2017’09.21・Thu

渡辺美奈代 「恋してると、いいね」

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 元おニャン子アイドル渡辺美奈代の、1989年のアルバムであります。前に取り上げました「MY BOY」に続く作品で、今回もムーンライダーズの鈴木慶一が作曲に演奏にプロデュースに、縦横無尽の大活躍をしております。このおっさん、一体全体美奈代さんのどこをそんなに気に入ったのかは知りませんけど、この偏執狂的な美奈代愛は凄いですね~。流石はムーンライダーズだわ、こだわりぶりが半端ではありません。それだけおっさんを惹き付ける魅力が美奈代さんにあったということでありましょう。

 そんな偏執狂的なおっさんに対して美奈代さんは他人事のように飄々としていて、相手が鈴木慶一だからといって臆する事が全くありません。多分鈴木慶一が何者なのかなんて知らなかったんじゃないかと思われ、「何だかヘンなおじさん~♪」程度に思っていたんじゃないかと推測致します。だからこその自然体と言いますか、前作と同様に絶妙のヘタさ加減でヘロヘロと楽しそうに歌っているのがステキです。実にいいじゃないですか、偏執狂的な愛情で献身的に尽くすおっさんと、他人事のようにそ知らぬ顔で無邪気に弾けている小娘。今も昔も変わらぬおっさんと小娘の関係性でありますな~。

 それにしても今回の盤も実に良い曲が揃っておりまして(個人的には前作を超える充実振りだと思っております)、美奈代さんの歌を受け入れることが出来るのであれば、聞きどころ満載の仕上がりになっていると思います。バックの音の素晴らしさも特筆モノですしね~。とにかくポップスとして極めて上質な盤ですし、アイドル歌謡としては高岡早紀の諸作にも負けない位の作品だと思います。要はアイドル歌謡として最高峰の一枚ってことであり、アイドル云々を抜きにして日本のポップスとしても群を抜いて上質の盤だということであります。アイドル歌謡好きもポップス好きもみんな集まれ~!なんて言いたくなる、マジ傑作でありますよ~♪

 ところでおニャン子クラブって色々な小娘がソロ・デビューしましたけど、中には吉沢秋絵だの新田恵里だの国生さゆりだのと破壊的にヘタな凄まじい連中もいれば、おっさんに溺愛される美奈代さんみたいな娘もいたりして、今考えるになかなか面白いグループでしたね~。まあおニャン子のせいでそれ以降のアイドルのルックスのハードルが激下がりになったというのは、良いことなのか悪いことなのかよくわかりませんけど、大所帯の中から意外な才能を持った小娘が発見されるという可能性を示してみせたのは、良いことだったのかな~って気がしますね。美奈代さんみたいなおっさんを夢中にさせる毒娘が、こんな素晴らしい盤を残すことが出来たというのは、まさにおニャン子様々と言いますか、それだけでも存在価値があったのかと思ったりもします。などというどうでもいいことを考えてしまう位に、美奈代さんの「恋してると、いいね」は素晴らしいということであります~♪名盤ですよ、マジで。

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2017’09.20・Wed

THE SMITHS 「HATFUL OF HOLLOW」

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 このボログにちょいちょいとコメントを下さるmasahiroさんという方がおられまして、毎年その年のベスト盤を交換させていただいております。そんなmasahiroさんの盤には、いつも興味の赴くままに(?)色々な曲が収録されているのですが、中でも何故か強烈に印象に残っているのがいつの盤だったか、英国のロックバンド、スミスの曲が入っていたことでした。実はわっちはスミスってあまり聞いていなくて、まともに聞いたことがあるのは名盤の誉れ高い「クイーン・イズ・デッド」だけであります。しかし持っていたクセにさっさと売り払ってしまったんですよね~。

 別にそれはそれで構わないんですが、masahiroさんの盤で聞いたスミスがあまりに鮮烈でしたので、それ以来スミスの盤を探していたのでありますよ。まあ中古でまともな値段(1000円以上ね)を出せばスミス盤なんてすぐに手に入るのですが、ブックオフの安棚にはほぼ出て来ませんので、なかなかゲット出来なかったのであります。しかしつい先日、ブックオフの280円棚のワールドコーナーにこの盤が置いてあるのを発見し、ようやく念願叶ってスミス盤をゲットしたのでありました!本当は「クイーン・イズ・デッド」か「ミート・イズ・マーダー」が欲しかったんですけど、まあいいでしょう。

