2021’02.25・Thu

ポルトガルの歌手マリア・テレーサの、2003年発売のアルバムであります。当時一部のマニアの間でちょっとだけ評判になった盤で、それに釣られてゲットしてしまったのでありました。オビには「ファドとトロピカリズモ、ポルトガルとブラジル 同一語圏を繋ぐアクースティック航路運行中」なんて書いてあるのですが、何だかわかったようなわからないような言い回しですね。詳しいことはよくわかりませんけど、ポルトガルとブラジルの曲を取り上げて、バックに両国の演奏家を従えて制作したアルバムのようです。曲によってファドだったりブラジルっぽさのあるポップスだったりするのは、そういう理由でありますな。
実はこのアルバム、今回の部屋の大整理で売り払おうかと思っていたんですよ。最初ゲットした時は「コレは素晴らしい~!」と思ったものの、その後は何だかパッとしない印象に変わってしまってですね、じゃあもう要らないやって感じでしたので。それ以来長い間棚に眠っているだけの存在だったのですが、この度引っ張り出して試し聞きしたところ、コレがめっさ良いではないですか!まずはとにかく凄え音がイイって思ったんですけど、ギターとアコーディオンを中心にしたシンプルなアンサンブルの豊かな響きと、その中を泳ぎ回る(?)目の前で鳴っているようなパーカッションの音がとてもイイのであります。コレって、パーカッションの音を聞く際のリファレンスCDになるんじゃね?って感じであります。
そしてマリアさんの歌が、コレまたイイんですよ。ファド歌手にありがちな声張り上げ系ではなく、落ち着いた大人の声で優しく語り掛けるような歌い口でありまして、耳に心地好いんですよね~。ファドの時は情感豊かに、ポップスの時はジャズっぽいフレーヴァーをまぶしつつ、全体的な印象は極めて自然な流れになっているのがステキです。写真を見ると結構歳のいったオバハン面に見えますけど、コレだけ歌えるのであればいくら「ルックスから入る」ケーハクなわっちであっても、好きになるしかありません。実にイイ歌手だと思います。
今考えたら、何故このCDを売り払おうとしていたのか不思議なんですけど、何にしてもこの盤の魅力を再発見出来たのは素直に嬉しいですし、それが可能だったのも新しいアンプになって音がめっさ良く聞こえるようになったからかな~という気がする、今日この頃なのであります。S-75MK2万歳ですね~♪
良いアンプですね!

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