2017’03.04・Sat

ENSAMBLE GURRUFIO 「MAROA」

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 ベネズエラのグループ、アンサンブル・グルフィーオの1991年のアルバムです。コロンビアの音楽を色々と聞いている内に、お隣のベネズエラの音楽も聞きたくなって来て、棚から引っ張り出して来たブツであります。多分学生の頃にゲットしたブツだと思います。それにしても考えてみるに、80年代後半から90年代前半にかけてですが、今では考えられないぐらい多彩なワールド系のブツが国内発売されていましたよね~。この盤もそんな幸せな時代の産物の1枚でありますが、日本発売にあたってこれまで本国で発売されていた盤の内容に納得が行かないメンバー達が、デジタル一発録りを敢行して録音し直したという気合が入りまくった作品であります。

 アンサンブル・グルフィーオはフルート、クアトロ、マンドリン、ウッドベースの4人から成り、実力的に当代随一との呼び声が高かったインストバンドであります。コロンビアのエストゥディアンティーナが演奏するパシージョとかバンブーコみたいなタイプの、白人系音楽を思わせる弦楽アンサンブルを聞かせてくれるバンドでありますが、ヤッテいる音楽はコロンビアのモノとは随分感触が違いますね。とにかく純粋に音楽を追究するような姿勢が見えると言いますか、ブラジルのショーロにも似た、純化された美しさが感じられる音楽だと思います(コロンビアの音楽が美しくないワケじゃないですよ)。スッキリと整理された演奏はまるでクラシックの室内楽アンサンブルみたいで、とてもシャレた感覚を持っていますね。

 ヤッテいる音楽は伝統的なホローポやパサーヘ、メレンゲ、バルス、ダンサ・スリアーナ等々でありますが、昔の音楽をただ再演しているのではなくて、ジャズとかショーロとかクラシック等々の他の国々や地域の音楽を視野に入れて、その感覚を自分達の音楽の中に生かして、現代的な音楽として再構築しているのが素晴らしいと思います。プログレッシヴな演奏もめっちゃくちゃに上手いですし、確かな演奏技術と深い音楽的知識に裏付けされた作品に仕上がっていると思います。パッと聞いただけではオッサレーな室内楽に聞こえますし、聞き流していても実に気分が良い音楽なんですけど、ジックリ聞いてみると物凄くややこしい複雑怪奇なリズムと超絶テクに驚かされ、音楽的な深さに圧倒されるという、本当にステキな盤に仕上がっていると思いますね~。

 現在もこのバンドが存在するのかどうかは知りませんし、わっちはこの盤以外でこのグループのブツを見かけたことはありませんけど、この盤を残しただけでも存在意義があったと言えるバンドなのではかと思います。それ程までに素晴らしい名盤だとわっちは思っていますが、こういう名盤が現在は全く入手出来ないというのが、残念でなりませんよね~。まあ現在の日本にベネズエラの音楽に興味を持っている人なんて皆無に等しいでしょうし、発売したところで売れやしないのは目に見えていますけど、ボブ・ディランとかプリンスの盤みたいに、気が向いたらいつでも買えるような状態になって欲しいな~と思う、今日この頃のころんなのでやんす。
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