 この「ハットフル・オブ・ホロウ」という盤は1984年の作品でありまして、実はアルバム未収録シングル曲とスタジオライヴで構成された編集盤なんですが、世の中に多々いらっしゃるスミス・マニアの方々には非常に評価が高い1枚であります。中にはスミスの最高傑作とまでおっしゃる方もおられますし。しかしわっちの師匠であります高橋健太郎先生は、同じような曲ばっかりで単調だし一皮剥けるには他に何か必要、みたいな評価をされていた盤でもあります。わっちとしましては師匠の意見を信じておりますので、ちょいと警戒感を持ちながら再生してみたのでありました。すると飛び出して来たのは如何にもスミスと言いますか、聞いて一発でそれとわかるスミスの音でありました。確かに似たような曲が多いですし、音楽的な引き出しをあまり持っていないバンドだという気はしますけど、80年代にワンサカ出て来た英国ニューウェーヴバンドの中では極めて個性的だったというのは、コレを聞けばよくわかりますよね~。

 だからと言って、このスミスが80年代英国ロックの神の如く扱われるのはどうかと思います。また、「今考えると、80年代にちゃんとスミスを聞いておけば良かった」なんて言う人がいたりしますけど、スミスを聞いてなくったって80年代のロックのことはわかりますよ。ただ、英国ロックマニアに言わせると80年代は英国ロックの暗黒の時代だったらしく(全然そんなこと無いですけど)、その時代に燦然と輝いていたのがスミスということになるらしいです。そんなことから「80年代にスミスを聞いておけば良かった」なんて発言が出て来るんでしょうけど、ぶっちゃけ、そこまで凄いバンドではなかったかと。ただ、聞けばすぐにそれとわかる確固たるスミス印みたいなモノがあるのが、凡百のバンドとは違ったのかな~って気がします。ナツメロとして聞くには、いいバンドだと思いますよ!

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2017’09.19・Tue

ともさかりえ 「トリドリ。」

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 女優さんでありますともさかりえの、2009年のアルバムであります。30歳を迎えるにあたり、メモリアル的な作品を出そうということで作り上げた1枚なんだそうです。実はわっちは以前からともさかさんの盤を何枚か持っておりまして、歌手としてのともさかさんって結構好きなんですよね~。意外に歌えると言いますか、ぶっちゃけ、女優としてよりも歌手として活動した方がイイんじゃね?なんて思ったりもしまして、その実力を高く評価していたりして。この盤でもその実力を遺憾無く発揮していて、歌手としてのともさかさんを知らない人が聞けば、「え~っ、これって本当にともさかさんの歌なの?」なんて、ビックリするんじゃないかと思います。

 今回取り上げます盤は、つい先日ブックオフの500円棚で発見したのですが、歌手としてのともさかさんが好きだと言う割にわっちはこんな盤が存在していることを知らなくて、慌てて(?)ゲット次第なのであります。とりあえず、まずはサイケGS歌謡みたいな(?)ジャケが印象的でありまして、わっちが持っているともさかさんのイメージには全く無かった感じであります。ともさかさんって清楚&プリティー、みたいなイメージでしたので。あ、別にどうでもいいんですけど、このジャケって実は二重構造になっていて、通常の紙ジャケの上に更に模様がついたプラシートが置いてあるんですよ。30歳のメモリアルだからなのか、ちょいと凝った構造にしてみたんですかね~。

 まあジャケも印象的なんですけど、もっとステキなのがこの盤の中身の方であります。全8曲とちょいケチった感じはありますけど、どの曲もめっさ充実していて素晴らしい!この盤では東京事変とか木村カエラ、原田郁子みたいな有名どころが曲を提供したりバックの演奏をヤッタりしていまして、それだけでも聞いてみたくなる人はいらっしゃるんじゃないかと思います。でもそんなことは単なるオマケでしかありません。勿論そんな連中が提供している楽曲の良さは特筆モノなんですが、それよりも何よりも、ともさかさんの歌が素晴らしいんですよ!全然力む事が無い自然体でさり気ない歌でありながら、しっかりと存在感がありますし、曲によって表情や声色を変えながら歌う様子は、まさに「歌う女優」って感じであります。コレは決して女優のお遊びレベルの歌なんかではなくて、わっちにはホンモノの歌手の歌だと感じられるのであります。

 うわ~、やっぱりともさかさんって素晴らしい歌手だわ。とりあえずわっちは1曲目のスケールの大きいしっとりバラードでヤラレてしまい、それに続く東京事変がバックのジャズっぽいロックンロールで、ともさかさんにひれ伏してしまいました。他にも色々なタイプの曲がありますが、わっちは個人的に5曲目のしっとりアジアン歌謡みたいな「ずっと」が一番好きかな~♪あ、でも如何にもクラムボンっぽい軽快なポップスの6曲目もイイな~(原田郁子の真似してるし!)。イヤイヤ、子守唄みたいな7曲目も、イヤイヤ、他にも・・・などと、聞きどころ満載のステキ盤であります。ポップス好きの方には強くお薦め出来る逸品でございます~♪

