

 まあ「妄想系」の部分がやたらとクローズアップされている感のある吉澤さんですが、この人の凄いところは、わっちが思うにはその音楽的なセンスと言いますか、作曲能力であります。最近よく出て来るようになった温故知新型の、懐かしくてポップなメロディの曲を作る人なんですけど、歌謡曲だったりロックンロールだったりファンクだったりフォークだったりと、古今東西のちょい懐かしい感覚の幅広い音楽(オールディーズって言ってもイイかな?)を消化吸収して、自分なりのポップセンスにまとめ上げているんですよね~。色々なタイプの曲があった60年代とか70年代の日本の歌謡曲の融通無碍な感覚をこの1枚で総括してみせたような感じでありまして、わっちはその才能にマジで驚いてしまったのであります。「ケケケ」という曲が女子の脱毛(剃毛?)を歌った前代未聞の曲、なんて部分だけに捉われていたら、この人の本当の面白さは見えないと思いますよ!

 何にしてもかなりの才能を持った人であることに間違い無いと思いますが、しかしながら、わっちが妄想するにこの人の本音は、「未成年の主張」や「ブルーベリーシガレット」、「美少女」みたいな曲のウルトラポップでナツメロっぽい部分にあるのではなくて、「泣き虫ジュゴン」みたいなしっとりした曲に顕著な、胸締め付けられるような切ない(女々しい?)部分にあるんじゃないかと思います。このアルバムで言えばラスト3曲の、四畳半フォークみたいな部分と言いますか。というのは、アルバム全体的にはどうしようもなく切ない感覚が溢れていますし、どんなにミラクルポップな曲でも吉澤さんの歌声は楽しいというよりは、寧ろ孤独な淋しい感覚が強いように感じられるからであります。まあコレはわっちの勝手な感覚ですから、実際に吉澤さんがどんな人なのかは全く知りませんし、この人の音楽を超前向きな楽しいポップスだと感じる人もいるかと思いますけど、おそらくこの人の本性は、熊木杏里なんかに通じるところがあるフォーク系の歌手なんじゃないかな~って。

 とまあゴチャゴチャ言っていますけど、とにかくこのアルバムは本当に素晴らしい盤に仕上がっていると思います。最近はスキャンダルチャラン・ポ・ランタンサイレント・サイレン、そしてコレを繰り返し聞きまくる日々が続いております。う~む、今年はこの時期にして傑作に出会う確率が異様に高いな~。こんなペースで傑作に出会いまくっていたら、今年は一体どうなってしまうのだろうか?
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