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2017’09.18・Mon

激しくどうでもいい話~ドラマ「ごめん、愛してる」

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 この3連休ですが、九州は台風が直撃するとの話でしたので、家にこもって録画して全然見ていないドラマを消化することに決めておりました。実際は台風の影響は殆ど無かったのですが、たまにはこういう休日もイイかな~ってことで。とりあえず何本かのドラマを一気に潰しましたので、テレビのハードディスクの空きも出来てスッキリしたワケでありますが、めっさ酷いな~と思ったのが「ごめん、愛してる」というドラマでした。とにかく脚本も演出も酷くて、「何じゃこのクソドラマは?」って感じでありました。だったら別に見る必要なんて無いんですけど、久~し振りにドラマに出ていた池脇千鶴があまりに素晴らしくて、池脇さんを見る為だけに全部見てしまいましたね~。

池脇さんとガキんちょ
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 池脇さんが演じるのは事故で脳に障害を負って知能が7歳ぐらいで止まってしまった女性の役なんですけど、とにかくその演技に見えない演技がめっちゃくちゃに素晴らしいんですよ。押し付けがましいお涙頂戴のストーリー展開はあまりに不自然で、コレっぽっちも泣ける瞬間なんて無いんですけど、池脇さんが出て来る度に泣けて来そうになったのはわっちだけ?特に最終回で主人公の律(りつ)というおっさんが死んでしまったのを知らないまま、「律くん、いつ帰って来るかな~?」なんて笑顔で言っている場面で涙腺崩壊であります。う~む、完全に池脇さんにヤラレてしまいましたね~。ドラマ自体は酷い作りでしたけど、池脇さんが出ているから見る価値があったと言いますか、池脇さんを見る為に見るドラマ、わっちにとってはそういう作品でありました。昔から池脇さんって好きでしたけど、改めて惚れ直しました!

 以上、激しくどうでもいい話でした!失礼致しました~♪

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2017’09.17・Sun

CHAY 「CHAY TEA」

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 日本のシンガーソングライター、チャイの今年発売の2枚目のアルバムであります。前作はわっちの年間ベスト10に入賞していますので、個人的には待望の2枚目ですね~。シンガーソングライターと言う割にはあまり自作曲が無い・・・とはあまり言わないように致します。スタッフに恵まれて温故知新タイプの良い曲が集まって来る人ですから、まあ良しとしましょうね。今回も前作同様に多保孝一とタッグを組んでいますので、それだけで曲のクオリティはある程度保証されたようなモンですしね~。良い曲が聞ければ、自作だろうが他人の作だろうがどっちだってイイんですよ。

 ところでこのチャイという歌手は、ルックス的にはジャケを見ればわかる通り間違い無い美人さんでありまして、このルックスに騙されて(?)聞いてしまう人も多いかと思われます。ただ、この人の歌って結構好き嫌いが分かれると思うんですよね~。わっちみたいに好きな人はめっさ好き、嫌いな人は受け付けないという、そういうタイプの歌手であります。と言いますのも、歌声がルックスに似合わない、響き成分の少ない乾いたハスキーなカスレ声だからであります。良く言えばカッコいい声、悪く言えばガサツな声ってことになりますかね~。どっちの受け取り方をするかで、この人の評価は大きく変わると思います。わっちはどちらかと言えば、実はガサツな声という解釈だったりして・・・。でも聞き慣れてしまえば親しみやすい声だと感じられますし、聞けば「あ、チャイの歌だ!」なんてすぐにわかる特徴的な声なのは、歌手として良いことではないかと思っております。

 まあ歌の好き嫌いは分かれるでしょうけど、温故知新タイプのミラクル・ポップな楽曲群は、音楽好きには必ずや響くモノがあると思います。とにかくこのチャイという人には、何故だか良い曲が集まって来るんですよね~。タッグを組んでいるのがスーパーフライの多保孝一で、温故知新タイプのポップスを書くのが得意な人ですから、当然っちゃあ当然であります。しかしこれだけポップな美メロの曲が揃うのは、チャイの人徳に拠るところが大きいという気がします・・・って、どんな人柄なのかは全く知りませんけど、人を「その気にさせる」可愛らしいタイプなのではないかと妄想致します。何にしても前作を凌ぐ楽曲群の充実振りには、驚きますよ!

 贅沢を言えばコレで歌声がもっと可愛らしければな~ってことになりますが、それは言いますまい。だってコレがチャイの歌ですしね~。それにこれだけウルトラポップな曲を聞かせてくれたら、ポップス好きのわっちには十分であります。前作に引き続いて今回も間違い無く傑作。やっぱりチャイは素晴らしいですね!ただ、吉田拓郎の「結婚しようよ」のカバーは要らないんじゃないですかね~。良い曲なのは間違い無いんですけど、ココで取り上げる必要ってありますか?荒井由実の「12月の雨」のドンピシャなハマり具合に比べたら、ちょっと不用意だったかも?なんて気がしたりして。まあそれでも紛れもない傑作ですけどね~♪JYの大傑作盤と並ぶ、今年屈指のポップス盤であります!

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